知事記者会見(令和6年11月8日金曜日)
ページID:118172更新日:2024年11月11日
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防災新館401,402会議室 13時00分から 発表事項 発表事項以外 |
知事
令和6年度県政功績者表彰についてであります。
県政の各分野におきます功績が顕著である個人及び団体を、毎年、県政功績者として表彰しております。
この度、令和6年度の受賞者を決定いたしましたのでご報告いたします。
受賞者は、51名及び2団体となっており、特別功績者2名、特別感謝状2団体、県政功績者49名、このうち女性が7名いらっしゃいます。
いずれの皆様も、大変大きなご功績を残された方々ばかりであります。
なお、今回は、早川町長であります辻一幸さん、山梨中央銀行代表取締役頭取をお務めになられました芦澤敏久さんを特別功績者として表彰いたします。
また、山梨県日韓親善協会と山梨県ベトナム親善交流協会に特別感謝状を贈呈いたします。
受賞者のお名前、主要な経歴などにつきましては、お手元にお配りいたしました県政功績者一覧表のとおりであります。
なお、表彰式ですが、11月20日に行うことといたします。
記者
県政功績者の関係で、特別功績の辻町長におかれましては、44年間、11期という長きにわたって、早川町の町政を担ってこられたということで、個人的なおつき合いもあるのかなというふうに思いますが、改めて知事として辻町長への思い等があればお伺いいたします。
知事
町長とはもうおつき合いも長いし、必ずしも常に同じ道を歩んできたわけではありませんが、ただ、首長を11期というのはもう大変なこと、つまり、ほぼ半生というか、人生をこの早川町のために捧げられた方であって、これは誰しも追いつけない大変な偉業だし、偉業以外の何物でもないのかなと思います。
また、辻町長は、早川町だけの活動に留まらず、リニアに関しては、一刻も早く静岡県の理解を得るために、獅子奮迅のご活躍もされました。
また、遡れば、森林環境税の創設の立て役者であるということも、大業績であります。
44年の長きに渡り、輝かしい足跡を残されましたし、雨畑ダムについても、日本軽金属株式会社と、一時、我々山梨県も激しい議論を戦わせた訳ですが、その時も、町長の後押しがあって、「知事さんいいよ、どんどんやれし」という感じで、後押しもしていただいて、そういうことも色々あって、最後、日本軽金属株式会社のご理解があり、今、それに向けて着々と、かつての環境回復のために取り組んでいただいております。
大変大きな、数え上げればきりがないような、様々な業績を上げて、個人的にも心から尊敬しております。
知事
昨日、米国カリフォルニア出張から戻って参りました。
ちょうど大統領選挙にぶつかる大変なタイミングだったわけですけれども、関係者の皆さんの大変、大きなご尽力によりまして、大きな成果が上げられたと思います。
成果の詳細につきましては、今、整理しておりますので、日を改めてご報告したいと思いますが、感想で申し上げますと、山梨県に対して大変、大きな好意をお寄せいただいたのかなと思います。
ラグナビーチシティは、大変美しい、アートの町ですが、ここでは友好都市協定を結んだわけですし、その話から、ご近所のカールスバッドシティ、さらにはサンディエゴ市の市長さんともお目にかかりました。
ちょうど、ご自身の選挙の投開票日にもかかわらず、会っていただきましたし、アーバイン市とも、市長さんもすぐお替わりになられるのですれども、しっかりとした連携、提携をしていこうという話がありましたので、いずれも話は詰めていきたいと思っています。
また、水素関係も、先方の「ARCHES」というカリフォルニアにおける水素の利用活用の中核となっている企業の方と連携協定のサインをすることが出来ました。
また、サンディエゴにあるスクリプス海洋研究所の先生方とも有益な意見交換ができました。
ただ1つ、印象は、水素に関して強い関心が寄せられたと思っています。
私たち山梨県がグローバルな水素コミュニティというのでしょうか、そういうところに参画できたというか、デビューすることができたのかなというような感想もありますが、改めまして成果につきましては、整理した上で皆様にご報告いたします。
記者
先ほどアメリカに行かれたお話がありました。
大統領選の真っ最中であって、投開票日も重なったかと思います。
知事が赴かれたカリフォルニア州は、いわゆる「青い州」、民主党の支持が非常に強いような州でしたが、どの段階まで知事が現地の方にいたのかということを存じ上げないのですが、結果が大筋で見えたところで、アメリカを離れられたのかにもよるのですが、今回の結果を1人の政治家としてどのように御覧になったのか、御所見をお伺いできればというふうに思います。
知事
結果自体は、飛行機の中で見ていたインターネットニュースで知ったところであります。
先ず、カリフォルニア州との関係で言いますと、トランプ大統領が投票人を取った州ではないのですが、これから連邦政府とカリフォルニア州との関係はどうなるか私はわかりませんが、場合によっては、ワシントンよりは、むしろ太平洋の方に、より多くの目が注がれるのかなと思います。
そう意味では、私たちにとってカリフォルニア州との連携、州の各市との連携を深めることには、大きな支障はないだろうと思います。これが1点。
それから、まだ、詳細に情報を集めて学んではいないのですが、やはり色々な報道を見ますと、物価高に対するアメリカ国民の皆さんの思いがあったという報道もございました。
そういう意味では、先の衆議院選挙でも、物価高や生活苦というものが、1つ大きな意味での結果に影響したのかなと私自身は思っています。
それはアメリカもそうなのかなと思います。
私としては、山梨県民の物価上昇に伴う生活のしにくさや苦しさに大きく注目して、我々できることは限られますけども、できる範囲で、最大限の対応してく必要があると改めて強く感じました。
記者
大統領選のお話で、トランプさんは初めてではなくて返り咲きですから、前回のトランプ時代のことを思い起こしていただいて、山梨県政に何かトランプ政権との関係で変化があるやなしやというあたり、どんなふうに考えておられますか。
知事
軽々に言えるほど分析が進んでいないのが現状であります。
これから、大統領になられる前後でどういうお考えを示されるのか、それが我々の山梨県にとってどういう影響がありうるのか、そこは少し注意深く見守っていきたいと思います。
すみません、これぐらいしか申し上げられません。
記者
明後日、北杜市長選が告示されます。
今回、知事として、いずれかの陣営に対して、支援されるお考えがあるかどうかをお伺いいたします。
知事
そこは、北杜市民の皆さんの御判断が重要と思いますので、コメントは差し控えさせていただきます。
記者
これをお伺いしたのが、知事の後援会の役員の方が、新人である大柴さんの方に御出席されて、知事の言葉として、押し上げていただきたいというようなお話があった。
前回、知事は大柴さんを支援されていましたが、今回、コメントは差し控えたいというようなお話でしたので、この4年間で、何か知事としてお考えに変化があるのか経緯等についてお伺いしたいと思います。
知事
基本的に変化はありませんし、大柴さんに対する友情も変わりが無いわけですが、この記者会見の場で、知事として北杜市長選挙に対して何か申し上げることは差し控えたいと思います。
記者
今日の午前中に富士吉田の市長会見があって、そこでも話題になったらしいのですが、富士吉田の文化財に対する県の補助金というのが、来年度予算でゼロ査定らしいということらしいのですが、このことの事実関係と、知事のご見解をお伺いしたいと思います。
知事
まだ来年度予算編成すらやっていないわけですので、何でそんな話が出てくるのか全く疑問だと思います。
ただ、我々の持っている予算は限りがあって、他方で富士吉田市さんももちろんそうなのですけれども、甲府市や甲州市をはじめ、各地にある文化財の改修要望、これが今私どもに殺到しているわけです。
それぞれ先人が残された大切な文化遺産でありますので、私たちとしてはその対応をできる限り急いではやりたいと思いますが、他方でどれもこれも相当程度大きな、巨額の予算がかかるわけでして、これをどうやって捻出するのですかというところはやっぱり議論が必要。
予算編成のイロハの話で、限られた財源に対して、多くの必要性がある。
もちろん全部対応できればそれは一番いいし、私たちはそうしたいわけですが、できないことはできない。なので、そこにやっぱり予算編成上の、緊急性だとかいろんなものを配慮しながらやるというやり方しかないわけだと思います。
なので、富士吉田の市長さんが何をおっしゃったか把握してないのでコメントはできませんが、ただ、富士吉田市内の修繕が必要なところに対して何とかしたいと、そういう思いは、当然、市長さんですからあって、我々もよく理解はするところですが、他方で、我々も何とかしたいのはやまやまなんですけれども、どうしても予算には限りがあるし、ということで優先度の順に対応していくしかないのかなと今は思っています。
記者
今、知事がおっしゃったのは、一般論かと思うのですけれども、まだ個別具体的に方針が、「富士吉田の、これこれの文化財には補助金出しませんよ」というようなことが方針として決まっているとか、市当局に打診したとか、そういう事実は今のところないということなのでしょうか。
知事
事務的にはどうかわかりませんが、ただ、まだ来年度予算編成自体始まっておりませんので、始まっていない中で、今から箇所づけの話をするっていうのは、ちょっと気が早いかなと思っています。
記者
富士吉田市の市長会見の中で、登山鉄道の中間報告について「中身を読み、理解する中で、信頼性、信憑性を疑ってしまうような内容。登山鉄道は物理的には可能でも現実的には不可能としか読み取れないと理解した」というふうなことを市長がおっしゃったのですが、それについての受け止めというのをお伺いできればと思います。
知事
市長はそういうご理解かもしれませんが、私は違う理解をしています。
記者
登山鉄道の中間報告について、知事の受け止めを伺えればと思います。
これまでの県の登山鉄道に関する説明では、往復1万円であれば300万人が、2万円だと100万人の利用が見込めるというかたちで説明があったと思います。
そうした中で、今回の中間報告の輸送シミュレーションでは、1日10時間営業、6分間隔で運行すると、最大で330万人余りが輸送可能という結果が出ていました。
収益のシミュレーションの方では、往復1万円で300万人が利用したという前提で、収支シミュレーションしていたと思います。輸送シミュレーションでかなりの高頻度で運行すれば、300万人を超えられるのかなというふう読み取れたのですけども、こうした輸送シミュレーションの結果を踏まえて、収益のシミュレーションについて、改めて数字を変えたりとか、数字を変えた上でシミュレーションを改めて行っていくような考えであったりというのはありますでしょうか。
知事
色々、数字や前提を動かしてやってみるのは重要なことだと思いますので、今後、そういうことも検討していきたいと思います。
記者
知事が去年、北麓と各地でやっていた住民説明会などで、時期が一番知りたいという意見が多かったのですけども、開業の時期とか、工事開始の時期とか、タイムスケジュールがかなり聞かれていて、専門委員会による中間報告で3月末には示すことができるとおっしゃっていましたけれども、今回、タイムスケジュールについてはあまり出ていないのですけども、これについてはどういうふうに評価していますか。
知事
今、議論をしている最中ですから、ある程度のコンセンサスができたところでそういうスケジュールを示していくものであって、それこそ今日もこれから大変大きな数の署名をいただけるというふうに聞いてはおりますが、そういう議論をしている最中に、いつからいつまでにやる予定ですというのは、ちょっと議論の相手方に対して礼を欠くのかなと私たちは思っていて、そこはあえて示すべきではないのではないかなと思います。
議論ができて、見通しはこうですと、大体こういうのは何年ぐらいかかりますというものを示して、結局いつから始めればいつになりますという話にはなろうかと思いますけれども、繰り返しになりますが、富士山の普遍的な価値を守っていくために、何をどうするのが一番いいのだと、その議論の最終的な結論が出ていない訳ですので、出た段階で、実際どれぐらいのタイムスパンでどういうふうにやるのだというのをまたお示しをする、こういうことをしていきたいと思います。
記者
今回の中間報告ですけども、中間報告の取りまとめが検討会ではない、検討会の意見を聞いて県がまとめたと、中間報告の責任は県であるという形だと思うのですけども、知事も当然財務官僚をやっていて、財政審がなぜやっているかということを考えれば、専門家の意見を聞いた形で、いろんな制度について解析して、専門家の意見が答申として出て、それにおいて行政が執行していくというスタイルが一般的だと思うのですけど、中間報告を県が取りまとめるということについてはどうお思いですか。
統括官
富士山登山鉄道構想事業化検討会は、今、記者がおっしゃられたような条例に基づく、知事が諮問して答申を出すといった審議会というような位置付けではございません。
この登山鉄道構想を推進するために、今回、LRTの事業スキーム、それから技術的課題、法制度、こういったところの専門家から意見をいただいて、助言、提案をいただく場として開催してきたものでございますので、当該検討会は審議会等と性質を異にするものであり、了承を得る、というものではございません。
知事
政府審議会はある意味お墨付きというか、方便と言ったら怒られてしまいますけれども、これは審議会のご意見です、という形でいただき、最終的には内閣において政策という形で打ち出されると。
例えば財政審は、財政審の意見は意見ですけれども、最後内閣の意見になってくるのは、例えば地方財政審議会だとか、いろんな関係する審議会を省庁ごとにそれぞれ持っているわけですから、そういうところで意見をそれぞれ出し合って、それを最終的に内閣で政府予算として閣議決定をされると、こういうことなのだろうと思います。
今回の報告は、今、統括官から申し上げましたように、これは我々県の責任で出すということでありますので、より確度が高いというか、しっかりと責任を持ってというか、よりちゃんとした県の考えとして出すということで、これは検討会の意見だから、そういうものです、というのとはちょっとやっぱり違う、もう少しちゃんとしっかりコミットメントしたものということでご理解をいただきたいと思います。
記者
今後、検討会というのは続くのですか。また、検討会の第二次中間報告みたいな形のものは出るのですか。
知事
今後、必要に応じて考えていきます。
記者
中間報告に対して、賛成の声もある一方で、反対の声が出て賛否両論となっているところだと思います。
こうした反対であったりとか、反発の声が出ていることに対しての受けとめと、賛否両論分かれているという前提で、今後どのように進めていくかについて改めて伺えますか。
知事
何事も賛成もあれば反対もあるわけですが、私としては必要なことはしっかりやると、それは後世において必ず評価されることだろうと思います。
思い返せば、今、県立美術館にあるミレーの絵も購入決定当初は大変な議論があったと聞いていますが、今になって振り返れば、大変なご英断だったし、県民の大変大きなプラスになっている。
こういう先例もあるわけですので、私たちとしてはしっかり知恵を絞ってベストな解決策を出していく。
それに対してしっかりと責任を持って向き合い、最終的には4年に1回の民意で問うと、これがある意味、民主主義の常道であると思いますし、常道に基づいてやっていきたいと思います。
ただし、その決定のプロセスにおいては、できる限り多くの意見を、賛成論も反対論もいただき、そこのコミュニケーションというのは極めて重要なポイントなのだろうなと思っています。
これまで一貫して申し上げて参りましたが、まず反対論も含めて、反対しているからけしからん、とは私たちは一言も言ったことはないわけで、反対論も含めて真剣な議論が交わされること自体が極めて重要なプロセスだと思っておりますので、まだまだそういう議論というのはしっかりと積み上げていきたいと思っております。