トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事臨時記者会見(平成23年7月20日水曜日)
ページID:38311更新日:2023年1月20日
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本館2階特別会議室 14時30分から
発表事項
※(社)山梨県建築士会との共同会見 |
知事
ただ今、山梨県建築士会と「山梨県被災建築物応急危険度判定士の招集に関する協定」を締結することができました。大変にうれしく思っているところであります。この協定締結に向けましてご尽力いただいた渡邊会長をはじめといたしまして、建築士会の皆さま方に心からお礼を申し上げる次第であります。
今回の東日本大震災は、未曾有の被害をもたらしたわけでございますけれども、特に建築物についての被害は甚大なものがございました。特に地震の場合には、一旦本震が発生したあとの余震の危険性等がございますから、地震が発生して被害を受けた建築物についてはその被害の状況、どの程度の危険性があるのかということは常時、把握しておくということは大変に大事なことでございます。そういうことで今回の東日本大震災の場合には、10都県149市町村で合計約8,500人の応急危険度判定士の方々が約95,000件の判定を行ったと聞いております。
本県の場合にも東海地震の発生というものが懸念されている中でございまして、そうした地震に対する対応をしっかりやっていく上でもこの応急危険度判定士というものをしっかりと養成し、そして登録し、同時に地震が発生した際には、直ちに集まっていただいて危険な建築物の判定をしていくということが大変に大事でございます。
そういう意味でこの度のこの建築士会との協定締結になったわけでございまして、大変に意義のあることだと思っているところであります。建築士会の皆さま方にはこの災害対策といえば、地震に強い建築物、建築物の耐震度を強化するために既存の建物の耐震性の審査とかすでにやっていただいているわけでありますけれども、今後とも本県の防災対策の推進に建築士会として益々ご協力を賜りますようにお願い申し上げる次第であります。
今日はありがとうございました。
山梨県建築士会会長
ただいま紹介いただきました山梨県建築士会会長の渡邊でございます。どうかよろしくお願いいたします。
山梨県建築士会は昭和25年「建築士法」の制定を期に、全国に建築士会が創設されたとき、会員210余名で創立されまして、現在の会員は1,270名の建築士登録者が任意で加入している団体でございます。
本日は、建築士会として長年の懸案でありました協定書の締結に至りまして、誠にありがとうございました。これも横内知事、県当局関係者皆さま方のご尽力の賜物と心より感謝を申し上げます。
応急危険度判定士は、阪神淡路大震災後に養成されまして、現在、建築士会には728名の会員が登録されております。
毎年1月、阪神大震災がおきた1月17日前後に県と合同で判定士の情報伝達訓練を実施しておりまして、今年は15回目の訓練が実施されました。その成果が十分発揮され新潟県で発生いたしました平成16年と平成19年の地震の際には、延べ106名の会員が参加いたしまして、実績と体験をさせていただいて大きな成果を上げさせていただきました。非常な勉強になりました。応急危険度判定士の使命は、震災後の建築物が余震などで倒壊の二次災害を防止するため、震災後円滑かつ迅速に対処し、住民の安全を確保するのが目的でございます。
山梨県に影響が大きい東海震災についても、東海大地震と予測されていることですが、最近いつ起きてもおかしくないと言われてきました。天災は、必ず忘れずにやってくるのが、今日、今の考えでございます。今回の協定書の締結によりまして、会員一同、認識を新たに県民のために、全会員が協力して参りますので、今後もご指導をよろしくお願い申し上げます。
本日は、本当にありがとうございました。
記者
これまでも毎年、建築士会の協力で訓練は行っていたかと思うのですが、今回の協定を結ぶことによって、連絡系統が良くなるとは思うのですが、例えばどんなことが期待され、よりどういう備えができるのかということを、もう一回改めてお願いします。
山梨県建築士会会長
これまで被災建築物応急危険度判定やその訓練につきましては、その都度、県から協力要請がありまして実施して参りました。これまでは県との紳士協定によって実施されてきたわけでございますが、今回、協定を締結したことにより、地震災害時において円滑かつ迅速に被災建築物応急危険度判定が実施できることとなります。また、連絡体制の整備や訓練についての協力につきましても、協定書に盛り込まれておりまして、災害時の応急危険度判定士の参集の際には、おおいに役立つと考えております。紳士協定ということでありますから、お互いに相手の立場を思いやりアクションを起こしてきたということでございますが、これが締結ということによりまして、はっきりした筋立てができているということで、建築士会にとりましては非常に動きやすいかたちにしていただいたと思っております。
記者
訓練の関係で、連絡体制の整備ということもあると思うのですが、訓練では平日に行われた場合などには、なかなか連絡がつかない方がたくさんいたりとかがあったかと思うのですが、この協定を結ぶことによって、普段から会員の方達も意識を高く持って、すぐに対応できるという狙いもあるのでしょうか。
山梨県建築士会会長
まったくそのとおりだと思います。伝達訓練そのものは、普段1月17日前後に訓練が行われるということでお話をさせていただきましたけれども、これは土曜日とか日曜日とか曜日は関係なく、その日にやりますということで、連絡が取れるということが大事でありまして、連絡が取れましたら以後の作業や動きについて明解になるということで、この筋道がはっきりしてきた、させていただけるということで、非常にありがたいと思っております。
以上