知事定例記者会見(令和5年11月22日水曜日)

ページID:111673更新日:2023年11月24日

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知事定例記者会見(令和5年11月22日水曜日)

北杜市武川町地内における産業廃棄物不適正保管事案に係る調査委員会の設置について

知事

11月20日付でこの第三者委員会を設置いたしました。

委員につきましては、お手元の資料のとおりです。行政処分或いは産業廃棄物管理に造詣の深い大学教授や弁護士など5名の先生方にお願いをいたしました。

第1回の委員会ですが、来週11月27日に開催をいたします。

県のこれまでの指導のあり方について、中立かつ客観的に検証いただきたいと思っております。

なお、この事案につきまして、地域の皆様から情報をお寄せいただき、委員会において参考とさせていただきたいと思います。

県ホームページに入力フォームを開設したいと思いますので、ぜひとも情報提供をお願い申し上げます。

記者

本日の北杜市の産廃不適正保管に関わる調査委員会設置のメンバーなのですけども、5人中、お二人が元捜査関係者ということで、この辺に何かねらいというかあればお聞かせ願いたいと思います。

課長

あくまでも今回の5名というのは、客観性・中立性を確保できる5名ということで検察、或いは元警察、それから大学教授や弁護士などを選定したところでございます。

知事

万が一、ないことを希望はいたしますが、何がしか法令に触れるようなことがあれば、それに関しては徹底して究明をしていきたいと思います。

記者

先日、知事の指示で担当部局のこれまでの指導の詳細について明らかにしていただいたのですが、これを見ても法令違反が発覚してから今日までちょうど4年間、その間に産廃の保管量が、指導したことによって基準以内を確認したというのは、わずか2回だけで、あとはその指導に従っていないという状況がよくわかりました。

俗っぽい言い方をすれば、全く県の指導に対して何ら痛痒も感じず、コケにしていたというようなことがよくわかる内容であります。

そのことについて知事としてどのように受け止めているかをお聞かせいただきたいと思います。

知事

この廃棄物の保管は環境に対して大きな悪影響を与えるわけですが、こういう状態に対して、まず第1に再三の注意に対して、これを無視するかのようなこの事業者は極めて悪質であって、憤りを感じる次第であります。

また他方において、それを放置に限りなく近いと言われても致し方ない状況を続けてきた行政当局としては、これは猛省しなければいけないわけでありまして、なぜこんな放置に近い状態の行政のあり方が続いていたのか、ここはしっかりこの第三者委員会において究明をし、その究明結果に基づいて、次の再発防止を考えていきたいと思います。

県民の皆様からいただいている負託に対しても、ある意味、期待に応えないどころか、裏切りだと言われてもなかなか反論できないような今の行政のあり方は、一刻も早く県全体で深く反省をし、そしてしっかりとした信頼をいただけるような行政への出直しを図って参りたいと思ってます。

記者

先日、改善命令を出したということですけれども、これは個人的な判断というか見方なのですが、非常に業者にとっては厳しい命令で、本当に対応できるか、なかなか難しいのではないかというふうには思うのですけども、県としては命令を出した後の管理体制とかチェック体制とか、監視体制というものをどのように考えているか教えてください。

知事

この事業者が、改善命令に従い、計画的に廃棄物を搬出し、履行期限までに搬出を完了するように、定期的な立ち入り検査、或いは監視カメラによる確認を行い、搬出が滞ることがないよう徹底した監視を行って参りたいと思います。  

進捗管理により搬出が滞ったことが判明した場合には、その原因を究明し、事業者に聞き取りを行う中で、改めて徹底したスケジュール管理により、本庁及び出先の職員が一丸となって強力な指導を進めて参りたいと思います。

併せまして、命令が履行されないことが明らかになった場合には、速やかに刑事告発を行って参ります。

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県産果実のふるさと納税返礼品について

知事

ふるさと納税は、自主財源の確保や地域経済を振興する手段として、県、市町村において大変重要な取り組みとなっております。

近年、返礼品としてシャインマスカットをはじめとする県産果実が高い人気を集めておりますが、その一方で一部の事業者から品質の悪い品物が送付され、納税者が落胆しているという事例が散見されるところであります。

このため今般、ふるさと納税を扱う事業者のサイトにおいて、本県の主要産地であります自治体の状況を県として調査をいたしました。

結果はご覧のとおりでありますが、レビューのあった評価のうち、3以下の評価の割合は昨年度が約2割、本年度も1割以上ございました。

その内容につきましても、「味の悪さ」や「品質の劣化」など、本来返礼品に値しないものが送られている大変ひどい状態が確認された次第であります。

こうした事案は、これまで多くの人の尽力のもとに築き上げて参りました県産果実のブランド価値を一瞬にして落としめるものであります。また、生産者の弛まぬご努力も踏みにじる極めて遺憾な事態であります。

県としては、市町村とともに、現状をしっかりと認識をし、速やかな信頼回復に向けて、高品質な県産果実を確実にお届けする仕組みづくりに取り組んで参りたいと思います。

具体的には、県、市町村、ふるさと納税運営企業で構成する協議会を早急に立ち上げまして、返礼品のクオリティを確保するための方策を検討・実施し、信頼回復に努めて参りたいと思います。

記者

知事に率直に伺いたいのですけれども、(低評価が)令和5年度は14%でしたが、令和4年度には2割を超えているということ、この結果が悪かった要因をどのように考えていらっしゃるかお伺いさせてください。

知事

自治体の聞き取りによりますと、令和4年度はなかなか質のよい品が確保できなかったようでありますが、問題は良品の確保ができないまま、際限なく引き受けた事業者が、返礼品に値しない果実を送ったということになりまして、これはまさにその事業者の県産果実、山梨ブランドに対する意識が全く欠落していたと、ここは大きな要因だろうと思います。

記者

今後協議会を設置されるということですが、ふるさと納税の返礼品は、来年もまたシャインマスカットの人気が高いと思いますが、スケジュール感、スピード感、どのように考えて取り組まれていかれますか。

知事

物によっては今から来年のものが予約されているような事案があって、多くの方が予約の中で楽しみに届くのを待っているわけです。

ですので、最終・最後のデッドラインはシャインマスカットが出てくる時期までには、当然結論が出て実行フェーズに移っていなければならないと思っています。

そういう点で、今後スケジュールを逆算して、いつまでに何をやらなければいけないのかを整理した上で、また世の中に対してご報告をしていきたいと思います。

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県職員が生成AIを日常的に活用できる環境づくりについて

知事

職員が生成AIを日常的に活用できる環境づくりについて、この度、この環境を整えましたのでご報告を申し上げます。

かねてより、生成AIを行政分野にも活用できないか検討してきたところでありまして、本年6月から試行的に導入し、有効性、或いは活用方法を研究して参りました。

その結果、生成AIは施策の立案や業務の効率化に極めて有効であることが確認できましたので、まずは政策アイデアの生成や文書の校正などに活用できるよう、12月1日から全庁的に利用を開始することといたしました。

今後は、例えば議会答弁のたたき台の作成など、県固有のデータを踏まえた業務に活用できるよう、更なる生成AIの高度活用を目指して参りたいと思います。

この生成AIを積極的に活用していくことで行政サービスの向上や業務の効率化を図って参りたいと思います。

併せまして、県が蓄積したノウハウを広く周知することにより、生成AIの活用を県下全域に波及させて参りたいと思います。

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やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ講座の受付開始について

知事

豊かさ共創社会の実現に向けまして、働く人のスキルアップ、それによってもたらされる企業の収益アップ、そしてその収益アップを賃金アップにつなげるというスリーアップの好循環を目指し、昨年度、労使や教育機関の関係者などからなる「豊かさ共創会議」におきまして議論を重ね、本年3月、「やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ構想」を策定したところであります。

その構想の核となります、働く人のスキルアップ拠点「やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ」につきまして、実施主体は山梨職業能力開発協会にお願いをしておりますが、この協会とともに開講に向けて準備を進めてきたところですが、この度、来年1月に「経営マネジメント講座」「DX実践講座」「ホスピタリティ・共感力講座」の3つの講座をもって、まずスタートをきることになりましたので、お知らせをいたします。

講座の申し込みは本日から、やまなしキャリアアップ・ユニバーシティのポータルサイトにおいて開始いたします。

受講対象者ですが、このスリーアップの理念に賛同し、取り組むことを宣言していただいた企業の従業員、或いは宣言企業に就職を目指す求職者としております。

やまなしキャリアアップ・ユニバーシティにおきましては、講座の受講を受講者や企業価値の向上につなげるため、キャリアコンサルタント等が、受講者にはキャリア形成の支援を、そして企業には人材育成プランの策定支援を行うこととし、単に「学ぶ」だけにはとどまらない、きめ細かな伴走支援を行って参りたいと思います。

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発表事項以外の質問事項

山梨県の広報誌「ふれあい臨時号」の発刊について

記者

山梨県の広報誌のふれあいのことでお伺いしたいのですけれども、今日臨時号ということで発行いただいたかと思うのですが、今回、県有地特集ということで発行した意図をお聞かせいただければと思います。

知事

ご案内のとおり、県有地問題はこれまで議会において、かなり激しい意見が交わされ、また、県民の皆様の間でも大きな関心が寄せられていたことだろうと思います。

しかるに、必ずしもこの場でこういうことを申し上げるのもあれですけども、しっかりとした情報が伝わっていなかったと私はそのように受け止めております。

従って、この県有地のオーナーであります県民の皆様に対して、実際に何がどういうふうに行われてきたのかと、高裁判決で一区切りついたこの段階におきまして、これまでの議論の状況ですとか、中身の問題について、しっかりとお伝えをすることは、県にとって極めて重要なことだろうと思いまして「ふれあい」という全戸配布される県の持っている有力媒体において、臨時号という形で載せることとした次第です。

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山梨県医師修学資金に関する訴訟提起について

記者

昨日、特定適格消費者団体が、地域枠で医学部に入って卒業した後に県内の医療機関で働く代わりに就学資金の貸し付けを免除する制度において、最大842万円というかなり高額な違約金を定めているのが違法ではないかと、甲府地裁に提訴したということがございました。

それに対して改めて知事の受け止めと、消費者契約法に違反していると先方は言っているのですが、そのご見解、今後の県の対応をお聞かせ願えればと思います。

知事

まず、昨日、適格消費者団体「消費者機構日本」が甲府地方裁判所に差止請求訴訟を提起したと、これは承知をしております。

この問題ですが、まずご案内のとおり、本県の医師数ですが、多くの関係者のご尽力によりまして増加はしておりますが、人口10万人当たりではまだまだ全国平均以下の水準にとどまっていて、更に地域によっては依然として医師不足は深刻な状況になっております。

このため、県におきましては、この地域枠制度或いは医師修学資金、地域枠医師を対象としたキャリア形成プログラムの策定など、様々な施策を展開して医師の確保を図り、ひいては、県民の皆様の健康そして命を守るべく取り組んできたところであります。

この地域枠医師につきましては、県内医療機関での就業義務を課しているからこそ、一般枠とは別の入試制度を設け、修学資金の貸与などの優遇をしているところでございます。

令和2年度に初めて地域枠医師の離脱者が2名出たことを受けまして、本県の地域医療を守る観点から、入学時ではなく、医師免許取得後に、本県との間で締結する契約において、違約金を設定したものであります。

今般これに対しまして差止訴訟が提起されたわけですが、医師が消費者に該当するのかと、こういう法律上の問題は別といたしまして、私たちとしては、まずこの制度は、そもそもやむを得ない事情がある場合には、違約金ですとかそういうものを免除する規定があります。

更には免除されないような場合でも、やむを得ない事情がある場合には猶予制度、こういうものも用意をしております。

にもかかわらず、地域での医療の実施を拒否される方というのはどういう状況なのかというのは相当程度限られる場合かなと思いますが、この方々に対してお考えいただきたい、私たちが考えていかないといけない二つの大きな問題があると思うんです。

まず、本来この地域枠に応募をされるということは、山梨県で医師をすることをそもそも最初にお約束をいただいた方々です。

この枠は限られておりますので、当然入学試験の結果、他の人を押しのけて合格し、学び出した方々です。もしこの方々が受験をしていなければ、最後まできっちり山梨県で山梨県の皆さんのために医療で頑張ろうという方たちが本当はなっていたかもしれません。こういう人を押しのけて受かってやっているということを私たちはまず思いをめぐらせなければならないと思います。

その上で、私たちはこの山梨県の医師確保に本当に苦労をしながら、ぎりぎりの状態でやっています。

この地域枠でなられたドクターが山梨県で働くことを前提として様々な準備をしているので、1人でも穴があくということは、山梨県の医療に対しては大変大きなマイナスの影響が及びます。

この場合、例えばドクターの人材派遣システムを使うなりなんなり、そういう方でより多くのお金をお支払いをして、お招きをしなければならない、こういう事態も十分あり得るわけで、想定しなければなりません。

従って、やむを得ない事由、人道上それは仕方ないよねという時は冒頭申し上げましたように免除制度がありますが、例えばご自身の収入、よりよい収入を求めていかれるような場合であったとしたら、これは今申し上げた二つの事情、本当にやりたいという人たちを押しのけてなった、なおかつ、山梨県に穴があいて、その再調達コストというのでしょうか、そういうものを県行政に対して強いている、こういうことを踏まえれば、我々の違約金条項については当然のものだと思っておりまして、これに対して訴訟を提起される消費者機構日本という団体は、しっかりこういう事情もぜひ想像を巡らせていただきたかったかなと思います。

今後のこの訴訟の対応に関しましては、徹底して訴訟の場において議論をしていきたいと思います。

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山梨県知事政策局広聴広報グループ 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1336   ファクス番号:055(223)1525

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