知事記者会見(令和6年1月25日木曜日)
ページID:112540更新日:2024年1月26日
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防災新館401,402会議室 13時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
能登半島地震ですが、発災から3週間余りが経過いたしましたが、多くの方が依然避難生活を余儀なくされており、断水、停電が続き、被災地ではまだまだ多くの支援が必要な状況であると承っております。
山梨県におきましては、長期的な支援を最大限行っていくため、各部局長からなります「能登半島地震山梨県災害対策支援本部」を設置し、被災地が真に求める支援について役割を明確にした体制を整え、全庁挙げて取り組みを進めているところであります。
引き続き、全国知事会や国などと連携しながら、その支援の枠組みの中で迅速に支援できるように対応して参りたいと思います。
まず、人的支援に関しましては、現在までDMAT(災害派遣医療チーム)24隊、DPAT(災害派遣精神医療チーム)3隊、DHEAT(災害時健康危機管理支援チーム)1隊を派遣しております。
また、事務職員を県・市町村合わせまして80名、保健師など36名を珠洲市及び七尾市に順次派遣することとし、支援物資の管理や避難所における被災者の健康支援を行っております。
さらに被災建築物応急危険度判定士を、輪島市、内灘町へ甲府市職員と合わせ8名派遣し、建築物の危険度判定を行っております。
加えまして本日から、山梨県薬剤師会が、調剤設備を有する車両と薬剤師チームを派遣し、医薬品の供給に従事いたします。
物的支援ですが、本県独自の取り組みといたしまして、避難所に設置する段ボール製の「ペット用簡易ケージ」を、山梨県獣医師会を通じまして提供するとともに、現地の医療機関における感染症対策として、陰圧装置を備えました医療コンテナ2基を提供しております。
次に日本航空高校への支援ですが、日本航空高校石川に対しましては、野球部にはご案内の通り、旧増穂商業高校グラウンドを提供しておりますが、バレー部及びラグビー部に関しましても練習場を確保しております。
多大なるご協力を賜りました関係各位に対しまして、この場をお借りいたしまして心から感謝を申し上げます。
引き続き、学校からの要望を伺いながら、最大限の支援を行って参りたいと考えております。
記者
日本航空石川への支援についてお伺いします。増穂商業の跡地で野球部が練習を再開されましたけれども、練習を再開されたことに対する感想と、バレー部とラグビー部の練習場が確保できているということでしたが、どの場所で練習できるようになるのかを教えてください。
知事
感想につきましては、冒頭申し上げたとおりですけれども、多くの皆さんの尽力の結果、速やかに対応できたことは良かったと思います。
課長
バレー部につきましては緑ヶ丘スポーツ公園体育館、そしてラグビー部につきましては御勅使南公園を貸し出す予定になっています。
知事
できる限り良い施設、ただでさえ辛い思いをしている方達なので、良い環境を提供したいと考えています。
知事
やまなしグリーン・ゾーン プレミアム認証施設における国際的評価の取得について報告します。
この度、ホテル鐘山苑がこの国際的な評価を取得されました。
県においては、国内外の多くの方々から選ばれる地域を目指し、やまなしグリーン・ゾーンプレミアム認証施設において「健康・安全に対応した施設であることを認定する国際的評価」であるWELL Health-Safety Ratingの取得を支援して参りました。
この度、この支援を受けまして、ホテル鐘山苑が県内施設としては初めて認定を取得されたところであります。
この制度は、新型コロナウイルス発生後に米国の公益法人であるIWBIにより創設された感染症・災害等の緊急事態発生への備えや対応を認定する国際的な評価システムです。
ホテル鐘山苑では、これまでも大変質の高い感染症対策を継続して実施していただいておりますが、この度の認定取得により安心・快適に過ごせる施設であることについての評価が一層高まると期待するものであります。
本県といたしても、5類移行後におきまして国内外から多くの観光客の皆さまが本県を訪れる中、県内にこうした施設があることを広くPRし、山梨県が感染症に対し引き続き安心・安全な地域であることを周知して参りたいと思います。
併せて、この国際的評価の取得効果をしっかりと検証し、今後の取り組みに生かして参りたいと思います。
記者
20日に知事ご自身が政治資金収支報告書に関する会見を開きましたが、その後知事の元にどういった県民からの声が寄せられていて、それについて知事はどのように受け止めていらっしゃるのかをお伺いできればと思います。
知事
何件か私の元にも直接お話がありましたが、「どういうことなんですか」というお話があったので、しっかりと正確に説明をいたしました。
「これは意識的な不記載ではなくて、要は預かり金的なものとして認識をしていて、従って自らの政治資金ではないので、政治資金収支報告書に記載するべきものではない。他方で、預かり金としての記載箇所がない。そういう意味で志帥会からの資金の位置付けが確定された段階で、それに合わせて適切な処理をしました」という話をしたら、皆さん納得をしていただいて「そういうことだよね」と。UTYさん含めて報道の仕方から「誤解を受けていました」みたいな話はされてました。
記者
23日に行った登山鉄道の説明会の後のぶら下がりで私どもの記者の質問に対して、公判の前であって具体的な話というのは一切しないとお答えになりましたが、この「公判」とは誰の何を指しているのか、確認させていただきたいと思います。
知事
志帥会の会計責任者です。
記者
そうしますと、その1182万円に関しては志帥会の会計責任者の公判に影響するお金だというふうに認識されているということでよろしいでしょうか。
知事
いずれにしても、それに関するような一切のことは触れるべきではないというのが、弁護士からのアドバイスでありますので、それは記者さんもよくご存じだと思いますが、そういうもんだということで理解をしております。
記者
政治資金の関係で、この間の共産党の要請書を返却した際にも裏金ということに関して否定されていますけれども、改めて裏金ではないということをご説明いただけたらと思います。
知事
そもそも裏金の定義を教えてください。一体どういうことを裏金と定義をして、私に今質問してるのでしょうか。
記者
今回、帳簿に記載されていないお金があったということなので、そもそも外形的にはそういったものは裏金と言われても仕方がないところがあるのかなと思うのですけれども。
知事
繰り返しになりますが、そもそもこの問題となっている資金というものは、私たちは預かり金的なものとして認識をしていた。すなわち、私たちは自分たちの資金として認識していなかったわけです。
収支報告書は、自分たちの政治資金の収入を記載するべきものであって、よそ様の資金を記載するべきものではありません。これは当たり前の話ですよね。
その預かり金をじゃあどうするか、こういう問題なのですけれども、これは総務省にも確認をいたしましたが、預かり金を記載する場所はないわけです。
従って、預かり金として記載をすることもかなわずという状況であって、私たちのところではきっちり、そういう意味でこの資金については収支報告書ではないですけれども、帳簿にしっかり記載をし、なおかつ人様のお金なのでこれまで手をつけずに保管をしていたと。従って、これは決して今おっしゃるような裏金ではあり得ないと考えています。
ただ20日にお話をしたのは、その処理について積極性を欠いていたと。確かに資金としては受領したし、それが長い間放置をされていたと。それに対して、積極的に放置状態を解消すべきであったにもかかわらず、それをやってこなかったことについては間違いなく落ち度です。ということでお話をしたわけであって、意図的に不記載にしたとか、ましてやどこぞにありましたように飲み食いに使ってしまったとか、そういうものでは一切ないわけなので、従って私たちはこれを世間的に言われてる裏金であるというふうには認識しておりません。
記者
先ほどもご説明あったのですが、公判前ということで詳細はご説明できないというお話がありましたが、公判後、しかるべくタイミングで、知事自らもう一度ご説明いただくということでよろしいでしょうか。
知事
まさに公判終結後はそういうことが可能だと思います。
記者
銀行振り込みのお金と現金のお金それぞれ別々だったと思うのですが、なぜ銀行振り込みと現金が分かれて、それぞれお金が渡されていたのか、そこの趣旨はどう受け止めていらしゃいますか。
知事
それは志帥会に聞いていただきたいと思います。
記者
同じく20日の会見のことでお伺いしたいのですが、会見の中で知事は2019年8月に現金で1182万円を授受された当時、会計責任者だけじゃなくて知事も、受け取って事務所内の金庫に保管したということは認識されていたというふうにお伺いしました。収支は、まだ処分方針未定ということでグレーな状態ということだけれども、本来であれば収支を志帥会の方に確認するか、或いはグレーなお金であれば返すとか、そういうことをすべきであったということをお伺いしましたが、その後、去年の12月以降、会見で政治資金収支報告書に記載されていないお金はないですかと何回か質問あったと思いますけれども、ないというふうに認識されていますというお答えでしたが、その際に、事務所で保管されている1182万円については失念されていたということだったのでしょうか。そのあたりの問われた時のご認識について確認したいと思います。
知事
まず、長年放置されていた問題に関しましては、今まさにおっしゃるように、失念をしていたということで、我々も総点検の中でこういうお金が未処理のまま残されていたことについては、お恥ずかしながら大変な深い反省とともに、大変な衝撃を受けたということであります。
その後、我々としては預かり金という認識で、今申し上げた通り、これをどこかに何か記載をするべきものなのかどうなのか、記載をする場所があるのかどうなのか、かなり探し、問い合わせをしたりしましたが、やはりなかなか記載すべき場所がないんじゃないだろうかと、これが我々の考え方でした。
その後、1月下旬になりまして、志帥会側において、この資金についても2019年にさかのぼって寄付として認識するという方針が示されて、その方針に基づいて先方での収支報告書の訂正が行われたわけであります。
我々としては若干異論はありますが、こういう状況ですので、その方針に従って収支報告書も処理をしようということで、過去3年にさかのぼって残高修正という形で修正したと、こういう経緯です。
ですから、あの時点でお答えをした段階では、我々は記載すべきものが残されているということはないと認識をしていましたが、ただ、その認識は、全体的な流れの中で違う認識のもとに処理をせざるを得なかったということであると思います。
記者
確認ですが、問われたときに、金庫の中に1182万円があったということは失念されていたということでよろしいでしょうか。
知事
問われた時点がいつかにもよるんですけど。
記者
12月の上旬、それから12月20日の時にも問われていたと思います。
知事
その段階においては現金があったということは認識していました。
記者
認識はされていた。
知事
認識はしていた。それで、実際どうするんだと。これはどうあるべきなのかという議論はしておりましたが、その時点ではやはり預かり金なので、我々のお金じゃないですよねと。なのでこれは記載できないですね、というのがその時点での議論であって、我々はその資金を、もう災いの種にもなり得るので返還もしたいと思いますがどうですかという話をしたら、すでに先方では様々な手続きに入っている中で、今、何がしか行うのはよろしくないと。全て終わってから、ある一定段階着いてから、しかるべき処理をするのがよかろうということで、そのようにしたわけであります。
記者
わかりました。じゃあ失念はされていなかったけれども、その時にはまだその扱いがどうだったかというところが未定だったと。
知事
おっしゃるとおりです。
記者
あえてお答えはしなかったということでしょうか。
知事
当時は書けないと認識していました。
記者
お受け取りされたときの状況を、ご記憶ですけれどもご自身で受け取ったのか、或いは会計責任者の方が。
知事
そこは先ほど申し上げたように、公判に関わりうる話でもあり得ますので、今の時点では差し控えたいと思います。
記者
今回の政治資金の問題についてですが、総点検をこれで全て終わったということでいいんですか。今後は、もうそういった問題が出てこないというふうに、認識されていますか。
知事
そのつもりであります。少なくともこれから起こりうる事態については、これから起こりうるとは変ですね、つまり、過去に関してはそのつもりであります。
引き続き、さらなる精査をしないといけないものはしっかりやっていきたいと思いますが、今後に関しては、しっかりとしかるべき専門家を立てて、国会議員レベル以上の透明性を確保するための体制整備、そして事務処理体制、こういう長年放置してきたような、申し訳ないような、恥ずかしい事態を二度と起こさないように、きっちりとその年その年で、全ての資金の出入りが明らかになるように、一覧性を持ってご覧いただけるような形で改善をしていきたいと思っています。
記者
TRY YAMANASHIで県が補助金を出している身延町の空飛ぶバイクの(開発)企業ALI(A.L.I.Technologies)が、身延町が貸している開発拠点の賃料を滞納しているという問題について、県としても補助金を出している立場として、今後どのような対応をとられるのかお考えがありましたら教えてください。
知事
私どもとしては、まず本件のこの会社が私どもの支援決定後に経営体制が変更され、そのあと経営悪化状況になって今に至るということは大変残念なことだと思っております。
我々としてはこの問題に関しては、基本的には民民の問題であって、我々が何がしか言う話ではないと思っています。
記者
関連してですが、ベンチャーに対する支援ということなので、こういった経営の悪化もリスクの中ではあると思うのですけれども、この補助金制度について、申請の基準の見直しであったりだとかを検討されるお考えはありますか。
知事
考えていません。ベンチャー支援というのは、そもそもそういうものだということで、あまり厳しくやると誰も手を挙げなくなるわけですし、そもそも様々なリスクを取って事業をされている方を、我々もそのリスクはある意味シェアしながら応援をしていく、そういう中で、例えば千三つなんてよく言われますけれども、かなりの部分はなかなか成功はしないわけですが、1つでも成功すると大きく伸びていく、大きな経済効果を出す、これはベンチャー投資のある意味基本中の基本、「いろはのい」であって、我々はそういう基本を承知しながらやっているわけであります。
ただ、もちろん会社の経営のあり方とか、そういうものはよりしっかりと見ていかないといけないとは思いますが、今回この事例をもって、失敗したからといって、我々の新規事業、開拓支援、県内における実証実験の実施に対する支援をしっかり行っていく意志には、全く微動だに揺らぎはありません。