ページID:105051更新日:2022年6月29日

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知事記者会見(令和4年6月28日火曜日)

防災新館401,402会議室

11時30分から

発表事項

発表事項以外の質問事項

0628会見

新型コロナウイルス感染症について

知事

感染状況ですが、昨日までの直近1週間、新規感染者数は354人でありまして、前の週と比較いたしまして24人の減となっております。また第6波が始まった1月初旬と同じ水準にまで低下をしております。

病床使用率ですが、6月第2週に1桁台となり、その後も安定的に推移をしております。医療提供体制に相当程度の余力が確保できていると認識をしておりまして、当面、県民の皆様にはご安心いただける状況になっていると考えております。

こうした点を踏まえまして、これまで講じて参りました感染症対策のうち、見直すべきは柔軟に見直し、日常への回復を加速して参りたいと考えております。この観点から以下2点の見直しにつきましてご報告いたします。

1点目は病床確保フェーズの見直しと、宿泊療養施設の一部運用の休止であります。

本日をもちまして病床につきましては、フェーズⅢからフェーズⅡに切り換え、165床の水準に引き下げます。

これによりまして、これまで負荷がかかっておりました新型コロナウイルス感染症以外の一般医療への影響というものを抑制して参りたいと考えている次第であります。

また、現在8施設・1135室を確保しております宿泊療養施設につきましても、最近では入所者数が100人前後となっており、大幅に余裕が生じております。

このため4施設・419室につきまして一時運用を休止いたします。

こうした見直しが許されるのも、コロナへの対応に寝食を忘れてご尽力をいただきました医療従事者の皆様のご貢献あってのものであります。

また、長きにわたり感染防止対策にご理解・ご協力を賜りましたすべての県民の皆様のお力によるものであり、心から感謝を申し上げる次第であります。誠にありがとうございます。

2点目ですが、ホームケア或いは宿泊療養の運用見直しとこれに伴う「新型コロナウイルス・ホームエイド給付金」の終了について申し上げます。

この1月、患者さんの療養中のQOL、すなわちクオリティオブライフ・生活の質を確保するため、医療の目が行き届いた本県独自の「やまなしホームケア」を創設したところであります。

第6波の感染急拡大に直面した場面におきましては、これに伴います医療提供体制の逼迫に対応していくため、ホームケアでの療養を積極的に勧めてきたところであります。

ホームケア・退所後ケアの決定を受けた方を対象といたしまして「新型コロナウイルス・ホームエイド給付金」を支給いたしまして、自宅で療養する際の感染拡大防止対策や生活の不便さの解消を支援して参りました。

この度、先ほど申し上げましたように、宿泊療養施設に十分な余裕が生じていることや、オミクロン株に重症化しにくい特徴があることなどを踏まえまして、療養場所につきましては、患者さんご本人が「ホームケア」と「宿泊療養施設」のいずれかを選択できるように見直し、7月4日から運用を始めて参ります。

これに伴いまして、ホームケアなどで療養される方に支給してきました「ホームエイド給付金」は使命を終えたものと考えまして、7月3日までにホームケア・退所後ケアの決定を受けた方をもって終了したいと考えます。

今回の運用見直しによりまして、患者さんご自身の希望にかなう場所で療養をしていただくことが可能となり、療養中のQOLのさらなる向上に繋がるものと考えております。

今後も、県民の皆様の命と健康を守ることを第一義とした上で、感染状況に応じ柔軟かつ機動的に見直しを図って参りたいと考えます。

記者

コロナの対応の変更について伺います。今回ホームケアと宿泊療養については、選択制ということになると思いますが、当初ホームケアを導入した際は、基本的には、やはり医療的に監視下と言うか、目が届く範囲で患者さんを見るという前提があった中で、患者さんが増えた、というところで、ホームケアの導入に至ったと理解しているのですけれども、今回、感染者数が減った中で選択性と判断された理由を伺えますでしょうか。

知事

1つは、もともとホームケアは、患者さんのクオリティー・オブ・ライフ、QOLを確保するための工夫の1つとして導入した経緯があります。

しかしながら、第6波になった時に、医療提供体制の負荷が急激に増えたものですから、一定の要件と、なおかつ、本人の同意を含む一定の要件に該当する方に、これを強く勧めてきました。どうしても嫌だという方は、もちろん宿泊療養施設に入っていただいたわけですけれども、今回、好めば宿泊療養施設にも必ず入れます、或いは、自宅がいいという方は自宅でも結構です、という形にすることで、なお一層、快適度の高い療養生活をしていただこうという判断に至ったところですが、詳細はCDCから説明します。

統轄官補

宿泊療養施設のメリットは、容態が急変した場合、すぐにオンコール医師の診察を受けたり、重点医療機関につなげるということができるメリットがございましたので、軽症であっても、ちょっと基礎疾患のあるような方については、宿泊療養施設を勧めていたのですけれども、医療的な見地からも、オミクロン株が、重症化して容態が急変するというような事例が少なかったことが1点、それから、ホームケアの運用を開始して5ヶ月経過する中で、ホームケアを担当するドクターの健康観察も十分に機能しているということが確認できておりますので、もう患者さんにお任せしても大丈夫だろう、という判断でございます。専門家の会議の意見も踏まえて、こういう決定をしたというところでございます。

1点すみません補足です。宿泊療養施設とホームケアが選べる宿泊療養施設は通常型の宿泊療養施設でございます。医療強化型は病院と同じですから、医療強化型や入院は、選べませんから、当然、宿泊療養施設は通常型の宿泊療養施設です。

記者

(感染者数が)第6波が始まった1月初旬と同じ水準まで、ということなのですが、第6波に対して、知事はもうこれで収束を間近に控えている、という認識なのでしょうか。

知事

ゼロになることは、あまりないのだろうと、私は思います。

ですので、この水準がある意味、収まるところに収まっている、という意味での収束をしているとは考えております。

記者

その上で、第6波は一番大きい波でしたし、県としてもすごく大変だったと思いますが、ちょっと振り返っていただいて、反省があるのか、良かった点があるのか、教えていただければと思います。

知事

一番の課題、当時あった課題は、ホームケアにいかに迅速かつ円滑につないでいくか。ここが最大の課題であって、ここが一時、うまく回らない時があったわけですけれども、その後、県の本部、或いは医師会の先生方含め、多くの皆さんの努力の結集があって、今は円滑に進んでいます。これが1つノウハウとして確立をしつつあるのではないかと考えています。

もちろん、さらに改善すべきところは、いろいろあるのだろうと思いますが、振り返えると、特にホームケアに対して、患者さんをご覧いただいた各地区の医師会の先生方とのコミュニケーションの重要性を、改めて認識したところでありまして、今後の教訓として、しっかり踏まえていきたいと思います。

やはり実務、医療の現場と、役所の中で、中央で考えていることが、ズレというのがどうしても出てくるわけですし、なかなかそのズレを、政策の、立案の場で、すべて想定してやるというのは、正直言って難しい。そういう意味で、今回様々な問題点とか、もっとこうしたらいいというお知恵ですとか、それはまさに、現場の最前線で患者さんに向き合ってくださっている診療所のお医者さん、先生方からいただいたというのも、大変大きく役立ちました。今後コロナに限らず、医療に対する体制ですとか、システムですとか、そういうものを考えていく上では、やはり現場のドクターの先生方の声をしっかりと組み込むようなことを心がけていきたいと思います。

記者

宿泊療養施設の4つのホテルが一旦休止ということなのですけども、休止ということは、一旦、一般利用のホテルに戻るっていうことなのか。あくまでその待機しているという状態なのですか。

知事

待機している状態です。一定程度収束したとは思っていますけれども、まだ本当にそうなっているかどうかというのはわからない。また何がしかの形で急拡大することも十分あり得ますし、今、とりあえず、そこは使わずに、そこにいるスタッフは別の場所に集約するという意味での休止ということです。まだお返しすることは、残念ながらまだもうちょっと先になろうかと思う。

記者

ホームエイド給付金の関係で、現時点で、支給件数とか、支給額、総額を伺いたいのですけれども。

対策監

先週末現在で、ホームエイド給付金、1万6068人に対しまして、4億5696万円交付したところでございます。

 

 

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「やまなしアニマルウェルフェア」の初認証について

知事

家畜の快適性に配慮いたしました飼育を行いますアニマルウェルフェアは、欧米諸国では、盛んに取り入れられており、今や世界的にも時代の潮流になっていると考えております。

本県におきましては、アニマルウェルフェアのトップランナーというべき生産者さんが存在することから、昨年度、全国の自治体では初となるアニマルウェルフェアに関する認証制度を創設いたしました。

このたび審査を経まして、五つの農場でアチーブメント認証をすることとなりました。

認証農場は、甲斐市で平飼い養鶏を営む黒富士農場さん、北杜市で放牧酪農を営むキープ協会さん、韮崎市で放牧養豚と平飼い養鶏を営むぶぅふぅうぅ農園さん、笛吹市で地鶏を生産されます甲州地どり生産組合さん、南部町で平飼い養鶏を営む望月農場さん、以上の5農場さんであります。

これら認証を受けました農場におきましては、県独自のロゴマークをつけて当該畜産物を販売することができるようになります。

県では、飼料高騰で厳しい経営を強いられている畜産農家の皆様がアニマルウェルフェアに取り組んでいただくことによりまして、認証畜産物による高付加価値化やブランドの向上に繋がり、持続的な畜産経営となることを目指して参りたいと考えております。

 

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心身障害者自動車燃料費助成事業の助成要件見直しについて

知事

本県におきましては心身障害者の皆様の生活の利便と環境の拡大を助け、福祉の増進を図ることを目的といたしまして、心身障害者の方々が使用されます自家用自動車の燃料費の一部について助成を行っているところであります。

現行制度におきましては、自動車税などの減免を受けていること、すなわち、障害を持つ方ご自身の所有もしくはご家族が所有している自家用車であることが助成要件となっております。

しかしながら、近年普及しているリース契約に基づく自家用車につきましては、助成の対象とはなっておりませんでした。こうした状況のもと、リース契約に基づく自家用車につきましても、助成対象とすべきだというご要望のお手紙をいただいたところであります。

制度創設時におきましては、自己所有する形態がほとんどでありましたが、先ほど申し上げましたように現在はリース契約に基づく自家用車も一定程度普及していることから、当該制度も社会経済の変化に即したものにすべきという判断に至った次第であります。

また、自動車の利用形態による燃料の使用状況にも差異はないことから、リース自動車の利用者の方々につきましても助成対象となるように、その助成要件を見直すことといたします。

県といたしましても今後助成対象者、市町村に積極的な周知を図って参りたいと考えます。

記者

心身障害者への燃料費補助の件でお伺いします。マイカーを持っている方へのガソリンの助成は、自動車税の減免を受けている人が対象というふうになっていると思うのですが、いただいた資料によると、リースの場合は何かそういう制限はあるのですか。

課長

リースについても、同様な扱いとさせていただいております。

記者

同様っていうのはつまりどういうこと。自動車税の減免、自動車を持ってないから自動車税減免ということは無いでしょう。

課長

無いので市町村に申請する場合に、そういったリース契約の契約書、それプラス、その方が使っているご家族が使っているという証明書を出していただいて、それを。

記者

そういうことではなくて、リース車を使っているかどうかを確かめるということではなくて、マイカーの方は自動車税が減免されている人が補助の対象ですよね。同じような条件は、リース車を使っている人への補助にはあるのでしょうかという問い合わせです。

課長

そうですね、自動車税の減免を受けているというところが、その方が、障害者とか通院だとか通学とか、そういったことを・・

記者

だから、その所得制限みたいなものがあるのでしょうか。所得の条件みたいなものがリースかリース車の燃料補助の場合。

知事

後で説明します。ちょっとまだ十分整理できてないみたいなのですけど。

記者

だから、いいことだと思うのですけれども。

知事

一定の要件だと思うのですよ。その何かしらの要件、自動車税減免の要件と、同種類の要件に該当される方で、所有ではなくてリースをされてる方。

記者

という理解でいいですよね。

課長

そういう理解です。はい。

記者

これ実際どのぐらいの人が対象になりそうだと見込んでおられるでしょうか。

知事

想定では関東運輸局の山梨支局に登録されているリースの車両台数、それから山梨県内の障害を持った方の割合から出されている想定では230名ぐらいを想定しております。

記者

結構なものですね。

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発表事項以外の質問

果樹の盗難防止対策について

記者

先週、知事が急遽指示した、果樹の盗難に対する対策なのですが、対策の状況は今どの辺まで、先週言われてから進んでいるのかお願いできますか。

課長

 今、最終の詰めの状況になっておりまして、事業の詳細をできるだけ早急に明らかにしたいと思っております。

記者

具体的にやることを何か、例えば、これはもう確実にやるとか、というのがあれば紹介できますか。

課長

先日、知事の記者会見でもありましたように、防犯パトロールの強化に対する経費への支援と、防犯機器導入への支援、という2つを考えてございます。

知事

なお、私からは、この補助金、特に機器の設置に関する補助金については、なるべく柔軟に対応するように、という話をしております。何軒かでまとまったところで申請してください、ということを原則とはしておりますが、ただ、うちは1軒だけでポツンとやっていますよ、というような農場があるとすれば、そちらの皆さんは個別に相談してください、という形で広く、一応その要件は定めて参りますが、広く網をかけるという言い方は変ですけれども、対象となるように取り計らっていきたいと考えております。

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水素燃料電池産業について

記者

水素燃料電池の関係で、ここのところ5月末から閣僚の視察が相次いでいます。それに対する、なぜ起きているのかという受けとめと、あと今後の水素燃料電池産業をどのように進めていきたいかというところをお願いします。

知事

まず受けとめから申し上げますと、先般総理がお越しになって、本当にしっかり総理の記憶にはまったということで大変心強く思っております。

また環境大臣、それから経産大臣、両大臣からも、大変力強いお言葉をいただきました。これまで水素燃料電池への本県の取り組みというのは、着実に営々と積み重ねてきたわけですけれども、PRに課題があって、せっかくすごいものを作っているのだけれども、知られてないがゆえにスルーされていた。国全体からは、むしろ福島が中心なんじゃないですかとか言われて、山梨県のことに言及されることはあまりなかったわけでありますが、ここに来て、本当におかげさまをもちまして、総理そして関係大臣の皆さんに、しっかりと認識をしていただいて、やっぱり山梨県の努力というのは大したものだと。

我々のこのP2Gシステム、あるいは燃料電池に対する取り組みというものをしっかりと踏まえた上で政策を立案しよう、という方向性になっているのは、大変心強いことだと思っています。

またその一環で、今私どもは、これから国に対しましては、引き続き一番大きな問題は、水素製造にかかる天然ガスと比較した価格差をどう埋めるかというものを、当初の段階は、やはり政策的にある程度の仕掛けをもってやっていただかないとなかなか普及はしないわけでありまして、こういうものをぜひ導入していただくよう、引き続き強くお願いをしていきたいと思っています。

それから、そういう国の大きなシステム変更への働きかけに加えまして、我が県といたしましては、特にP2Gに関して、なるべく早く多くのユーザーを獲得していきたいと思っています。

先般UCCさんに使っていただくことになりましたし、同じような形で化石燃料を燃やしているところを、水素を燃やす形にできるように、ボイラーを使っている業界は大変多いものですから、そういうところに働きかけをしていって、お客さんを増やしていきたいと思います。   

またさらに、今度電力の供給サイドというのでしょうか、系統に対しても、再生可能エネルギーの受け入れ系統における再生可能エネルギーの受入れ余力を増やしていく上でも、我が方のPEM型のP2Gシステムというのは大変有効性が高いはずなわけでして、この点に関しまして、先般東京電力さんをはじめ提携をしたところですので、ここでしっかり実証して、例えば、他の日本全国の系統電力の会社さんにもご紹介をして、こういうものとセットで受け入れていただければ、我が国の再生可能エネルギーの安定的な普及に繋がっていくことに貢献できるのではないかなと思っておりますので、こちらの分野についても実証実験を急ぎ、また併せて、より多くの方々にご理解をいただけるように、情報発信にも努めていきたいと思っています。

 

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電力の逼迫に対する節電への取り組みについて

記者

今、電力のひっ迫度合いが高いと思うのですが、県庁として、どのように節電に取り組んでいくかというところを伺えますか。

知事

そこに向けて、我々自体がこれまでの取り組みですよね、LED化も前倒しをして、節電に努めていかなければならないのは、言うまでもないことだろうと思っています。

当面の対策というのは熱中症に気を配りながら、節電を進めていくしかないわけですけれども、今後、中長期的には、それこそ再生可能エネルギーのより多くの導入も必要になってこようと思いますし、また、そういうことに取り組んでいくことが必要になってくるだろうと思っています。

また社会的に見ても、ここは例えば知事会、もしくは、今度、1都8県で、節電についての呼びかけをするための会議というのが今、企画をされているところですけれども、そこの場で、本質的な議論をそろそろ始めないといけないのではないだろうかと私は考える次第です。

例えば、本当に安全性をしっかり確保した上で、原子力発電の再開、再稼働これもやはり真正面から向き合うべきじゃないかと、私は思っています。安全性の他に、原発については最終処理の仕方ですとか、様々な課題というのがあるわけですけども、それをしっかり正面に向き合いながら、安全を確認しながら、決して目を背けるのではなくて、やはり原子力発電再稼働の選択肢というのは、こういうご時世でもありますので、私は向き合うべきじゃないかなと。そういう問題提起もしていきたいと考える次第です。

 

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