知事記者会見(令和6年1月10日水曜日)
ページID:112326更新日:2024年1月11日
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防災新館401,402会議室 11時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
1日に発生いたしました能登半島地震への本県の対応につきまして、前回記者会見後の動きについてご報告をいたします。
まず、能登半島地震による被災者の救出・救助のため、総務省消防庁から本県に緊急消防援助隊の出動要請があり、県では航空隊として消防防災ヘリコプター「あかふじ」と、地上隊として山梨県大隊を石川県に派遣いたしました。
航空隊につきましては、8日に1隊8人が出発し、9日まで被災地で上空からの情報収集活動を行いました。
山梨県大隊につきましては、昨日の午後9時に30隊99人が出発をし、本日から石川県輪島市において救助や急病人の搬送を行う予定となっております。
災害派遣医療チーム、いわゆるDMATですが、DMATにつきましては、1月8日、3回目の派遣要請があり、2隊を追加派遣いたしました。これまで延べ18隊が被災地入りをして、病院支援に尽力をいただいております。
さらに、昨日、厚生労働省から、避難所において被災者の健康支援を行う保健師の派遣要請がありました。1月11日から2月29日まで、保健師2名と事務職1名を交替で石川県七尾市の避難所へ派遣する予定となっております。
加えまして、災害派遣精神医療チーム、これはDPATと略されていますが、厚生労働省からの派遣要請によりまして、5日から16日までの予定で石川県能登地方に派遣をしております。
本県のDPAT隊ですが、石川県七尾市の公立能登総合病院を活動拠点とし、主に輪島市におきまして、診療の支援や被災者・職員のメンタルケアなど、精神科医療の提供と精神保健活動を行っております。
また、珠洲市への応援職員の派遣につきましては、先遣隊の現地での調整を踏まえ、明日11日から県職員4人、市町村職員6人の計10人を派遣し、物資拠点における支援物資の管理を行う予定となっております。
被災地におきまして一人でも多くの命を救いますとともに、一日も早く災害から復旧できるよう、引き続き全力を傾注して参りたいと思います。
なお、各支援活動に派遣している職員からは、戻って来られてからしっかり報告をいただいて、併せて専門家のご意見もいただきながら、今回のような大規模地震が山梨で起こった場合に、どういう備えを、どういう課題が生じ得て、それに対して現状の準備状況はどうなっているのか、これから何をするべきなのかをしっかり考え、早急に本県における対策に反映をさせて参りたいと思います。
記者
先ほど知事のお話にもありましたけれども、今回の震災を受けて備えの点で何か新しく検討に入ったことですとか、これから検討会を立ち上げたりとか、そういったことがありましたら教えてください。
知事
まず一つは住宅の耐震改修の徹底を行っていきたいと思います。現状で87%となっておりますので、まだまだ進める必要があると認識をしております。
今後予算措置も併せて講ずることで、もちろん市町村とも連携しますが、これらの耐震改修の取り組みを加速させていく必要があろうかと思っております。
併せまして様々な備蓄物資、今感染症を念頭に医療物資の流通備蓄のシステムを作っておりますけれども、そういう仕組みを使いながら、これまで備蓄対象となっていなかったようなものも含めてどうするのか、これを考えていく、量的な拡大もかなりテーマかと思っています。
今回の地震はまさに1月1日の冬休み、お正月で帰省されている方や旅行されている方も多く地震で被災されたわけですが、そういう皆さんを現地では避難所で受け入れされているわけですけども、同じ観光県であります本県においても、万が一何かあったときに、観光客さんをしっかり受け入れる体制をどう作っていくのか、そのために場所や物資、これをどう用意していくのか、大きな課題であるということが今回鮮明になったと思っています。
これには更に交通の途絶みたいな現象もあるわけですので、各市町村と県で連携をして、その場はまず市町村で耐えてもらって、その後県の備蓄物資をどう迅速に届けていくのか、そのようなシステムづくりも課題になってくるかと思っています。
あとはこれから更に、今行かれたDMATまたDPATの皆さん、或いは緊急消防援助隊の方々からお話をいただいて、先ほどの備蓄も含めて、特に健康面、どう対応をして、何が課題になりうるのか、しっかり把握していきたいと思います。
加えて、今回石川県能登半島は本当に一本道だったわけですが、我が県におきましても集落に向かう道が一本しかない所もあるわけでありまして、こういう所が被災した場合のアクセスをどのように確保するのか、当面ヘリポートでやるのか、或いはいかなる方法があるのか、専門家の皆さんとも、或いは各地元の自治体の皆さんとも相談しながら、いざ何かあってもしっかりと住民の皆さんの救助をし、また必要な物資をお届けできる体制にできる限り近づけていきたいと思います。
記者
先ほどの質問に関連するのですが、冒頭で能登半島地震を受けて、山梨県での対策についても、専門家の意見も交えて考えていくという趣旨の発言をされてましたが、地震、いつやってくるかわかりませんし、御県においては2014年の豪雪から今年で10年という年でもあります。2月14日にあったと思うのですが、大雪が降る可能性とか災害はいつあるかわからない中で、対策をいつまでに、どういった形で公表していくか、検討していくかというスケジュール感を教えていただければと思います。
知事
まず、一番最初のお話の専門家の知見の活用は、現地の状況がまさに今救助の段階ですけれども、救助フェーズが終わって、いよいよ復旧・復興という段階の時にならないとちょっと難しいかなと思っていますが、そういうところにできれば調査団を派遣して現場を見る中で、必要な情報を集めて反映をしていきたいと思っています。
本県の災害に対する強靱性の確保というものは、計画を立てて連綿とやってきているわけでして、もちろん財源の問題もありますので、正直言うとかなりアクセルを踏み切っている状態だと思っています。
この取り組みをしっかり引き続いて進めていくわけですが、強靱化計画自体をいわゆる漫然とやるのではなくて、どういう状況にどれぐらい重点を置いて、いつまでにやるか、もう1回しっかり整理をした上でやろうということを指示をしておりまして、その結果遠からず「強靭化計画のあり方の見直し」のご報告の中で、今記者さんがおっしゃった「いつまでに何をするのか」、このお答えを示していきたいと思います。
記者
先ほど知事が、住宅改修に必要な予算の措置を検討に、ということでしたが、早ければ2月の議会で、今回の地震を受けた防災に対する関連費用を積むというお考えはあるのかを教えてください。
知事
それは十分あり得ると思います。
記者
加えて、日本航空学園の被災に関して支援を行うというお考えを先週の知事会見で示されていたかと思います。
学園側は生徒を受け入れるということですが、県としても何か支援を検討されていることがあれば教えてください。
知事
まずは、能登の生徒さん600人規模だと伺っておりますが、この皆さんを山梨県に移す場合に必要な宿舎の建設に関しましては、我々としてもできる限りの便宜を図っていきたいと思っています。
また、その中で生徒さんたちは学び、そして部活動もあり、特に議論していますのは、野球部が選抜に出ることが有力視されていますので、その子達がしっかり練習できる環境を整えるべく、今、関係各方面と調整を進めているところです。
知事
次に、「やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ講座」の開講について報告をいたします。
昨年3月に構想を策定いたしまして準備を重ねて参りました「やまなしキャリアアップ・ユニバーシティ」ですが、いよいよ開講となります。
スタートとなります本年度におきましては、企業の中長期的な目標或いは戦略策定について学ぶ「経営マネジメント講座」、経営課題をDXにより解決するための「DX実践講座」、企業価値向上に向けたコミュニケーション力アップを目指す「ホスピタリティ・共感力講座」の3講座となっております。現在受講生を募集中でありまして、17日から順次開講を予定しております。
本日13時半からは、開講を記念いたしまして、ベルクラシック甲府におきまして、スリーアップ推進協議会によるセミナーを開催する予定となっております。
経営コンサルティングやキャリア教育・研修講師としてご活躍をされておられます淺田耕治さんによる講演や、「スリーアップへの好循環への期待」をテーマとしたリレートークも予定をしております。
今年はこの取り組みをしっかりと進めることによりまして、スキルアップ、収益アップ、賃金アップのスリーアップ、この好循環を実現をして参りたいと思います。
記者
自民党派閥の政治資金パーティーによる裏金事件で、二階元幹事長の聴取という報道もありましたけれども、改めて知事の受け止めと、今後、派閥を離脱する考えがあるのかも含めて対応を教えてください。
知事
まず聴取の話は、ご本人が聴取されたかどうかは、いずれの当事者からも事実確認ができておりませんので、事実確認が済んでいない案件につきましては、私としてはコメントはいたしかねるということでご理解いただきたいと思います。
記者
知事の今後の対応として、何かお考えがあれば。
知事
まずは政治資金というのは、やはり透明性が重要だというのは間違いないことであります。派閥のことを語る立場ではないというか、意見を求められるなら、とにかく透明性の確保に対してやっていくべきだという話は申し上げたいと思います。また人のことも言えません。自分の話に関しましても、今、総点検を行っておりますので、ここもしっかりとまず足元をちゃんとしたものにしていきたいと考えています。