ページID:105187更新日:2022年7月6日
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防災新館401,402会議室 11時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
はじめに、本県の感染状況についてですけれども、昨日までの直近1週間の新規感染者数は456人でありまして、前週と比較いたしますと、102名の増加となっています。
また、昨日の公表後、これまでの間に判明している新規感染者数ですが、170名を超えています。
更に、今月2日には、オミクロン株の亜系統である、これまでのBA・2に比べ約1.3倍感染力が強いと言われているBA・5系統の感染者が初めて確認されたところでございます。
全国的に、BA・5系統への置き換わりが進んでおりまして、ご案内の通り島根県におきましては、今月2日に新規感染者数が過去最多となるなど、感染が急拡大する恐れもあります。
従いまして、一段と高い警戒感を持って今後の感染者数の推移を注視していく必要があります。
このため、県におきましては、BA・5系統の置き換わり状況を把握していくため、昨日から衛生環境研究所におきまして、変異株スクリーニング検査を開始したところであります。
変異株の特定には通常1週間程度の期間が必要となって参りますが、スクリーニング検査では、数日程度でBA・5系統の疑い株を把握できることから、県民の皆様、或いは高齢者施設等に対する早期の注意喚起などで、時期を逸することなく対策を実施して参りたいと考えております。
なお、患者さんの受け入れ体制に関してですが、この見直しにつきましても、指示をしているところであります。
現在、重点医療機関への入院、宿泊療養施設、ホームケアを合わせまして、1日当たり最大約3800人を受け入れ可能となっております。これは第6波における最大療養者数が2858人でありましたので、これを踏まえれば、現状においては十分な余力を確保していると言えようかと思います。
しかしながら、県民の皆様の命を守っていくためには、さらなる感染爆発が起こることも想定をしなければなりません。先手の対応で体制を構築しておく必要があることから、ホームケアの受入能力の向上につきまして検討を開始したところであります。
ホームケアの受入能力向上は、これに携わっていただけるドクターの数掛ける、1人のドクターが見ることができる患者さんの数で算出されますので、より多くの医師に健康観察をしていただき、また、お一人の医師が見る患者数を増やしていくための取り組みが必要となってまいります。
このため、県医師会など関係機関と連携をいたしまして、ホームケアを担当していただける医師の増員や、お一人の医師により多くの患者さんを受け持っていただける仕組みの導入につきまして検討を進めて参りたいと考えております。
患者さんが急増した場合であっても、必要とする人に必要な医療を届けると、これは私どもの大原則でありまして、この体制は、しっかりと堅持をしておくべく、取り組みを開始いたします。
改めまして県民の皆様におかれましては、マスクの着用、或いは手洗い、3密の回避、そして夏ではありますけれども換気の徹底と、基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします。
加えましてワクチンの接種により、ぜひご自身を守っていただき、また、大切な方々を守っていただきたいと思います。3回目のワクチン、まだ打たれていない方におかれましては、ぜひとも、早期の接種をしていただきますようお願いを申し上げます。
なお、県におきましては、すでに各市町村に対しまして、高齢者、障害者施設の入所者へのワクチン接種を優先的に取り扱っていただくよう、お願いをしたところでありますが、改めまして4回目の接種の加速化をお願いしたいと存じます。
私ども県といたしましても、協力医療機関の確保が難しい施設に対しましては、県に登録をしている接種可能な医師や看護師で、巡回接種チームを組織いたしまして、各施設に派遣をして、入所者さんへの接種が行えるよう、準備をしているところでありますので、最大限の支援をしていきたいと考えております。
次に、御神輿を担ぐ場合の感染拡大防止ガイドラインの作成についてであります。
これからいよいよ夏祭り、或いはそのあとには各地で秋祭りの時期を迎えます。長引くコロナ禍にありまして、これまで過去2年間は、多くが中止に追い込まれてきたというのが現状となっております。
その理由の一つといたしましては、お祭りの中核を成します、「御神輿を担ぐ」という行為において、身体的な距離をとることが困難であるがゆえの自粛の判断がなされてきたと思います。
しかしながら、地域ごとに大変長い歴史を誇るお祭りですとか、或いは伝統行事は、その地域の住民同士のきずなを強め、地域のコミュニティーを活性化するためには、やはり欠くことができないものだろうと考えます。各地域におきまして、それぞれ御神輿を担ぐこと、またそれを見ること、これを本当に心待ちにされながらも、「今年はどうなるのだろうか」と心配される皆様も多いのではないかと推察いたします。
そこで、県では、このたび、実証実験の実施も含めまして、専門家の御意見を伺いながら、新型コロナウイルスへの感染を防ぎながら、安全に御神輿を担いでいただけるためのガイドラインの作成を検討することといたしました。
私ども県といたしましては、ぜひとも安全が確保される中で、地域の祭りで御神輿を担いでいただき、地域を大いに盛り上げていただきたいと、そのための環境整備をしていくべく努めていきたいと思います。
また、今後は、こうした地域の行事をはじめ、様々な分野におきまして、感染状況や医療提供体制、とりわけ病床使用率の推移、これらを注視しながら、可能な限り、日常を取り戻すための検討を進めて参りたいと考えております。
現在、これは一例ですが、感染状況に応じてパーテーションを外すことも可能となるよう、グリーン・ゾーン認証基準の弾力的な運用の検討を行っているところであります。
先ほど申し上げましたようにBA・5の動向というものもしっかりと注視をする必要がありますが、こういうものをしっかり見極めた上で、改めて具体的にご報告をしたいと考えております。
最後に、サル痘に備えた対応につきまして、若干申し上げます。
サル痘は、サル痘ウイルスの感染によって、急性発疹の症状が出る感染症であり、本年5月以降、欧州、或いは北米を中心に感染が拡大しているとのことであります。
現在、国内での発生事例は確認されておりませんが、すでに50カ国で発生が報告されている状況でございます。従いまして、本県といたしましても、今のうちから国内発生時に備えた対応について検討を進める必要があると考えております。
まず、サル痘に関する情報につきましては、医療機関からサル痘の疑いのある患者を診断したことについて、保健所へ報告があった段階で、県が情報を収集し、県内医療機関と共有できる体制を構築することといたしました。
また、患者の受け入れにつきましては、本県の第一種感染症指定医療機関である県立中央病院において受け入れをするよう依頼をしたところであります。
さらに、現在は国立感染症研究所のみで可能となっておりますサル痘の検査につきまして、県衛生環境研究所で検査を行うことができるよう準備を進めており、7月中旬には検査体制が整う予定となっております。
国と連携しながら、必要な準備をしっかり進めて参りたいと思います。
記者
ホームケアの話で、より多くの医師の増員ということなのですが、現時点でどの程度なさっていて、増員というのはどのぐらいまで検討しているのか。
統轄官補
現在、ホームケアの協力医は150人程度でございます。この150人の数そのものを増やしていきたい。どの程度というのはこれから医師会、医療機関等と検討していきたいと思います。一人一人の協力医の方が診られる患者さんは、だいたい15人くらいが限界だろうと言われておりまして、何とかここの数も増やすことを検討していきたいと考えています。
記者
その数を何とか増やすというのは、どのようにしたら可能になるのかというのを知りたい。あと、150人というのも、県内のお医者さん、しかも感染症をしっかり見られるお医者さんってそんなにいるものじゃない。どうやったら数を増やせるのか。
統轄官補
まず、お医者さんの数でございますが、健康観察を中心にしておりますので、感染症の完全な専門の先生でなくても、健康観察であればできる先生もいらっしゃると思います。今、この150人の先生というのは医師会に所属しておりますクリニックの先生を中心にしておりますので、例えば、病院に勤めておられる若手の先生方でも、健康観察であれば対応が可能となるかどうか、そこはまた専門家ともご相談しながら検討していきたいと考えています。
それから、1人当たりの患者さんの数についても、まだ検討の過程でございますけれども、医師が直接連絡をするのがいいのか、それとも看護師の連絡でも対応ができるのかどうかというところは専門家とも相談をしながら、仮に医師でなくても、看護師が健康観察をすれば十分ではないかという話であれば、一つのクリニックが対応できる患者さんの数も増えていくかもしれないということを考えています。
記者
ホームケアさんのお仕事ってもっぱら健康観察が中心であるというのが現状だということですか。
統轄官補
そうです。
記者
ウイルスのスクリーニング検査なのですけど、もともとオミクロンの時からスクリーニングはやってきたと思うのですけど、知事は再開とおっしゃったので、あるところで止めていたのでしょうか。
統轄官補
デルタからオミクロンに切り替える時点では、スクリーニングはしておりまして、また、オミクロンでも変異株が出てくるというようなところがあれば、また、BA1からBA2に置き換わる時などはやっていました。ここのところずっとBA2でございましたので、ここでまたBA2からBA5への置き換わりをスクリーニングをして、傾向を掴んでいきたいと考えています。
記者
スクリーニングというのは前と一緒で、これはひょっとしたらBA5じゃないかと思われるようなものについて調べる、全件調査ということではないですよね。
統轄官補
はい。
記者
まず、先ほどの入院や宿泊療養の受け入れ最大人数ですが、ここ何週間かで閉じた宿泊療養施設もあると思いますが、そういうものを踏まえた数字でしょうか。それとも全部開いている状態でしょうか。
統轄官補
開いている状態です。今休止している宿泊療養施設を稼働させたり、病床のステージを下げているものを最大値に、ホームケア150人のドクターが受け持てる最大値とすることで、先ほど知事が申し上げました総数約3800ということになります。
記者
前回の会見で第6波は終わりそうだということで期待していたところがあるのですが、また増えてしまうと、ここで止めなきゃいけないという危機感と知事のお考えを、あらためていただきたい。
知事
早めに対応して、我々としては病床使用率の上昇はできる限り防いでいきたいと思います。そうすることで始まり出した経済の再起動というものを、継続していきたいと思います。
記者
サル痘の関係で、県立中央病院に受け入れ依頼ということですが、これはどの程度の病床が用意できそうなのでしょうか。
企画監
国では、まだ国内感染がないということで、第1種感染症指定医療機関で優先的な受け入れを検討するようにということでございます。
現在、本県の中央病院の病床、2床が第1種の基準を満たすものになってございます。
知事
資料はお配りをしているところでありますので、ご覧になりながら聞いていただきたいと思います。
食料品或いは電気・ガスなどを中心とした価格が高騰し、この影響を特に受けやすい所得の低い方々の負担軽減を図っていくため、本県独自の給付金であります「生活困窮者緊急生活支援金」を給付することとしております。
この支援金を確実かつ簡略に支給するためには、特定公的給付の指定を受ける必要があることから、先般、岸田総理が来県された折に、私から直接要望をお伝えするなどして、国に働きかけを行ってきたところであります。
この度、本県の支援金が地方自治体独自の給付金として、全国初の指定を受けました。岸田総理を初め関係省庁の皆様に対しまして心から感謝を申し上げる次第であります。
この指定によりまして、手続きの大幅な簡略化、確実な支給が可能となることから、各市町村のご協力をいただきながら、できる限り早期の支給に努めて参りたいと考えております。
なお、本県のこの支援金が先駆けとなり、全国の自治体が臨時交付金を活用した独自の給付金を創設する際には、プッシュ型に近い給付が可能となる仕組みが構築されたわけでありますので、これは大変喜ばしいことではないかなと考える次第であります。
記者
特定公的給付についてですが、これは何日付で指定になるのでしょうか。
課長
デジタル庁の告示では、6月30日付で告示ということです。
記者
全国で自治体として初めてということで、いろいろ政府とのやりとりがあったと思うのですが、政府から何か受けとめや評価など、こういうのは新しいだとか、そういった受けとめのようなものがありましたらお願いします。
知事
極めて合理的な判断をしていただいたのかなと思っています。
我々がこういう提案をされて、それを受けとめて、もっともですね、という話になったのだと思いますので、我々としてはありがたい話ですし、そういう意味では合理的な判断をいただいたことは、今後においても、政府の対応の合理性には大いに期待できるのではないかと思います。
記者
特定公的給付なのですが、わかりやすく、何がどう変わるのかを、できれば知事の口から説明していただければ助かりますがお願いします。
知事
住民税の情報を、我々が給付をする際に使うことができるようになります。これによって、例えば、どなたが住民税非課税世帯かということが把握できますので、そこに対してピンポイントでお知らせを出すことができます。今までみたいに広く広報をかけて、これに該当する方は手を挙げて教えてくださいというプロセスではなくて、その場合、見てない方もいらっしゃるわけです。
たまたま目に入らなかったとか、スルーしてしまったというような方もいらっしゃるわけですが、今度は対象となるご家庭にピンポイントで、例えばお手紙、或いは連絡を積極的に取ることができますので、取りこぼしがないわけでもあります。
要は対象となる方を、全て漏らさず、なおかつ広告を打って手を挙げるのを待つという、そのプロセスがいらないので、迅速に支給できるようになる。
これがまさにデジタル社会の一つのメリットでもありますので、そのメリットが活用できるようになったということだろうと思います。
記者
それでいくと今までであったら、県が支給するようなこういった給付金については、一旦は実際支給する際には県から直接口座に支払うことはできずに、市町村に行ってから、市町村から給付するという手間があったということですか。
知事
まず、対象となる方に、手を挙げてもらないといけないわけです。
大体、市町村を通じて給付いたしますけども、例えば、その市町村で手を挙げていただかないといけないわけです。その手を挙げていただくためには、その皆さんに、今こういう給付金を出しますと、対象となる方は教えてくださいという広告を打たないといけないわけです。これは、なかなか全員が全員に届くわけでもないですし、また、その広告を打って、手を挙げてくるのを待たないといけないので、待っている分はその分、遅くなってしまうわけです。
今度は、直接アクセスできるという点で、もちろん必要ないという方には、別にお断りする権利は当然あるわけですけども、直接アクセスして、お宅は対象になりますので申請をしていただけませんかと、こういうことは言えるわけです。
なお、おそらく今後は、マイナンバーカードで公金受取口座というものを登録していただければ、さらに早く支給することができるようになりますので、この機会もお借りしながら、ぜひマイナンバーカードを申請していただいて、公金受取口座とを関連づけていただければ、その分早い対応ができるようになりますので、ぜひよろしくお願いします。
先ほど私もやってみましたけれども意外と簡単にできるものですから、マイナンバーカードがあり、またスマートフォンがあればわずか3、4分で登録できてしまいますので、ぜひやっていただきたいと思います。
知事
国では、デジタル社会の基盤ツールといたしまして、令和5年3月末までに、マイナンバーカードのほぼ全国民の取得を目指しているところであります。
マイナンバーカードは、すでに身分証明書としてだけではなく、コンビニでの住民票の写しの取得、オンラインによる確定申告、そして、新型コロナワクチン接種証明書のアプリでの発行、などが可能となっております。
さらに今後は、健康保険証としての利用拡大、公金受取口座の登録による給付金受取手続きの簡素化、3年以内には運転免許証としての利用も可能となるなど、これからの暮らしに欠かせないものとなっております。
なお、6月30日からマイナポイント第2弾が開始されました。9月末までにマイナンバーカードを申請していただいた方は、最大2万円分のポイントがもらえるとのことであります。
4人家族が全員取得される場合は、最大8万円分となりますので、大変大きな支援になろうかと思います。
まだマイナンバーカードをお持ちでない方は、ぜひこの機会に申請をしていただきたいと思います。
記者
昨日、知事も出席されたと思いますが、コストコの発足協定の締結が行われました。まずコストコが県内に来るということに対する受けとめと、県としてこれまでに、例えばこの協議の中で、何かしらの協力をしてきたのか、また、今後県として、どういうふうに関わるのか教えてください。
知事
まず昨日、私ども県が立ち会い人になりまして、コストコ社と南アルプスが協定を結び、コストコの進出に向けてスタートできたということであります。
完熟農園の跡地をどうするかということは、南アルプス市にとりまして、大変大きな課題でありましたが、大変いい解決策ができたことに喜ばしいなと思います。
ここに至るまでの南アルプス市の金丸市長さん、市の関係者の皆様の努力が実ったということであり、そのご尽力に対しては心から敬意を表したいと思います。
ここに至るまで県の関与ですが、進出していただくには、様々な法規制上の届け出ですとかいろいろな手続きが必要になって参ります。この手続きの取り方については、南アルプス市と相談しながら、できる限り合理化を図っていこうということで、様々な意見交換やアドバイスをしてきました。
また昨日の立ち会い人、これはコストコ社から求められたものでもありまして、それを県としても、今後に向けて必要なサポートをしてきます、歓迎しますというような意思表示として、昨日の協定書にはサインをさせていただきました。
今後ですが、今申し上げましたようにスケジュール通りの進出に向けて、最大限、南アルプス市さんと一緒になって取り組んでいきたいと思います。
また、私も最終的にそこがある意味核となって、地域が活性化する、なおかつ、その活性化の波が周辺のみならず、県内のできるだけ広い地域に及んでいくように、私どもとしても申し上げるべきことは申し上げていきながら、なるべく多くの方にとってプラスになるようなものにしていきたいと思います。
記者
先日、再び米軍機の空中給油訓練の模様が、甲府盆地上空で目撃されて写真に撮影されました。そのことは、地元紙などでも詳しく報道されていますけれども、このことに関する知事の受けとめを1つお伺いしたいのと、この前私が質問した時には、知事さんは、直接の窓口は政府であって、県としてはやりようがない、ということでしたけれども、やっていけないはずの空中給油訓練が県内の上空で繰り返されている状況で、本当に県としては何もやれないのかやらないのか、そのことについての知事のお考えをお聞かせください。
知事
その点に関して、事実の確認と併せて、我々としても何をどうすべきか勉強してみたいと思います。
記者
なかなかその事実の確認というのは、南関東防衛局に尋ねる以外にやりようがないものなのでしょうか。
知事
他にどういうやり方があるのか、それも含めて勉強してみたいと思います。
記者
そうすると、今後勉強して、何かアクションを起こす可能性があるというお考えでいますか。
知事
私どもにとりましては、県民の皆さんの生活の安全確保が重大関心事項でありますので、何がしかそこに大きな悪影響が及ぶようなものであれば、それに対しては、しっかり申し入れることは申し入れなければならないと思います。