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ページID:91836更新日:2021年2月2日
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平成14年度に導入した外部評価制度に基づき、令和2年12月に「令和2年度第2回課題評価会議」を開催し、令和元年度に終了した調査研究課題2題について、外部評価委員(委員名簿)による事後評価を行いました。
課題 番号 |
調査研究課題 |
1 |
インフルエンザウイルスにおける薬剤耐性遺伝子の検索 |
2 |
外来種珪藻Cymbella janischiiの分布実態調査 |
評価対象課題の概要は、「やまなし衛環研だより」第97号(PDF:776KB)でご覧いただけます。
事後評価は、次の表に示した3つの評価内容について5段階で評価してコメントを付し、最終的に総合評価点で評価します。
5:優れている、4:良好、3:概ね良好、2:部分的な見直しを要す、1:全面的な見直しを要す。。
評価内容 |
評価点 |
総合評価点 |
1目標の達成度 2研究成果の活用 3今後への発展性 |
54321 54321 54321 |
54321 |
各課題についての総合評価点および総合コメントは次のとおりです。
課題 番号 |
総合 評価点 |
総合コメント |
1 |
4 |
今回の調査で、研究期間内に本県において薬剤耐性遺伝子を持つインフルエンザウイルスが不検出であった成果は、医療関係者や一般県民に安心を与えるものであり評価できる。 検出状況は治療の実感と良く合っており、NA阻害薬耐性株が「検出されなかった」という単純な結果であっても、実臨床現場にとっては極めて有益なデータとなるので、医療関係者への情報提供と今後の継続的な調査が必要と考える。 一方で、インフルエンザと新型コロナウイルスとの同時流行による県民への影響も懸念される状況などから、可能ならば「リアルタイムな情報提供」に向けた体制づくりが理想であると感じた。 また、本県で真に変異がなかったのか、調査における検体回収方法や検体数の確保、変異が起きない環境などについても幅広い考察があるとさらに良い。 今後も他の自治体や研究機関と連携しながら、最新の状況把握と情報提供に努めていただきたい。 |
2 |
4 |
外来珪藻の生態を丁寧な観察で解析されています。写真も説得力があり、DNA定量が難しいなか形態的な解析を主とされた点も納得できます。 限られた期間と資源のもとでの屋外調査のため、調査地点が限定的になり調査頻度もあまり多く確保できなかったようですが、県内河川の状況を調べることで様子が判ってきたと思います。 河川、生態系へ及ぼす影響、繁殖サイクル、底生生物など、珪藻の繁殖するメカニズムの解明には、時間を要すると考えられますが、水温、環境について、もう少し深く掘り下げる必要があると思います。 重要な研究であり、環境教育としての材料にもなると思われますので、県内の他の機関との連携も強め、継続研究により、県内河川での分布状況と季節変動が明らかになると良いと思います。 繁殖しやすい条件(水温、水質など)が明らかになり、繁殖を抑えるのに有効な方策が見出されることを期待します。 景観(観光)や水産との連携を図っていく方向性も適切と思われ、外来生物の影響について広く啓発されることを期待します。 |