知事定例記者会見(令和5年9月19日火曜日)
ページID:110848更新日:2023年9月20日
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防災新館401,402会議室 11時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
県立美術館におきまして、新たな価値創造の仕組みをスタートさせることといたしました。
県立美術館ですが、その文化的な価値にとどまらず、社会的・経済的価値をも生み出す拠点となるべく、取り組みを進めてきたところであります。
この度、ふるさと納税の返礼品として、県の文化芸術事業に携わった現代芸術家の作品・コンテンツの提供を開始いたします。
返礼品の第一号となりますのは、本県出身の現代美術作家、たかくらかずきさんによります絵画と、NFTアートのセットとなります。
10月13日から寄附金の受け付けを開始し、8万円の寄附に対して提供いたします。
いただきました寄附金は、高い表現力やデジタル技術を有する芸術家の育成を目的としました「やまなしメディア芸術アワード」などに充当いたしまして、幅広い分野の芸術家の皆さんへの支援、或いは新進気鋭の芸術家の育成などに役立てていきたいと思います。
また、メタバース空間を活用して、昨年度のやまなしメディア芸術アワード優秀賞受賞者による最先端技術を用いたバーチャルリアリティー(VR)のワークショップを開催いたします。
これら一連の新たな取り組みによりまして、未来を構想する豊かな表現者たちをネットワークで繋ぎ、アートの力で山梨県の文化的、経済的な活力が次々と生み出されていく姿を目指して参ります。
これからの美術館は、その文化的価値を基盤といたしまして、経済的な価値を生み出す「牽引役」となるべく進化を遂げていくことになろうかと思います。
さらには、地域社会への貢献を積極的に果たしていくため、例えば地域資源とアートを掛け合わせることで、社会が抱える様々な課題の解決に新たな展開をもたらすなど、「社会的価値の創出」にまで役割を広げ、多面的に山梨の高付加価値化に寄与していくようにしたいと思います。
知事
今般、救急電話相談窓口「救急安心センターやまなし」を開設いたしまして、10月2日月曜日18時から受け付けを開始することといたします。
県民の皆様が急な病気やけがで救急車を呼ぶべきかどうか、様子を見守るべきかどうか、ご判断に迷った時には、♯7119にお電話をいただくと、医師や看護師などの専門家が24時間365日いつでもご相談に応じることとなります。
電話相談におきましては、救急車の要請の必要性のほか、診療科目のご案内や応急手当の方法につきましても助言をいたします。
また、医療機関の多くが診療時間外となります平日の17時30分から21時までの間は、直接医師につながる時間帯として、より質の高いサービスを提供いたします。
県民の皆様におかれましては、この相談窓口を有効にご活用いただくことで、救急車の適正利用、或いはそれを通じまして真に救急救助が必要な方に迅速に救急医療を提供できる体制が構築されることとなりますので、ぜひともお力添えをお願いいたします。
記者
9月の定例県議会が26日開会と告示されましたが、35億1400万円余りの補正予算ということで、具体的にどのような議論を期待されたいか、知事として最も訴えたいことがありましたら教えてください。
知事
まず一つ、今般の県議会というものは、いわゆる人口減少危機突破宣言を行い、暫定版の政策パッケージをまとめて世に問うている段階であります。
県議会において、これは本当にオール山梨で、様々な知恵を様々な視点からいただいて練り上げていくべきものでありますので、ぜひ県議会においては、各議員の皆さんのそれぞれの視点から、人口減少問題を解決するためにどうしていくのかを積極的にご議論いただきたいと思います。
私たちはこれまで、ふるさと強靱化と、開くという字を書いた「開の国」、こういうものを打ち出しているわけですが、私どもの基本的な考え方としてはこれまでの施策をより加速させていかないといけないと思っています。
そもそも人口減少問題は、ある意味これまでの社会のあり方に対して、将来世代から異議申し立てというか、よりあるべき姿に対してもっと変化を早めろと、そういう声じゃないかと、私どもはそのように捉えておりますので、今やるべきことをより加速させていきたいと思います。
ただ冒頭の繰り返しになりますが、これには様々な人の意見、様々な見方、こういうものをいただく中で、全ての皆さんに当事者意識を持っていただいて、この問題の解決に一緒になって歩みを進めて行ければと思う次第です。
そのきっかけにしていきたいと思います。
記者
重なる部分があると思うのですけれども、もう一つの柱となっている登山鉄道構想の具現化に向けた議論についてはいかがでしょうか。
知事
これまでの議論について、我々もちょっと十分反省するところがあるのですけれども、何度か説明してきたつもりではあるのですが、例えば、その基礎的な部分で、大規模な新たな自然破壊を行うものではなくて、今ある既存のスバルラインの上に、自然の開発の極小化した中でやるものだとか、或いはそれによってライフラインの整備も一体化すること、さらには、その究極の目標は、富士山の本来の姿、あるべき姿というものを取り戻して、世界の皆さんからも、これは国内だけの問題ではなくて、世界の皆さんからの尊敬というか、このリスペクトを確固たるものとしていきたい、こういうための手段として議論をしているわけですが、その一番基本的なところがまだ伝わっていないのかと思いますので、こういうところはまずしっかりと説明をしていきたいと思いますし、その説明の場として、当然それは議会の中にもあるわけですので、これはぜひ建設的な議論というものをしていく上では、私どものそういう説明というのは基礎として不可欠なものだと思いますので、ここをしっかりしながら、様々なご意見というものは歓迎していきたいと思っています。
記者
知事もゆかりの深い市川三郷町が財政非常事態宣言をこの度出されました。
人口減少の問題とも深く関わることだと思うのですけれども、これに対する受け止めと、県として町に対してどのような対応をしていきますか。
知事
市川三郷町がそういうものを発表されるということは承知をしておりますが、具体的な内容については、これからしっかりと私どもも強い関心を持って、町からもお話をしっかりいただいて、何をどういうふうにすればいいのか、どうあるべきなのか、こういうことを一緒になって議論をしていきたいと思います。