ページID:7755更新日:2017年3月24日
ここから本文です。
開催日時:平成20年10月16日(木曜日)午後7時~
開催場所:山梨県中小企業会館
テーマ:活力ある産業の振興について
今回の「県政ひざづめ談議」は、県内の多種多様な業種の方々が集い、産業や企業の発展などを目指して活動を行っている協同組合山梨異業種交流青中倶楽部の方々と「活力ある産業の振興について」をテーマに意見交換を行いました。
対話に先立ち知事は、現在の厳しい社会情勢に触れ、「行政としても、石油・原材料価格高騰対策緊急融資の融資枠を拡充するなど、経済変動に伴う中小企業等への支援対策を講じているので活用してほしい」などと述べるとともに、「経済は循環している。ピンチをチャンスに変えていくため、こうした厳しい時期に会社の将来を考えていくことも大切」などと、ドイツの哲学者ヘーゲルの言葉である『ミネルヴァのフクロウは黄昏どきに飛び立つ』を引用しながら、この苦境を乗り切ってほしい気持ちを参加者に語っていました。
対話が始まると参加者は、「県産ワインは、クオリティの高いものは多いが、世界と比べてブランド力が低い。ブランドとして確立できれば、高級ワインとして世界のワインと張り合える可能性はあると思う。美味しいことをもっと認めてもらうことが大事」とか、「県で富士山ブランドを進めているが、ブランドという限りは、ある程度ハードルを高くするべき。レベルの高い、よりすぐりのものというイメージを持たせるほうが良いのではないか」などと、県産品のブランド化に関する考えを述べました。
これに対し知事は、「ワインの場合、例えば、“甲州ワインは和食に合う”など、飲んでみたいと思うような付加価値を付けて情報発信すれば、ブランド力アップにつながるのではないか」「特選農産物のように高いレベルのものもあるが、富士山ブランドは、ある程度努力すれば基準を満たせる形でやっている。あまり基準を高くすると、特定の業者に偏る可能性もあり難しい」などと答えました。
また、別の参加者からは、「富士山周辺で増えているインバウンド観光客を国中地域に取り込む方策を考えてほしい」「いくつもの観光ルートが入った季節ごとのマップを作り、それを観光客にPRして、リピーターを増やしていったらどうか」「観光業者に観光ルートをもっと提案すべき」などの観光振興に関する要望・意見や、「シャッターが閉まっている商店街が多い。地域に人が増えていかないことには、商売は成り立たない。県では現在どのようなことを考えているのか」といった商店街の活性化に関する質問などが出ました。
知事は、「外国人観光客は、前年と比べて30%程度増えているが、その大部分は富士山への観光。富士山と何かを組み合わせて、外国人観光客を国中地域にも誘客できればと考えている」「良い情報を観光関係者に提案していくことは大切。まさに観光部の仕事として懸命に取り組んでいる」などと答えるとともに、商店街の活性化については、大変大きな課題としたうえで、「紅梅地区の再開発ビルの中に宝石美術専門学校を移すことで、若い学生たちが中心街を出入りするようになる」「現在の情報プラザを取り壊し防災機能を集約したビルに建て替える。その際、1階部分を商業施設にして市街地の活性化に努める」「県庁敷地をオープン化し県民が気軽に出入りできるようにする」とか、「甲府の中心街でワインまつりを開催したり、また、学生に力を貸してもらって、街の活性化に向けたイベントなどを考えていく」などと、賑わい創出の取り組みを、甲府市や商工会議所などとも協力して行っていくことを説明しました。
さらに、知事は、「朝6時や夜10時頃に東京に出発する電車をお願いしたい」「新エネルギーに関する普及、支援」といった様々な意見等に対して、「需要の問題もあるが、JRに要望している」「太陽光発電、小水力発電、バイオマスなど、エネルギー対策への支援はしていく」などと答えました。
最後に知事は、「いろんな意見を出して頂き大変ありがたい。今後も行政の課題などにもっと関心を持っていただいて、問題提起をして頂きたい」などと、更なる県政への参画を求めたほか、厳しい時代ではあるが、それぞれの立場で頑張ってほしいことを再度参加者に伝え、対話を終了しました。
※詳細はこちら県政ひざづめ談議結果概要(異業種交流H20年10月16日)(PDF:269KB)