ページID:103064更新日:2022年2月16日
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防災新館401,402会議室 13時30分から
発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
まず感染状況ですが、本県におきまして、先週8日から昨日までの1週間の新規感染者数は1759名と、前週と比較いたしまして199人の減となっております。また、隣接する東京都におきましても、昨日まで6日間連続で、新規感染者数が前週の同じ曜日を下回っております。
しかしながら、本県におきましては、昨日の公表後、現時点までの間に判明している新規感染者数ですが、390人余りとなっておりまして、ここ数日は前週の同じ曜日と比較した感染者数の増減の幅が大きいことから、その状況を首都圏の状況と併せて注視していく必要があります。
また、今月1日から昨日までの直近2週間におきまして、クラスターが22件発生しております。このうち、保育所などが6件、小学校が2件、高等学校が2件、そして高齢者施設が8件と、全体の約8割を占めていることから、これらの施設におきますクラスターの抑制が大変重要な課題となっております。
こうした現状認識の下におきまして、新型コロナに対処する上での本県の一貫した姿勢、「命と経済の両立」を図っていくため、まず、切り札であるワクチン接種によりまして、感染収束を加速すること。次に、高齢者施設や学校、保育所等におけるクラスターを防ぐこと、そして、県内経済の大切な基盤である事業活動を守ること。
これらを主戦場といたしまして、さらなる追加対策につきまして、県民の皆さまにご報告と併せてお願いを申し上げる次第です。
まず1点目、ワクチン接種についてです。
今月8日の記者会見で発表いたしましたとおり、今週末の19日から、追加接種にかかる大規模接種を新たに実施いたします。
来月までに合計で約25000人に対しまして接種を行うべく、現在急ピッチで準備を進めているところです。
まず、19日からの2日間ですが、県立美術館におきましては、両日とも1000人分の接種を、また23日には県立文学館におきまして、800人分の接種を行います。いずれも事前予約不要であります。
また、来週26日以降ですが、アイメッセ山梨や西桂町まちづくり交流センターきずな未来館などにも接種会場を設置して参ります。
26日以降の接種分につきましては、初回接種者については予約が不要です。追加接種の予約の受付につきましては、来週22日の17時から開始いたします。
なお、昨今、高齢者施設におけますクラスターが頻発しているということは先ほど申し上げたとおりですが、これを防止するべく、高齢者施設の従事者への追加接種につきましては、それぞれの市町村と協力をしつつ、今月中に完了させたいと考えております。
県におきましては、大規模接種会場に優先枠を設けて、市町村とともに今月中の完了を実現するべく、取り組みを進めて参ります。
このほかにも、クラスター発生リスクを考慮いたしまして、学校の先生あるいは保育士などにつきましても、優先枠での対応を行って参ります。
改めまして、接種可能なすべての県民の皆さまに対しまして、ぜひとも積極的なワクチン接種を強くお願いいたします。1人でも多くの方に少しでも早く3回目を打っていただくことによりまして、この感染状況の収束というものが視野に入ってくるということでありますので、何卒よろしくお願いをいたします。
2点目ですが、学校、保育所等におきます検査体制を拡充して参ります。
県内におきましては、高齢者施設と同様に、学校、幼稚園、保育所などの教育・保育関連施設でクラスターが発生し、これが家庭内に入り込んで感染が広がっているという状況にあります。
これらの施設におきます感染を抑え込んで、子どもたちを守り、そして感染収束への確かな流れをつくり出していくためには、まず、陽性のお子さんが判明した後の初動が大変重要となります。
このため、検査体制の拡充に向けた検討に着手いたしました。
現在ですが、例えば学校において陽性の児童・生徒が判明した場合には、接触者を保健所が特定いたしまして、検査を行う運用を行っておりますが、その検査範囲を拡大いたしまして、同じクラスや交流授業などによりまして、この陽性のお子さんと同一グループにいた児童・生徒に対しましても範囲を広げて幅広に検査を受けていただくことで、施設内でのクラスターを未然に防ぎ、早期収束に導く方向で検討を進めて参ります。
この仕組みの導入に当たりましては、検査キットの受け渡しや検体の運搬など、親御さんにも御負担をおかけする場合も生じ得るということでありますので、このような場合において、お子さんの検査への対応の必要性から、お仕事を休まざるを得ない方々が出た場合に、その方々が経済的な不利益を被ることがないように、新たに休業補償の制度を設けることも、セットで検討しているところであります。
可及的速やかに結論を得て、詳細が決まり次第、改めてご報告を申し上げます。今週中には、ご報告したいと思います。
3点目ですが、事業者に対する金融支援の要請についてです。
県内の事業者の皆さまに対しましては、これまで実質無利子・無担保の新型コロナ対策融資を行って参りました。これによりまして、資金繰りの支援というものを行ってきたわけですが、一方で、一部では既にコロナ対策融資の返済を始めていらっしゃる事業者の皆さんもいらっしゃいます。
しかし、ここのところのオミクロン株の感染拡大の影響によりまして、返済に苦慮する状況も生じているところであります。
このため、先週10日の記者会見でもお知らせをいたしましたとおり、現在、制度融資を活用した新たな金融支援策について検討を進めているところです。
この度、この新たな支援策の実施に先立ちまして、融資などにより事業者の資金繰りを直接支えていただいている県内金融機関に対しまして、事業者への金融支援について協力を要請することといたしました。
来たる2月17日に、県内に本店を置く金融機関のトップの方々に御参集を賜り、私自ら、要請をさせていただく予定となっております。
具体的な内容はその時に明らかにさせていただきますが、議会とも相談をしながら、当面の資金繰りに対する県内事業者の不安を払拭していくべく、1点目は、資金需要への素早い対応、2点目は、融資返済にかかる条件緩和などに対する支援を、官民協働のもとで実施をすることで、コロナ禍にあっても、意欲を持って事業活動に取り組まれようとされる皆さまの事業継続を支えて参ります。
最後ですが、1週間単位で見ますと、ぎりぎり感染者数減少となっておりますが、先ほど冒頭で申し上げましたとおり、本日は最高水準に近い数字の感染者の方が出るということでありまして、引き続き、最大限コロナに対する取り組みを行いながら、救うべき命、守るべき事業活動、いずれも健やかに全うできるように、最大限の努力を積み重ねて参りたいと思います。
記者
前回の知事会見で、「ピークアウト前夜」という認識を話されたと思いますが、今その認識はいかがでしょうか。
知事
週末ぐらいまではそう思っていたのですけれども、ここのところ対前週比で大きく増えている状況にあります。特に、本日の数字はやはり大きな数字ですので、まだしばらく一進一退なのかもしれません。
記者
ここ最近感染者数が増えている、もしくは横ばいの状態の理由は、どういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。
推進監
本日知事から申し上げましたとおり、感染者が数多く出ておりますが、状況を今調べているところではありますけれども、今日の状況で見ますと、親族間における感染が目立っているかなというところでございます。
あとはクラスターも、先ほど知事も申し上げましたけれども、何件か出ているというようなところもございますので、そういったところで感染者数が増えているのかなというふうに思っています。詳細はまだ分析をしているところでございます。
知事
本日の傾向で見ますと、特徴的なのは10歳未満の感染者の比率が大きく伸びています。これは紛れもなく学校、保育園もしくは幼稚園というところと、その家庭内での行き来みたいなところがあるだろうと思いますので、従って、学校ですとか、保育園、幼稚園における対策というのが、一つ重要になってくるかと思います。
それから、あと重要な点は、やはり高齢者施設におけますクラスターが発生しているわけでありまして、高齢者施設、あるいは病院ですよね。高齢者の方に入っていただいている施設での感染防止対策、これは検査の頻度を上げるかとかいろいろ検討したのですけれども、ご案内のとおり、検査の試薬の供給の問題もあって、やはり進めるべきはワクチン、まずは従事者の皆さんにワクチンを少しでも早く打っていただいて、そこで人的防壁を作る。これが1つ考えられるところでありますので、今度、各市町村長さんと会議をしたいと思っていますが、もう1回意識を共通化して、まず高齢者施設の従事者に対するワクチンの優先接種、ここをとにかく全力を持って進めていきたいと思います。
記者
学校、保育所の検査体制の拡充について、まだ検討段階ということなんですが、かなり期待している県民も多いのかなと思います。やはり感染者が1人見つかったら、基本的にはそのクラス全員を検査対象とすることで考えているのでしょうか。
知事
そのとおりです。
まずクラスに陽性の子が出た場合には、そのクラス全員を検査対象にして検査をします。あと例えば交流授業などがあった場合には、その交流先で一緒になった子たちも全員検査をする。とにかく幅広に検査の網をかけて、少しでも早く発見をしよう、こういうやり方をやりたいと思います。
記者
検討中だと思いますが、基本的にはそのような感じに変わると考えていいですか。
知事
はい、そうです。
これも週内に市町村長の皆さんとしっかり話をして、意思統一をして、市町村立の学校ですとか、保育施設も含めて対応していきたいと思います。また、私立学校に対しても同じような取り扱いをするべく、関係者と相談をしていきたいと思います。
記者
保育園から高校までということですか。
知事
そうです。
記者
新たに休業補償の制度を設けるとのことですが、今もひとり親などを支援していると思いますが、その枠を拡大するのか、それとも全く新しく仕事を休んだ人に対して支援するようなイメージなのでしょうか。
知事
技術的なところはこれから検討しますが、間違いなく今までよりも対象が広がるので、そこは全員にご協力いただけるように、しっかりとした休業補償を進めていきたいと思います。
記者
学校、保育所への検査の拡大の件で、クラスで1人陽性者が出たら、クラス全員を検査するというのは、1回学級閉鎖になるのですか。
知事
おっしゃるとおりです。1日だけ学級閉鎖します。
記者
山梨大学病院で職員や患者に感染者が出て、入院制限を一部で行っているとか、あるいは手術の延期を求める可能性があるという発表をされていますが、一般の医療にも影響が出てきているのではないかということについてのご見解と、あと県立病院ではどういう状況なのでしょうか。
知事
まず、医療機関で働かれている医療従事者の皆さんには、一刻も早く3回目の接種を完了していただきたいと思います。そこが何よりも重要なポイントになってくるのかと思いますので、当然、皆さんされているとは思いますけれども、こういう事態がなるべく起きないように、我々県としてもできる限りのことをしていきたいと思います。
推進監
県立病院につきまして承知している範囲ですけれども、今、フェーズ5ということで最大の病床をそれぞれ確保していただいております。病床確保に当たっては、一般医療への影響を最小限に抑えつつ確保いただいています。
これは県立病院ではない他の重点医療機関から聞いた話ですけれども、一部で手術を少し待っていただくなどの影響も出ながら対応いただいていると承知をしておりますが、受け入れ等々につきまして、今、何か影響が出ているというようなことは聞いておりません。
記者
2月17日から任期の4年目が始まりますが、改めて4年目を迎えるに当たっての思いを伺いたいと思います。
知事
これまでも申し上げてきましたが、コロナを克服して、いよいよ今まで延ばし延ばしになってきた、山梨の可能性の発揮を最大化する。その取り組みに全力投球だと。
そのための議会だということで、内心では位置付けてきておりましたが、ただやはりこの目先のオミクロン株への対応というものは、さはさりながら最重要課題だと。感染者数の大きさもさることながら、せっかくデルタが終わってこれからだぞというときに、またオミクロンがきているものですから、これに対する県民の皆さん全体のメンタルに対する打撃というか影響というか、こういうものが相当危惧されるところですし、現に飲食店の皆さんを中心に大変厳しい思いもされているわけですので、まずはとにかく感染をしっかり押さえ込んで、経済を回せる下地づくりをやっていかなければならない。
議会においてはコロナ対策向けの予算を、大変大きな額をお願いしているところですので、しっかり議会の皆さんと議論を交わして、これをいかに収束させ、そして経済の発展に向けて、みんなで一致団結、県挙げて取り組みを行うべく、この議会には臨んでいきたいと思います。
記者
今週末の日曜日に期限になっている臨時特別協力要請について、現時点で延期するのか、今週で終わらせるのかであったり、その判断の考え方について伺いたいです。
知事
臨時特別協力要請は長くだらだらやるべきものだとは全く思いませんけれども、この一両日の感染者数の動向というものを、もう少し注視したいと思います。今日が特異点で、2、3日前の反動でこう上がって、また減少トレンドになってくるのか、あるいはまたそこからさらに2段階、3段階上がっていくのか、これで全然対応が違ってくると思うので、あと1日、2日の状況を見ながら、対応を考えるべきところかなと考えています。
以上