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ページID:33910更新日:2021年11月8日
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山梨県内で報告された病虫害の発生速報です。森林所有者の方は特にご注意下さい。
松くい虫(マツノザイセンチュウ)を媒介するマツノマダラカミキリの発生が始まりました。5月18日に初発を確認しています。例年より12日も早い発生となりました。まだ、松くい虫の予防や駆除を行っていない場合は、急いで対応するようにしてください。お庭のマツの予防や駆除については、普及通信No.2を参照してください。
本日(2019年5月30日)、今年初めてのマツノマダラカミキリの発生(初発)を呼応府盆地(富士川町最勝寺)で確認しました。
ここ25年のマツノマダラカミキリの初発は平均すると5月29日で、今年は、ほぼ例年通りの発生となりました。これから7月下旬まで本カミキリの発生が続きますので、お庭の松、公園の松、あるいは松林で、松くい虫の予防、防除、駆除を行う予定のところ(まだ行っていない)がありましたら大至急お願いします。庭松の予防や駆除の方法はこちらをご覧下さい。
5月29日(火曜日)に、マツノマダラカミキリが富士川町にある森林総合研究所の網室(標高330m)で今年初めて発生しました(初発)。発生したのは♂3頭、♀1頭です。
ここ24年間の初発日の平均は5月30日ですので、ほぼ平年どおり(正確には1日早い)の発生となります。
これからマツノマダラカミキリがどんどん発生してきますので、まだ1回目の予防散布をしていない方は大至急お願いします。また、被害木の伐倒燻蒸がまだの被害地は大至急お願いします。
なお、発生のピークは例年6月下旬から7月上旬です。皆さん、大切な松を松くい虫から守りましょう。
2017年のマツノマダラカミキリの発生が始まりました
松くい虫は、マツノマダラカミキリが媒介します。このため、マツノマダラカミキリを駆除することが、松くい虫の予防となります。このカミキリの今年最初の発生は、富士川町にある当所の網室内で、5月31日でした。例年より少し遅い状況で、6月の終わりから7月の始めが発生のピークとなりそうです。標高の高いところでは、発生が遅くなるので、予防時には注意が必要です。松くい虫の予防薬剤を散布される方で、まだ第1回目の散布を終了していない方は大至急お願いします。
松くい虫は、マツノマダラカミキリが媒介します。このカミキリの今年の最初の発生は、富士川町にある当所の網室内で、5月31日でした。例年より少し遅い状況で、6月の終わりから7月の始めが発生のピークとなりそうです。標高の高いところでは、発生が遅くなります。予防薬剤を散布される方で、まだ第1回目の散布を終了していない方は大至急お願いします。
ヒノキには枝虫と呼ばれる害虫がいます。正式名称は、スギノアカネトラカミキリです。枯れ枝に定着した害虫がその枯れ枝内部を食べながら進み、やがてヒノキの幹の中に入り、幹内部を食害します。材は食害を受けるばかりでなく、食害部分から周囲に腐朽が広がり、価値が低下します。
山梨県は有り難いことにこの枝虫の被害が少ない県です。ヒノキ造林の歴史が浅いためかも知れません。しかし、一度被害が激しくなると対応が難しい害虫のため油断は禁物です。この害虫は枯れ枝から入るので、枝打ちを良く行い、枯れ枝の数をなるべく減らすことが重要になります。被害の見分け方、対策等は普及通信No27にまとめてありますので、それを参考にして下さい。また、被害が発生している林がありましたら、山梨県森林総合研究所まで連絡を頂けると幸いです。
2月に入り、春が近づいてきますが、まだまだ寒さが続きます。この時期は落葉広葉樹の剪定の適期です。枝が混み合っていると、害虫等が隠れやすく、思わぬところに被害がでます。鳥が害虫を食べてくれるので、(鳥が)害虫を見つけやすいように枝を整理しましょう。カエデの仲間は目覚めが早く、早春でも樹液が流れ出てきます。なるべく寒いうちに剪定をしましょう。一方、常緑広葉樹は春暖かくなってから剪定するのがお勧めです。
またこの時期は、落葉広葉樹に石灰硫黄合剤やマシン油等“薬害の出やすい”農薬を散布し、病害虫を防除できる時期でもあります。これらの農薬は、芽が動き出す前に散布します。
この最も寒い時期が過ぎると植え替えが始まります。寒さに強い木や花が早春に咲く花木類は早めに植え替えます。寒さが和らぐ2月下旬から3月になると、落葉広葉樹や針葉樹の植え替えの適期となります。しかし、寒冷地での植え替えや常緑広葉樹の植え替えはもっと暖かくなってからにしましょう。
松くい虫の被害が激しく、近年では、今まで被害が少なかった市街地にある庭、神社、公園等のマツも枯れています。松くい虫に罹ると治療する方法はなく、マツは短期間で枯れてしまいます。このため、罹る前に予防することが大切です。予防には薬剤散布と樹幹注入があります。薬剤散布は毎年3~4回行わなければならず、労力がかかります。樹幹注入は薬剤がやや高価ですが、一度注入すると7年間効果を発揮するものもあります。
樹幹注入はマツのヤニが流出してこない冬期(2月頃まで)に行うのが良く、今(11月~2月)が樹幹注入の適期になります。枯れては困るマツをお持ちの方は、この時期に是非対策をお願いします。日本のマツ(アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ)は、どの種類も松くい虫の被害を受けます。なお、樹幹注入は慣れない作業を伴うため、造園業者や森林組合にお願いするのが一般的です。
また、松くい虫で枯れたマツからは松くい虫を媒介するマツノマダラカミキリが、5月下旬から発生し、周囲のマツに松くい虫を感染させます。このため、もしマツが枯れた場合は、その木を5月中旬までに伐倒し、焼却や薬剤処理を行い、松くい虫が周囲のマツに広がらないようにする必要があります。松くい虫の防除については、普及通信No.2により詳しい説明がありますので、参照してください。
お正月までに松をきれいにしたいと、秋は松の本手入れ(剪定、古葉もぎ)を行う方が多いと思います。また、この時期が本手入れを行う適期でもあります。しかし、弱った松の本手入れをする時には注意が必要です。植物は葉で太陽の光をエネルギーに変えています。ですから、松を元気にするためには、肥料よりも葉の量が重要なことが多いのです。弱った松を早く元気にするためには、松が弱った原因を取り除いた後は、本手入れを控え目に行い、葉を多く残してやります。また、弱った松の剪定は、最も寒い時期を越えた2月中旬~3月中旬に行うことをお勧めします。
もともと北杜市から甲府盆地内にかけては降水量が少なく、日本の年降水量が1718mmであるのに対し、甲府では、
1135mm(1981~2010, 甲府気象台調べ)しかありません。甲府では、夏の水やりが草木を上手に育てるポイントになって
います。特に春に植え替えをした木には多めに上げて下さい。(2015年8月10日記述)
甲府盆地で、ケヤキの落葉が始まっています。この季節外れの落葉の中には、ケヤキの害虫ヤノナミガタチビタマムシの幼虫が入っています。2週間もすると落葉からヤノナミガタチビタマムシ成虫が出て来て、ケヤキへ移動し、ケヤキの葉を食害します。このケヤキの落葉を集め、ゴミに出す、地面に埋める等、除去するとこの害虫の発生を抑えることができます。落葉を全部取り除くことは難しいですが、除去すれば除去する程被害は減りますので、除去をお勧めします。詳しくは「普及通信No.18(PDF)」を参照してください。
今年の梅雨は雨続きで、松くい虫の予防薬剤散布、第2回目以降ができていない方もいるともいます。松くい虫を媒介するマツノマダラカミキリの発生はまだ続いていますので、雨で散布できなかった方は至急散布を行って下さい。松くい虫は一度罹ると治療方法はなく、マツは枯れてしまいます。大切なマツをお持ちの方は松くい虫にやられないよう予防を十分行って下さい。詳細につきましては、やまなし普及通信No.2を参照して下さい。
松くい虫を媒介するマツノマダラカミキリの今年度の発生が始まりました。富士川町の網室で5月27日に初発を確認しています。マツに松くい虫の予防薬剤散布を行う予定で、まだ第1回を行っていない方は、至急お願いします。この予防薬剤散布は、以降20日おきに、合計3から4回行います。普及通信No.2をご参照ください。
前回に続き、松くい虫についてです。この病気は一度罹ると対策がなく、枯死してしまうため、予防が大変重要になります。予防には、冬期の樹幹注入と夏期の薬剤散布があり、2月は樹幹注入剤施工の適期になります。樹幹注入剤は複数種類あり、一度注入すると、1年~7年程効果が持続(樹幹注入剤の種類によって持続期間が違う)します。春になり、マツが盛んに活動を始めると、マツ脂が出るため樹幹注入が難しくなります。この機に大切な松を守る樹幹注入を行いましょう。
なお、注入剤の施工はドリルでマツ樹幹に孔を開け、上手に薬剤を幹内に入れる必要があり、森林組合や造園業者等にお願いするのが一般的です。
近年、市街地でも松くい虫被害が目立ち、個人宅、神社等にあるマツ名木が次々に枯死しています。松くい虫は、一度
罹ってしまうと治療することができず、罹病したマツはほとんどの場合枯死してしまいます。大切なマツをお持ちの方は、
松くい虫の予防をすることを強くお勧め致します。予防には、冬期の樹幹注入と夏期の薬剤散布があります。冬期の樹幹
注入は一度行うと、5年程効果が持続しますのでお勧めです。また、松くい虫で枯れてしまったマツは焼却あるいは燻蒸
等を翌年5月までに行わないと、そこから松くい虫が周囲に広がってしまいます。
詳細については普及通信NO.2を参照して下さい。
ケヤキの樹冠が遠目に赤褐色に変色してきており、よく目立つようになってきています。近づくと、葉脈を残し、葉が食害
されています。葉上には長さ5mmほどの小さな褐色の虫がいます。これはヤノナミガタチビタマムシの成虫で、この害虫
によりケヤキの葉が食べられ、ケヤキ樹冠の色が変色して見えます。防除は6月~7月(地域によって異なる)の間に発生
する落葉を除去します。この時期を過ぎると防除が難しくなります。ただ、この害虫は葉を食害するだけで、またケヤキは
葉の食害に強いので、単年度の被害でケヤキが枯死に至ることはほとんどありません。この害虫の生態、防除については、
普及通信 No.18(PDF) を参照してください。
ここ数年、山梨県内では、年々マイマイガの数が増加しています。山梨県だけではなく、長野県、岐阜県等、中部山岳地帯でマイマイガが増加傾向にあるようです。金色を主体とした毛虫で、長さ6cm程まで成長します。広葉樹(ナラ類、カエデ類、サクラ、ケヤキ等)やカラマツの葉を食害します。成虫は6月下旬から8月まで発生し、夜、電灯などに集まります。防除が必要な時は、スミパイン(1000~1500倍希釈液)を散布してください。
山梨県内で、マイマイガが大発生している場所を地図に記録しています。マイマイガが大発生している場所を発見された場合は、森林総合研究所森林保護科(Tel: 0556-22-8001)まで連絡をお願い致します。
マイマイガ幼虫(毛虫) |
マイマイガ成虫(蛾)と卵塊 |
甲府盆地内で、マツノマダラカミキリの発生がはじまりました(初発5月26日)。発生開始時期はほぼ例年通りです。このまま、異常気象にならなければ、発生のピークは6月下旬~7月上旬となります。松くい虫の予防散布を行う予定で、まだ行っていない松は、至急行ってください。なお、マツノマダラカミキリの発生は標高が高くなるほど遅くなり、標高850mで、初発が6月中旬となります。
マツノマダラカミキリ本年の初発を確認しました。今年は例年より1週間以上早い、発生となっています。まだ、松くい虫の予防散布を行う予定で、まだ行っていない方は至急お願いいたします。その後は、予防薬を20日おきに、合計3~4回散布します。
平成24年6月1日、マツノマダラカミキリの初発を確認いたしました(発生予察調査で今年初めての発生を確認)。例年より5日遅い発生です。今後、発生数が増加してきますので、松くい虫の予防散布(PDF:435KB)を行う予定で、第1回目をまだ散布していない松は、大至急行って下さい。
マツノマダラカミキリの発生がピークとなっています。もっとも感染に気を付けなければならない時期ですので、前回薬剤を散布して、20日以上たっている場合は、薬剤散布(PDF:435KB)を行ってください。
街路樹、公園樹などにアメリカシロヒトリの食害が目立ち始めました。被害が出ている場合は、急いで薬剤散布を行ってください。
ケヤキにでる害虫で、7月初めから7月いっぱいケヤキが落葉します。葉の中に害虫が入っており、7月中に落葉した葉を除去すると、ヤノナミガタチビタマムシを防除することができます。詳しくはこちらを参照してください。
6月3日(金曜日)、マツノマダラカミキリの初発(初めて発生)を確認しました。例年より5日程遅い発生です。松くい虫の予防散布(PDF:435KB)を予定している方で、まだ1回目の散布を行っていない方は、至急お願いします。
松くい虫(マツノザイセンチュウ)を媒介するマツノマダラカミキリの発生が5月の終わり頃から始まります。このマツノマダラカミキリから松を守る薬剤散布をする時期になりました。5月25日頃が適期ですので、風のない、晴れか曇りの日に実行してください。2回目以降の散布時期等詳細については普及通信No.2(PDF:435KB)を参照してください。
寒さが一段落して来ましたので、樹幹注入剤で松くい虫の予防を計画されている方で、まだ施工していない方は至急行いましょう(遅くとも2月中には注入を終了させましょう。まだ樹幹が凍っているような寒冷地ではこの凍結が溶けてからになります)。
暖かくなると松がヤニを出すようになり、樹幹注入剤が松樹幹内に入りにくくなります。
また、注入した剤が5月下旬までに、松全身にまわるためには、なるべく早く注入したほうが無難です。
乾燥が続く冬季には、松にハダニ(トドマツハダニ)が発生し、松の葉が黄色~淡褐色になってきます。松が枯れることはありませんが、見苦しくなります。被害の初期に殺ダニ剤(バロックフロアブル)を散布して防除します。
本年はヤノナミガタチビタマムシが大発生しています。山梨県内のケヤキが現在、茶褐色となっているのは、ヤノナミガタチビタマムシの被害によるものです。これから落葉期まで被害はますます酷くなります。しかし、この害虫の被害により、ケヤキが枯死することはまずありません。山に生えているケヤキでは対策は難しいのですが、公園や神社のケヤキであれば、7月に起こるケヤキの落葉をはき集め、除去したり、地面に埋めることで、ヤノナミガタチビタマムシの多くを殺すことができ、被害を軽減できます。