ページID:84883更新日:2018年3月30日
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愛知県において、平成26年4月4日付けで1例、平成30年3月27日付けで3例、獣医師からエキノコックス症を診断した旨の届出がありました。
動物のエキノコックス症は、犬のみを対象とした感染症法に基づく獣医師の届出対象疾病で、人と動物に共通する感染症ですが、適切に予防すれば人への感染の危険性はありません。
エキノコックスとは、もともと北海道のキタキツネにいる寄生虫の名前です。
北海道は流行地域とされており、主としてキツネや犬を終宿主とし野ネズミを中間宿主として、エキノコックスの生活環が営まれ広がっています。
エキノコックスは、人と動物に共通する感染症で、日本では毎年、北海道で10人から20人程度の患者報告があります。
エキノコックスに感染したキツネや犬の糞便により汚染された食物・水などを、人が偶発的に飲み込むことにより感染します。
一般的に症状が現れるのは、感染してから10年前後です。
エキノコックスは、人の体の中では主に肝臓や肺に寄生し、肝不全などの障害を引き起こすことがありますが、人から人への感染はありません。なお、適切に予防すれば人への感染を心配する必要はありません。
エキノコックス症の予防方法は、次のとおりです 。
(1) 野山に出かけ、帰ったときはよく手を洗うこと。
(2) 野犬や野生動物にはむやみに触れないこと。触れた場合は、よく手を洗うこと。
(3) 衣服や靴についた泥はよく落とすこと。
(4) 沢や川の生水は飲まないこと。
(5) 山菜や野菜、果物等はよく洗ってから食べること。
(6) 犬の放し飼いをしないこと。犬の糞便は適切に処理すること。