トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事臨時記者会見(令和2年3月25日水曜日)
ページID:94073更新日:2020年3月26日
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防災新館201,202会議室 11時30分から
発表事項 発表事項以外の質疑応答 |
知事
昨日、山梨県内において3例目及び4例目の新型コロナウイルス感染者が発生しましたので、これまで判明している情報について、御報告申し上げます。
今回の感染者は、30代女性1名と30代男性1名であり、このお2方はご夫婦です。
ご本人たちからの聞き取りによりますと、お二方は、3月21日(土曜日)、国外から一緒に帰国され、空港から県内の御自宅までは自家用車で移動したとのことです。
お二方のうち、奥様の症状は、3月22日(日曜日)の夜からのどの痛みがあり、3月24日(火曜日)に37.1℃の発熱と、のどの痛み、頭痛の症状がみられたことから、保健所に相談後、帰国者・接触者外来を受診し、PCR検査を実施した結果、陽性が確認されたものです。
また、ご主人の症状は、3月23日(月曜日)に37℃程度の発熱と、のどの痛み、頭痛の症状がみられ、3月24日(火曜日)に、37.5℃の発熱と、のどの痛み、頭痛の症状がみられたことから、奥様とともに帰国者・接触者外来を受診し、PCR検査を実施した結果、陽性が確認されたものです。
お二方とも、感染症法に基づき、本日午前0時15分に県内医療機関(山梨大学附属病院)に入院されておりますが、容体は安定していると聞いております。
患者の方々には、容体をみながら積極的疫学調査を実施し、新たな患者発生の予防及びまん延の防止に必要な行動歴等の聞き取りや、濃厚接触者の確認を進めているところです。
これまでのところ、同居されている御家族が3名いらっしゃいまして、こちらの皆様には、外出自粛要請、健康観察等の措置をとり、PCR検査を行っているところです。
また、今後、患者の行動歴から濃厚接触者や利用施設などが把握された場合には、外出自粛要請や施設の消毒など、必要な措置を迅速に図って参ります。
県としては、国や関係機関と密に連携し、感染の拡大防止に全力で取り組んで参ります。
県民の皆様には、「うつらない」ための注意はもちろん、「うつさない」ための御配慮として、日常の手洗いや咳エチケットの励行に一層努めていただき、体調が悪い場合には無理せず仕事等を休むこと、できるだけ人混みの多い場所を避けることを徹底いただきますよう、お願い申し上げます。
健康状態に不安がある方は最寄りの保健所に御相談ください。
本日17時を目途に、新たに得られた情報などについて、記者会見を開いてお知らせする予定です。
報道機関の皆様には、患者及び御家族等のプライバシーの保護に格段の御配慮をいただきますよう御理解と御協力をお願い致します。
記者
どの国から帰国したのか、どこの空港を利用したのかということは公表されていませんが、感染防止の観点から必要のない情報という判断でしょうか。
知事
トルコを経由して帰国され、空港からは自家用車で戻ってこられたということです。厚生労働省と相談をして、国を経由して航空会社へ情報提供、注意喚起するプロセスに入っています。
記者
夕方の記者会見ではもう少し詳しく発表があるのでしょうか。
知事
はい。
部長
新型コロナウイルスに関しましては、発症前には感染をしないと厚生労働省は考えておりますので、飛行機に乗っていた時が発症前であったのか、感染の可能性があったのかということも含めて、厚生労働省と話をしているところです。
記者
同居の親族が3人とありますが、家族ではないのですか。
知事
ご家族といって良いほどの近い親族です。
記者
親族について、他県では同居の両親などと公表されている例も珍しくはないのですが、この点も17時の会見では教えていただけるのでしょうか。また、今教えていただくことはできないのでしょうか。
部長
本人の意向もなく、県としても新たな感染発生の予防、蔓延の防止につながるものではないことから、積極的な公表は控えさせていただきます。
記者
空港からの自宅に帰るまでの間に、サービスエリアやコンビニエンスストアといった所には寄っていないのでしょうか。
知事
ご本人が治療中で詳細なヒアリングができる状況ではないので、ヒアリングができるようになったら確認したいと思います。
記者
容態は安定していて軽症ということでよろしいのでしょうか。
部長
入院している山梨大学医学部付属病院に確認したところ、昨日は発熱がありましたが本日は36度台に下がっており、危惧する状況ではないと聞いています。
記者
昨日23時に発表された際には会見を開かずに、なぜこの時間に会見を開くのでしょうか。
知事
昨日はまず速報性を重視し、判明したのと同時に公表をしました。その時点ではそれ以上の情報はありませんでした。情報公開の目的は感染の拡大防止ですので、濃厚接触者などの必要な情報をしっかり集めようということでこの時間の会見になりました。
記者
同居されている親族が濃厚接触者で3人ということですが、この方々の現在の症状やPCR検査の実施状況を教えてください。
部長
特に症状はありません。PCR検査は検体を採って検査の最中で、午後には結果が判明することになっています。
記者
トルコ経由から帰国されたということですが、これはトランジットということで空港から出ていないのか、あるいは滞在をしていたのでしょうか。
知事
ご本人達から聞けていないので把握しておりません。
記者
他の渡航先も把握していないのでしょうか。
知事
そこまでの情報を公表する必要性はなく、日本との関係の中ではトルコ経由で帰国されたということです。
記者
現在のイタリアやスペインの状況をみると、県民の関心事としてどこの国に渡航していたのか知りたいと思うのですが、トルコ以外の国にも行っていたということでしょうか。
知事
トランジットですのでそうなります。
記者
空港から出ていないということでしょうか。
知事
それは分かりません。搭乗していた飛行機はトルコを経由しているということです。
記者
他に行った国はヨーロッパということでよろしいでしょうか。
知事
公表を控えさせていただきます。
記者
ご家族の3人の中で学校に通っているお子様はいらっしゃるのでしょうか。
知事
おられません。
記者
23日は外出せずにご自宅にいらっしゃったのでしょうか。
部長
現在把握しているところでは、そのように認識しております。先ほど知事も申し上げましたように、今後治療等が終われば、詳細な聞き取りをご本人達から行うことになっておりますので、17時の会見で詳細についてお話しできるか確約はできませんが、そのつもりで本日17時の会見を予定しております。
記者
県内で再び発生してしまったことに対する知事のご所感と、学校等は患者が発生しなかったことを根拠に再開する予定だと思うのですが、その点への影響はどのようにお考えでしょうか。
知事
今回のケースは感染経路がはっきりしており、東京などで最近議論されている感染経路がはっきりしない感染ではありませんので、現段階では学校再開の議論に影響は及ぼさないと考えています。また、感染者が出てしまうのは仕方がないことですので、我々の使命としては、感染患者が重症化しないようにドクターの力をお借りしながら対応すること、ご家族、周囲の方に感染が広がらないようにすること、さらにもう一段拡大しないようにすることに尽きると思います。
記者
海外に行かれた目的は把握していますか。
部長
回答は控えさせていただきます。
記者
お2人で自家用車で空港に向かい、海外に行かれて、帰国して自家用車で帰られたということでしょうか。
部長
空港に帰国したときに自家用車で帰られたということです。行きは、かなり日が経っていますので確認の必要がないと考えています。
記者
自家用車でお2人で帰ってこられたということですか。
部長
帰りは濃厚接触者のご家族が空港に迎えに来た車で帰られたということです。
記者
このご家族は5人暮らしということでよろしいでしょうか。
部長
現在は5人でこの住所におります。
記者
お2人とも熱は下がっているということでしょうか。
部長
熱は下がっていると山梨大学医学部付属病院から報告を受けております。
記者
ご家族の3人は成人なのでしょうか。
部長
成人です。
記者
経路についてはっきりしているとおっしゃっていましたが、このお2人は渡航先で感染したと県は認識しているのでしょうか。
課長
少なくとも県内で感染した可能性は極めて低いと考えております。
知事
本県の二大生活圏を結ぶ新たな御坂トンネルの整備は、長い間県民の皆様の悲願であり、これまで早期整備に向けた検討を重ねて参ったところであります。
本日は、新たな御坂トンネルのルート案がまとまりましたので、ご報告致します。
甲府圏域と富士北麓圏域を結ぶ国道137号は、「甲府富士北麓連絡道路」として、新山梨環状道路や西関東連絡道路などの地域高規格道路に準じる高い規格での整備が必要な道路であります。また、東富士五湖道路や来年度に供用が予定されております、国道138号の須走道路、御殿場バイパスを経由し、新東名高速道路に繋がる重要な路線であり、山梨・静岡両県の連携強化による経済発展に、大きく寄与することが期待されております。
これまでこの路線では、笛吹市側、また富士河口湖町側におきまして、長年にわたり、バイパスなどによる整備が進められてきており、整備済み区間では、地域高規格道路が目標とする概ね時速60km以上で走行することが可能な道路規格が確保されております。
現在のトンネル前後はヘアピンカーブが連続しておりまして、これが速度の低下を招いたり、円滑な交通の阻害になって運転のしにくさにもつながっており、冬場はスリップ事故やスタック車両による交通障害も頻発している状況にあります。現在のトンネルは竣工から50年が経過して、大変老朽化が進行しているところであります。トンネル前後の急カーブ区間を含めまして、大型化が進む物流トラックなどの通行に支障を来たしている状況にございます。
これら多くの課題解決に向けまして、これまで新たなトンネルの整備について検討を参りましたが、この度、その検討結果がまとまりましたので、ルート案をお示しいたします。
富士河口湖町側は、整備済みであります河口2.期バイパスの山宮トンネルから、ほぼ直線に西川を渡り、トンネルに入ることを想定しております。
笛吹市側は、御坂町藤野木地区において、カムイ御坂スキー場入り口付近から現道と分岐し、勾配を緩くして現道の下からトンネルに入ることを想定しております。新たなトンネルの全長は約4.6kmで、線形はほぼ直線、縦断勾配は1%未満とし、走行性と安全性に配慮した計画です。
これによりまして、約8.4kmの現道を、計画延長約5.5kmで結ぶこととなり、全区間にわたり時速60km以上の走行速度が確保され、通過にかかる所要時間が、これまで約10分だったところが半分の約5分となります。
この新たなトンネルの整備によりまして、これまでの凍結や積雪による不安が軽減され、安全で走りやすく信頼性の高い道路になりますとともに、グローバル化する物流への対応、あるいは富士山噴火などの大規模災害時にも避難路・救援路として、大変強靱な道路となることが期待をされるところであります。
今後、この道路計画を更に具体化していくためには、ルートが通過する地域の皆様にとっても、暮らしに役立つ便利な道路となるよう、しっかりとご意見を伺いながら、事業を進めて参りたいと考えております。
記者
資料を見ると、新しいトンネルと現在のトンネルが重なっている部分があると思います。工事期間中は、現在のトンネルはずっと使えるのでしょうか。
部長
全く問題なく使えます。平面図上重なっておりますが、高さが違っております。120mくらい違っております。
記者
富士山の噴火などの大規模災害の際に逃げていく道ということで、富士北麓の方が求めていたと思うのですが、最終的にこの位置にルート案をまとめるに至った理由は何ですか。
部長
先ほど知事からご説明しましたとおり、これまで整備済みの区間では地域高規格道路並みの60km走行は担保できる前提でつくって参りました。その区間を最大限利用する中で、トンネルの延長につきましては、延長5km以上となりますと、タンクローリーなどの危険物積載車両は通行不可ということが基準でございます。5km未満でどのようにデザインできるかということを考慮し、現在のルートになったということでございます。
記者
これから地域の方々と協定を結ぶなど、話し合いが進んでいくと思いますが、どれぐらいの時期に開通したい、あるいは開通できそうだという見込みがあるのでしょうか。
部長
今日ルート案を皆様に提示したところでございまして、地元との調整、あるいは詳細な設計等は、まだこれからでございます。その中で、色々な課題が出てくることも想定されますので、その解決に要する時間、あるいは設計に要する時間、用地取得の時間等を考えますと、いつまでに完成ということはまだ明確に申し上げられない状況です。
記者
完成予定は、まだ難しいということなのですが、着工のタイミングとして目指している時期があれば教えて下さい。
知事
トンネルなので着工してしまえば比較的容易にできると思いますが、そこまで時間がかかると思いますので、すでにいろいろ相談を始めつつありますが、まず地元の皆様のご理解をしっかりいただくという作業がありますので、ここは、丁寧にやっていきたいと思いますので、いつまでにということは、今は申し上げにくいです。
記者
今回の事業費は。
知事
大体300億円前後と見込まれます。
記者
300億という金額が、今回のトンネルを造るのに、高いのか比較的安価なのかイメージがわかないのですが、つくるにあたって、財源確保というところでお考えになっていることは、何かありますか。
知事
県の単独でこれだけのものを実施するのは、相当大きなものになりますので、財源についてはこれからいろいろ国と相談をしながら、お知恵をいただきながら、こちらからも考えながらやっていきたいと思います。
記者
今、県単独では相当大きなものになるので国と相談するということでしたが、原則としては、国道ですが県の事業としてやっていくということなのでしょうか。
知事
県管理の国道です。ただ、この道路は、新東名高速道路から事実上高速道路に近いような道で結んでいる、道路のまさに肝の部分になりますので、山梨県にとっても勿論ですが、国全体の物流にとっても大変重要な役割を果たすであろうと思われますので、この道路の重要性ですとか、位置付けなどをよく国と相談しながら、お知恵をいただいていきたいと思います。
記者
今のトンネルは、新しいトンネルができたら廃止になるのでしょうか。
知事
廃止になります。
記者
新しくトンネルができた場合、1日の通行量はどれぐらいを見込んでいますか。
知事
1万6000台です。
記者
これまでの方針の中で、重要物流道路への指定を目指されるという話もあったかと思いますが、それについてお変わりはないでしょうか。
知事
まさにそこの部分です。
記者
オリンピックについて、昨日と状況が変わったのですが、ご所見はいかがでしょうか。
知事
1年延期されるということで選手の皆さんは大変な困難があると思いますが、お迎えする我々といたしましては、この1年間という期間をしっかり有効活用して、より良いオリンピック大会につなげていきたいと思います。
記者
昨日の会見で、延期された期間をやりたかったができなかったことをする期間にしたいとお話しされていましたが、具体的にはどのようなことをしたいとお考えですか。
知事
例えば、国道413号の強靱化をしていきたいと考えています。現状は大雨が降れば通行止めになる道路ですが、多少の大雨では通行止めにならないようにしていきたいと思います。ハード面以外でも、外国人観光客をより多く、多彩な地域からお招きするための取り組みもしていきたいと思います。また、今年からサービスが始まります5Gを活用して、より多くの皆様に映像で楽しんでいただけるようなことができないか考えています。あるいは、フランスなどのホームタウンとして交流をしていますが、もう一段深化できないかということを、今まで取り組んできたことではありますが、更にやっていきたいと思います。
記者
新型コロナウイルスの影響で、県内の経済状況は日に日に悪くなっている中で、オリンピックによって反転攻勢にでることができるチャンスが1年先延ばしになり、経済状況がより深刻になっていくことが考えられますが、県として更なる支援策は考えていますか。
知事
例えば、観光関係では、ずっと言っていますが、付加価値を高めていく観光スタイルをつくっていくことが重要であって、本筋の取り組みをこの機会に更に進めていくことが、ひいては観光回復後において、今までのマイナスを穴埋めして更に上積みできる重要な手段になると思っています。今までの路線を加速させるということではないかと思います。
記者
延期についての知事の受け止めは。
知事
1年延期は極めて妥当な判断だったと思います。準備をされてきた方は大変だと思いますが、新型コロナウイルスを多くの人が心配している中で、大会を強行するというのはあり得なかったのではないかと思います。政府、IOC、組織委員会にはしっかりと議論し、英断を下していただいたことを高く評価したいと思います。
以上