トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事記者会見(平成23年7月26日火曜日)
ページID:38399更新日:2023年1月20日
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本館2階特別会議室 11時30分から 発表事項
発表事項以外の質疑応答 |
記者
明日、富士山の世界文化遺産に向けて、文化庁に山梨県と静岡県の両県で推薦書原案を提出すると思うのですが、提出した後、登録されるかどうかに向けた課題について、知事はどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。
知事
お話がありましたように、明日、近藤(誠一)文化庁長官に私と、静岡県知事は皇族のお成りがあるようでして静岡県副知事がお出でになるようですが、長官に推薦書原案を提出することにしております。
今後の課題とのことですが、いろいろありますけれども、1点目は何といっても来年の2月には文化庁からユネスコに推薦書をしっかりと出していただくことが第1です。
2点目は、来年、平成24年の秋には、ユネスコの諮問機関であるイコモスという専門家会議がありますけれども、そこの専門家が現地に来て審査するわけです。現地調査するわけです。それに山梨県、静岡県が一緒になってしっかりと対応して、理解いただくように説明をしっかりすることが2番目に大事なことであります。
3点目は、国民的な盛り上がりといいましょうか、やはり国民が切望しているということを世界に向けて示していくことが大事で、これはオリンピックの開催地を決める時もそうですけれども、やはりこれは大事だと思います。そのようなことで富士山を世界文化遺産にしていこうとする国民的な盛り上がりを高めていくという意味での国民運動を国民サイドから起こしていただくことが大事だと思います。
最後は、ユネスコの世界遺産委員会、21の国の代表によって成り立っているわけでありますが、そこで決めるものですから、外交的な努力といいましょうか、外交ルートを通じて富士山が世界文化遺産にふさわしいことを説明して、各国に理解していただくことが大事です。そのような外交的な努力が必要だと思います。
他にもあると思いますが、そのようなものがこれからの課題だと思っております。
記者
関連してですが、新聞報道で文化庁が既に今年は富士山と鎌倉を推薦していくということで方針を固めたという話が出ているのですが、その辺について何かお聞きしているのかということと、仮に特に何も聞いていないということであるならば、知事として今後のその辺の見通しをどの様に見ているのかお聞かせください。
知事
県には文化庁からそういう話は一切出ておりませんから、私もそういうことは聞いておりません。しかし、新聞報道にありましたその事についての見通しということですけれども、鎌倉については、随分早くから作業しておりまして、(世界遺産県推進課長に向かって)暫定遺産に指定されたのはいつでしたか。
世界遺産推進課長
平成4年です。
知事
平成4年だからだいぶ前です。富士山よりももっと早いわけです。そういうこともあるし、それから毎年各国2つ推薦ができるという枠がありますから、その枠の範囲に収まっているということもあるのでしょうし、もし、文化庁がそうするとすればそういう判断でおやりになるということだろうと思います。本県としても静岡県もまたそうだと思いますけれども、仮に鎌倉が一緒に推薦されたからといって、今後の我々の行動、活動方針というものに全く影響するものではないと思っております。従来の方針どおりこれからも一日も早い世界遺産登録を目指して活動を続けていくということだと思います。
記者
富士山は9月末には、推薦書の暫定版が提出されると知事は見ているということでよろしいでしょうか。
知事
そうなるだろうと思っています。
記者
国からユネスコに対して、提出してもらえるという感触みたいなものは文化庁から得ているのでしょうか。
知事
9月に推薦書暫定版を提出してもらうことになっております。それは(世界遺産推進課長に向かって)もちろん文化庁はそういう方針でいるわけですか。
世界遺産推進課長
新聞で富士山と鎌倉ということで方針を固めたという報道がございましたけれども、文化庁に確認いたしましたところ、当然のことながら今後、国の文化審議会でありますとか省庁連絡会議等の議論を経てからということでございますので、そういった連絡等一切無いということでございまして、感触もまだ得ていないということでございます。
知事
(世界遺産推進課長に向かって)あと1つ、9月に富士山について推薦書の暫定版を提出するかということは。
世界遺産推進課長
それも文化審議会等の審議を経た上で決まってくるこということですので今の段階では、その方針、感触ということは確認していないということです。
知事
(世界遺産推進課長に向かって)文化庁の方針は分からないということですか。
世界遺産推進課長
そういうことです。
知事
それはそうでしょう。審議会とかそういうところの議を経て決めていくことですから。
記者
関連しまして、世界遺産のことですけれども、先程必要な事の中に国民的な盛り上がりということで国民運動を起こしていく必要があるということですが、当然山梨県から静岡県も含めて中心になって全体的な運動にしていくということが必要になるかと思うのですが、具体的なきっかけづくりといいましょうか、お考えになっているところがあれば、教えていただきたいのですが。
知事
まだ今のところ山梨県としてどうするということは考えておりません。しかし、ご承知のように中曽根康弘氏を会長とする「富士山を世界遺産にする国民会議」というかなりしっかりとした国民運動組織がありまして、毎年活発な運動をしていただいておりますから、そういうところが母体になってより幅広い活動をしていく国民運動に拡げていっていただき、両県はそれをバックアップしていくという形になっていくのではないかと思っておりますが、まだ具体的にどうするということは決めておりません。
記者
東海地震に備えての体制整備に関連してなのですが、隣の静岡県では、知事が東京方面に出張している間に発災した場合には、民間のヘリコプターないし自衛隊機によって静岡に緊急輸送するという方法が既にできあがっているということですが、知事も公務で東京方面に出張することがあるのですが、こういう(東海地震)強化地域を抱えている中で、そういった知事の緊急輸送について今後整備していかれる考えはあるのか、知事のプランをお聞かせください。
知事
知事の緊急輸送を考えるということまで、今のところ我々としては考えてはいないところです。しかし、静岡県などがそういう取扱いをしているということは、今後参考にして検討したいと思っております。本県として、当面やっておりますのは、少なくとも知事、副知事、総務部長、この3人の誰かはこの山梨にいるという形にしておこうではないか。そしてお互いに連絡しあって、もちろん休んだりすることもありますけれども、誰かがいるという形にして、指揮命令系統に支障が生じないようにしようということにはしております。
記者
山梨県の話ではないのですが、先日、民主党の岡田幹事長が、衆議院選のマニフェストについて実行できない部分があったと。そして検証で見通しが甘かったということで陳謝されたのですが、その点について知事としてどのような感想をお持ちになったのかお聞きしたいと思います。
知事
マニフェストというものは確かに選挙での国民に対する約束でありますから、それを守っていくということは当然のことでありますけれども、しかしこの2年弱の間に非常に大きく情勢が変わっているということはあります。東日本大震災が発生して、当面の国政の課題というのは、やはり大震災からの復興、それから特に原発事故の1日も早い終息、そしてそれに伴う様々な原発被害というものを軽減させていくということ。さらにはそれに関連して、経済が円高ということもあり、再び空洞化の懸念も大きく起こってきており、それにも対応していかなければならない。そういうような課題も今あるわけでありますから、そういう中でマニフェストについてもそういう情勢変化を踏まえて見直していくということは、これは当然あって然るべきことだと思います。もちろん党としての基本的な考え方・理念というものは変えてはならないと思いますけれども、それをどういう優先順位で実施していくかということについては、時々の情勢に応じて変えていくのは当然のことでありまして、そういう意味からマニフェストについて見直し、一部を当面実行しないと決めるのは、これは当然のことではないかと思います。
記者
先ほどの知事の緊急のヘリの輸送に関してですが、消防防災課によると検討しているということで、協定を結ぶ考えがあると伺ったことがあるのですが、それは知事の方に情報が来ていないということでしょうか。
知事
それは私は聞いておりません。今回の震災を踏まえて、今幅広く防災体制のあり方を検討し直しておりますから、その中の検討項目の一つにあるいは入っているかもしれませんが、まだ私まではそういう話は来ておりませんし、聞いておりません。
(以上)