ページID:105456更新日:2022年7月27日
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防災新館401,402会議室 14時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
まず初めに新型コロナウイルス感染症につきまして、本県の感染状況について申し上げます。
19日から昨日までの1週間の新規感染者数は、5412名で過去最多となり、前週の約2倍となりました。
この数は、その1週間前と比較いたしますと、4倍以上の水準となっており、まさに感染者数が爆発的に増加している状況であると言わざるをえないと考えております。
また、患者数の急激な増加に伴いまして、入院患者数も増加しております。昨日公表時点の病床使用率は、40%を超え、警戒すべき水準となっております。
このような状況下におきましても、必要とする人に必要な医療を届ける体制を堅持し、県民の皆様の命を守り抜くこと。
これは山梨県の一貫した基本方針であります。
そのために、県としてなすべきことは、医療提供体制の維持・強化を図るため、限られた医療資源が、重症化リスクの程度に応じて、必要な方に的確に振り向けられるよう、機動的に、かつ、きめ細かく見直しを行うこと、提供可能な医療資源そのものの増強に努めていくこと、県民の皆様が厳しい感染状況から、自らを守り、また周囲の大切な方々を守るための防壁、すなわち、ワクチン接種の機会を十分に提供すること、これら3点であろうと考える次第であります。
県では、これらにつきまして日々最大限の努力を行っているところでありますが、本日までに進展を見ました事項につきまして県民の皆様にご報告を申し上げます。
はじめに、医療提供体制の拡充強化について申し上げます。
まず、対応の起点となります保健所につきましては、症状の重い患者さんを見逃すことなく、速やかに適切な医療につなげていくことを目的に、患者情報の聞き取りの簡素化と迅速化を図っており、ファーストケアに速やかにつなげて参ります。
また、ホームケアの受入能力の向上につきましては、協力医をこれまでの開業医に加えまして、病院勤務医へも拡充すべく、県内60病院へご協力をお願いして参りました。
その結果、先般、山梨県立中央病院から、院長先生を含め12名の協力医登録をいただいたところであり、明日7月27日から、病院内に執務室を確保し、ホームケア患者の健康観察に当たっていただくこととなりました。大変、有り難く心から感謝を申し上げる次第であります。
このほか、協力医登録を前向きに検討されている病院がまだ20病院近くあると伺っておりますが、感染拡大に早急に対応していくため、是非とも早くご決断をいただき、1人でも多くの病院勤務医の方に登録をしていただくようお願いを申し上げたいと思います。
ホームケアの仕組みにつきましては、協力医による健康観察の対象を、より重症化リスクの高い方に重点化をいたします。
併せまして、重症化リスクの低い患者さんにつきましては、健康観察システムに自らの健康情報を入力していただき、対策本部の看護師が、日々確認し、必要に応じて医師につないでいく「ホームケア・ライト制度」を創設いたしました。
これは患者数が大幅に増加した場合でも、必要とする患者さんに確実に医療の目が届く体制として整備をしたものであります。
また、新たな病床につきましては、県内の医療機関と協議を重ねて参りました結果、去る22日に山梨病院で10床を確保していただくこととなり、これによりまして、既存の389床と合わせ、399床に増強いたしました。山梨病院の病院長をはじめ医療スタッフの皆様に対しまして、改めて感謝を申し上げます。
病床確保フェーズにつきましては、これまでフェーズ4の348床で運用して参りましたが、現在の感染状況を考慮し、専門家のご意見を伺う中で、本日付けでフェーズ5の399床に切り替えることといたしました。
新たな病床の確保につきましては、今後も鋭意努めて参りますが、他方におきまして、一般医療への影響も勘案をしなければならない状況ではあります。
そこで、病床の逼迫を抑える対応として、専門家会議の意見を踏まえ、22日付けで、入院基準や、退所後ケアの基準につきましても、見直しを行ったところであります。
次に、濃厚接触者の待機期間短縮について申し上げます。
先週金曜日、政府から、これまで7日間だった濃厚接触者の待機期間につきまして、5日間に短縮した上で、2日目・3日目に抗原定性検査をして陰性だった場合には、3日目に待機を解除するとの発表がありました。
これまで本県では、待機期間の早期解除のための4日目、5日目の検査を無料で受けられる検査制度を運用してきましたが、濃厚接触者の早期の社会経済活動への復帰を後押ししていくため、今回の取り扱い変更に合わせまして、2日目、3日目の無料検査制度として実施することと致しました。
次に、ワクチン接種の促進について申し述べます。
県の大規模接種センターは、6月から設置をしておりますが、これまでの21日間で合計7406名の方に接種をしていただきました。
特に、感染が急拡大してきたこの2週間は、1日に500名から700名を超える方に接種をしていただくなど、大変盛況でありました。
中でも、10歳代の方が全体の約3割を占めており、若者世代が意欲的に接種していただいている状況は、大変心強く思っている次第であります。
このため、8月につきましても、県内3カ所で予約不要の大規模接種会場を、延べ26日間、設置することと致しました。
また、県下のJAを会場といたしました巡回接種につきましても、8月1日のJAフルーツ山梨を皮切りに、全10カ所で実施して参ります。
3回目のワクチン接種を済ませていない方につきましては、こうした機会を是非とも、活用していただき、早期の接種を重ねてお願いを申し上げます。
先ほど申し上げましたように、全国的に感染者が爆発的に増加しておりまして、依然として厳しい状況が続いております。
本県の病床使用率ですが、まだ50%を下回る水準にはありますが、日々、桁違いの感染者が発生していることから、検査・診療までに時間がかかるようになってきております。また、休日・夜間の救急外来の受診者も急増をしている状況でございます。
救急車による発熱患者等の搬送も増えまして、病院への受け入れまでに時間を要する事例も報告されております。今後、更に感染が拡大した場合には、医療提供体制が一層逼迫する事態も想定されるところであります。
また、コロナ患者に対応していただいているクリニックや、重点医療機関の疲弊も大変大きくなってきております。
そこで、医療崩壊を起こさないためにも、医療機関の皆様、県民の皆様にこの際、何点かお願いをさせていただきます。
まず、これまでコロナ患者を診ていない医療機関や、協力医療機関の皆様におかれましても、例えば、発熱患者等の救急搬送患者のスムーズな受け入れや、ホームケア患者の容態が悪化した場合の外来受診など、どのような形でも構いませんので、ぜひとも、積極的にご協力をいただきたいと思います。心からお願いを申し上げます。
また、県民の皆様におかれましては、医療提供体制を守るための協力をぜひともお願いしたいと思います。
まず、夜間・休日の救急外来につきましては、軽い発熱や咳、喉の痛みといった軽度の症状の方で、平日の日中に受診が可能な方は、できる限り平日・日中に、お近くの診療・検査医療機関の受診をお願いします。
また、コロナに罹ったと思われる方で、救急車を呼ぶかどうか迷われる方は、ぜひとも、119番通報をされる前に、まず、24時間対応の「受診・相談センター」にご相談をいただきたいと思います。
例えば、軽症で救急車を使って病院に行かれた場合には、たいていの場合は、ご自宅での療養になるケースが多いかと思いますが、その際、病院からご自宅までの帰りの交通手段がなく、お困りになったという事例も報告をされております。
患者さんご本人のご負担も考えれば、予め、受診・相談センターにご相談いただいてから、受診をしていただくようお願いをいたします。
また、先週末から夏休みに入りまして、旅行や帰省、夏祭りなどにより、人流が活発化しておりますが、生活の場面に応じた適切な不織布マスクの着用、手洗いや手指消毒、そして換気など、県民の皆様お一人お一人ができる対策の徹底につきまして、改めてお願いをする次第であります。
また、感染者が急増しております。誰でもコロナに罹る可能性があります。
私どもといたしましては、万全の医療体制を構築し、患者さんお一人お一人に、医療の目を届けていく体制をとってはおりますが、医療につなぐまでの間、急な発熱への備えといたしまして、ぜひとも、ご自宅に解熱剤などをご用意していただくことで、結果としてご自身の負担も軽くなりますので、これはぜひとも、お勧め申し上げたいと思います。
記者
他県の例も踏まえて、新型コロナの感染に関してですが、東京都と千葉県が保育園などの濃厚接触者の特定をしないということをおっしゃっているのですけども、それを受けて山梨県の方では、同じようなことをやるとか、そういったことはあるのでしょうか。
統轄官補
保育園や幼稚園での濃厚接触者の特定につきましては、今、基準を設けて行っておりまして、具体的には、陽性者1人が確認された集団で、その周辺に複数人の有症状者がいる場合に、保健所に報告を求め、5人以上の陽性者が発生した場合には積極的に検査を実施するという基準で行っております。
当面、この基準を変えることは考えておりません。
記者
他県の例で新潟や埼玉でもやっているらしいのですが、今、県内では薬局で無料の抗原検査ができますけれども、抗原検査のキット自体を、例えば無料配布するとかそういったことはあるのでしょうか。
統轄官補
薬局で感染に不安がある方は検査が受けられますので、特にそこで配布をするということは考えておりません。
記者
知事が発表の中で、お願いということで県民へのメッセージがあったかと思うのですが、これはいわゆる協力要請とは別のものというふうに解釈すればよいのでしょうか。
知事
繰り返し申し述べていることでありますが、私どもがお願いしているのは基本的な感染防止対策の徹底と、これはもうすでに協力要請の中にも当然含まれているものでありますので、それについて改めて協力要請をさらに改定するということは考えていません。
また、解熱剤につきましては、これは一般的なお勧めということで、我々もなるべく早く患者さんに対して、医療との繋ぎをやっていきたいと思っているわけですが、それでもこれだけ1000人単位で増えていますので、若干、時間がかかると思います。
最初の段階の熱は特にお辛いと思いますので、そういったことも考えれば事前に解熱剤を用意されておいた方が楽だと思います。
もちろん、ホームケアになった方、ライトも含めて、ドクターに診察を受けて、そこで解熱剤を処方していただくことも可能ですし、また、処方してもらったものを送り届けてもらうことも十分可能ですけれども、そこに若干、タイムラグというのは生じざるをえないので、まず、そのことも考えれば、ご自宅でいざという時のためのものとして、用意をされておいた方が安心度は高まるだろうという思いです。
記者
昨日の病床率は40%を超えました。知事は50%を一つ基準にして、前回の会見ではそこに近づいていくことも含めて、その対策を打たねばならないという話だったのですが、現段階ではどう捉えているかということと、目安として45%か50%であるのか、どのように考えていますか。
知事
一本調子に上るのかどうなのかは、まだしばらく見極めが必要だと思います。
また、今そのシミュレーションを行う中で、ある程度回っていく目処がつけられるかどうかというのは、判断の基準だろうと思います。
50%を超えて、さらにどんどん上っていくような状況であれば、まずはとにかく何かあったときに、必ず入院していただくことができる状況を確保するのが、我々にとって重要なことだと思います。
そのために感染拡大のスピードを抑える手だてというものを、行動制限を含めて考えていかざるをえないと思っています。
ただし、現状において、重症患者さんは出ていない。
また、患者さんは確かに増えてはいるのですけれども、今ホームケアの改善などによって受入能力も大分増強はしております。もうしばらくは状況を見て、まだ具体的に行動規制など次の手段というものを検討する必要まではなかろうと思っています。
記者
県外のところで、全国的に言われているのが今、最初の診療になかなか入れない状況で困っている方がいらっしゃるってことなのですが、山梨の状況はどうなっているのでしょうか。
統轄官補
休日におきましては、診療機関が少なくなっておりますので、随分お待ちいただいているという状況があるというふうには聞いております。対応の起点となるのは保健所でございまして、保健所につきましては、聞き取りの簡素化迅速化などを進めておりまして、先日来、お話をさせていただきましたが、大体夜10時くらいまでは、陽性者の方にご連絡を差し上げているのですが、それを超えてしまうとちょっとご迷惑かと思いますので、そういった場合には翌日になることがあるかと思いますが、それ以上の遅れはないと認識しております。
記者
ということは他県にあるような、診断してもらえないということで困っているという状況ではないということですね。
統轄官補
はい。特にそういった情報は入っておりません。
記者
それから次に先ほどもちょっとあったのですが、気になるのが病床使用率50%という、知事が明確に一つの指標を出していて、それに至らないようにするための措置も打っていると。
ただ、感染のペースが早くて、毎回会見を開くたびに、病床使用率は上がってきている状況です。やはり次の一手をまだ考えることはないとおっしゃったのですけど、次は、考えるとすればどのように考えればいいのでしょうか。
知事
まさに考える手だてがホームケアの増強。ここに主眼があるわけでして、現状それである程度機能していると思っています。
繰り返しになりますが、行動制限はもう最終最後の手段。これまで、繰り返し行動制限のお願いを、私どももさせていただきましたし、その結果、山梨県も含めて社会的な相当な疲弊がかなり限界に近い状態だろうと思っています。
したがって行動制限は最終最後、医療崩壊が相当程度予見されるような場合に取るべきものだろうというのが、今の私の認識です。現状、ホームケアの改善によりまして、病床使用率が上がりはするのですが、今のところの推計では、60%ぐらいで頭打ちになるというのが今我々の持っている数字感です。何とかこのシミュレーションの中では、行動制限という議論をしないでも済むのかなという考えを持っています。
統轄官補
若干補足させていただきますと、先週22日付で入院基準の見直しや退所後ケアへ移行できる基準の見直しも、専門家の意見も踏まえて、改定いたしました。これによりまして、一旦は入院したとしてもすぐ退所後ケアの方に移っていただくような仕組みもとっておりますので、こういった効果が今週以降発現してくれば、病床の逼迫もある程度抑えられるのではないかと考えております。
記者
先ほど知事のご発言にもありましたけれども、救急搬送困難事例は既に生じ始めているのではないかという状況も懸念されるのですが、例えば他県だと30分以上、現場でかかることができない、あるいは、4件以上の病院に打診しても断られているとかそういうふうなところをいろいろ救急搬送困難事例に挙げてカウントをして、こういうのが、1日何件ぐらい生じているとか。そういうふうな回答の仕方もしていますけども、県としては今、救急搬送困難事例についてどのように生じて、どういう基準でカウントしているのか、現場の認識としてはどうなのかということについて確認です。
統轄官補
救急搬送の困難事例ですが、重点医療機関の連絡会議がございまして、その重点医療機関の連絡会議の中で、なかなか受け入れが難しいような事例もあるよというようなことを聞いているところでございまして、具体的に、その件数が、何件であったとかというものを今、手元に持っているものではございません。
記者
山梨では他県に比べてかなり困難な状況となってきているのか、あるいはまだ、そこまでいかないのか、認識としてはどうなのでしょう。
統轄官補
なかなか受け入れが困難な事例というのも、軽症の方が救急車を呼んでおり、そういう状態が多くなっているので、受入れる病院が見当たらないと聞いています。重症な方で本当に救急な方が重篤な方が、病院に入れないという事例は把握しておりません。ないと思っております。
記者
病床使用率が50%を超えたらすぐに行動制限をするわけではない、という認識でよろしいでしょうか。
知事
はい。結構です。
知事
山梨県では、県が育成いたしましたオリジナル品種「甲斐ベリー7」をふるさと納税の返礼品とすることといたしました。
「甲斐ベリー7」は「シャインマスカット」の血を引く赤系の新品種でありまして、その優れた食味から、県内生産者も「シャインマスカット」以上のブドウとして、大変大きな期待を寄せております。
私も、去年、試食をさせていただきましたが、緑色のシャインマスカットもとてもおいしいのですけれども、この赤いシャインマスカットは、それ以上においしい、本当にびっくりするようなおいしさでありますので、ぜひとも、より多くの皆様にも召し上がっていただきたいのですが、残念ながら、まだまだ市場に出るまでには至っていないわけであります。
この「甲斐ベリー7」の本格的な出荷は、令和6年、今年が令和4年ですので、再来年からを予定しておりますが、それに先立ちまして、多くの皆さんに、この赤いシャインマスカット「甲斐ベリー7」の存在を知っていただくために、この希少なブドウを、ふるさと納税の返礼品として、50房限定でお届けすることといたしました。
2種類の返礼品のタイプを用意しております。
「甲斐ベリー7」の1房詰めと「甲斐ベリー7」と「シャインマスカット」を1房ずつ詰め合わせた2種類で、1房詰めのものにつきましては、寄付金額は10万円、シャインマスカットとの2房詰め合わせのものにつきましては12万円として設定させていただきました。
本日から、ふるさと納税サイト「さとふる」に掲載をいたしまして、8月の20日まで寄付者を募り、下旬から順次発送をしていく予定であります。
乞うご期待であります。
記者
サル痘の感染者が都内で確認されたと。先日の会見の時に、中央病院で受け入れましょうというようなことをおっしゃったと思うのですけれども、現状の県の対策がどの程度進んでいるのかというところをお伺いできますでしょうか。
統轄官補
サル痘につきましては本年5月以降、ヨーロッパや北米を中心に感染拡大しておりましたので、そうした状況を見ながら、県でも準備を着々と進めて参りました。受け入れにつきましては、県立中央病院に優先的な受け入れをお願いし準備は整っているところでございます。また、検査につきましても、これまで国立感染症研究所のみで可能だったものが、本県の衛環研でも体制が整いましたので検査できる状態になっております。合わせて、疑いのある症例が、確認された時点で、保健所に報告があった時点で、県内の医療機関と情報共有をして警戒を高めるというような対策もとったところでございます。
記者
国内で確認されたということで、何か予防の仕方については、現段階でCDCの方で持っている情報というのはないでしょうか。
統轄官補
特に予防につきましては、知見がございませんので、また、専門家の先生方とも相談をしながら考えていきたいと思います。
知事
コロナほどは感染力があるわけではないのですね。感染力に関しては格段に低いものなので、予防策の研究は当然いたしますが、それを県民の皆様に気をつけてくださいという段階までには至ってないと私は考えております。
記者
昨日、市長会と町村会の方から再選出馬の要請というのが出たかと思うのですが、改めてそれに対する知事の所感と、知事ご自身の今のお考えというのをお伺いできればと思います。
知事
昨日、市長会、町村会いずれも皆様から、次の知事選挙への立候補の要請をいただきました。
私としては、ありがたいお話をいただきまして、また、そういう中には過分なご評価もしていただいたので、恐縮をする次第でありますが、他方で、こういう期待をいただいているということも、本当にありがたい話だと思っています。こういう要請を踏まえ、大変重く受けとめまして、今後のことをいろいろ関係者、仲間を含めて相談をして決めていきたいと思います。
記者
現時点でいつ頃までに固めるというのはわかりますか。
知事
それもいろいろな人と相談しながら決めていきたいと思います。
記者
ふるさと納税の話で、先週弊社の方でも取り上げさせていただいたのですが、市町村と県の方で少し競合になっているような部分もあるのではないかというような、市町村側からの指摘ではあるのですが、それに対して知事自身がどのように受けとめられているかということをお願いします。
知事
基本的に我々も、ふるさと納税で増収を図ろうと思っておりますが、ただ、やるのは先ほど発表いたしました、県が開発したオリジナル品種ですとか、そういう新たに生み出した付加価値を持って、増収を図ろうというのが基本的な考え方です。まして市町村さんとバッティングしてそれを奪うような、そういう卑しいことは考えるべからずということで、部内での意思統一をしております。
今後、そういう誤解や疑念がないように、市町村の皆さんとしっかりと意見交換をして、県のふるさと納税のあり方については、きっちり意見をいただいて、その上でコンセンサスを得て、我々がやるべき取り組みというものを進めていきたいと考えております。
記者
統一協会と全国の知事との関わりみたいなところが出ているのですけれども、長崎知事はどのような感じでしょうか。
知事
この問題に関して、私が思うのは、社会的な課題とその信教の自由というものは、やはり厳然と分けて考えるべきだろうと思っています。
社会的な課題というものは、それが法律に抵触をしているものであれば、それは厳正に対処・是正されるべきものだろうと思いますし、他方で信教の自由というのは憲法でも認められた基本的人権の最も根幹の部分の一つだろうと理解をしておりますので、これが不当に侵害されることはあってはならないと思います。
こういうことを大前提といたしまして、今般の安倍元総理の事件に関して、今お話があったような問題というのは議論をされているわけですが、ただ、その点に関して、私からも所感を申し上げますと、現在、いろいろなことが報道されておりますが、法律的にこの信教の自由に関わる問題という重要案件に関して、現状はまだ事実が法的には確定をされていない。
つまり、私どもがそれに基づいて判断すべき一次情報というものが存在しない状態なのだろうと思っています。
私どもも多くの方々に支援を呼びかけ、そしてご支援を実際にいただいているわけでありますが、私どもを支えていただいている支援者、或いは理解者というか賛同者といった方々のご信条とか信念というのは、人それぞれであって、同一ということは全くないわけでありますが、そういうすべての様々な方々も含めまして、もっと言うと私を支援していただけない、或いはもっとさらに言うと反対している方々も含めまして、政治に携わる者の使命としては、その全体、全員の幸福を考えていくというのが、今の特に、この知事の立場としてはあるべきものではないかと考えています。
そういうことから、我々にとっては支援していただく方、支援されない方、反対される方含めて、全員が大切な守るべき対象であり、幸せを考えるべき対象の方々でありますので、そういう立場からいたしますと、その支持者、或いは理解者の属性を個別に明らかにして、それについて云々論評を加えるというようなことは、支援していようがしていまいが、私どもが向き合うべき方々との間の信義則にもとると私は考えておりまして、どういう関係の方に応援されてどうかということについての論評は、私は差し控えたいと思います。
記者
例えば統一協会が行っているイベント等に祝電を出されたり出席されたりってことは記憶含めてありますでしょうか。
知事
調べてみなければわかりません。
今、明確に思い出すものはないのですが、ひょっとしたらあるかもしれないし、ないかもしれない。ちょっとそこは調べます。
記者
繰り返しなってしまうかもしれないのですけれども、個別の支援対象については差し控えるということではあったと思うのですけれども、旧統一協会自体は、社会的には霊感商法などの問題で、多少の注目されている理由はそこら辺に一つあるという理解ですけれども、知事ご自身はその今まで選挙支援などを受けられたという事実というのは、どうなのでしょうか。
知事
質問の趣旨がよくわかりません。はっきりした質問をお願いしたいと思います。
記者
統一協会ないしその関連団体の選挙支援を受けたという事実はあるのでしょうか。
知事
この限りで名刺をひっくり返してみましたけれども、その中にまさにそういう方がいらっしゃるというのは見ましたけれども、その方との関わりについてどうこうというのを今、実際は良く覚えていない。具体的な覚えがないし、また、私自身は今、冒頭おっしゃられたような活動とは何ら関係がないわけなので、その限りで、それ以上のことは詮索するべき必要ではないと思います。
記者
昨日、国交省の方でローカル鉄道についての検討会・提言で言っていましたけれども、輸送密度1000人未満とかいろいろ目安というのも出ましたが、県内にも対象路線があるようですけれども、まず受けとめと自治体として、県としてはどのように関わっていくかというお考えがあればお願いします。
知事
そこは国交省の報告と県内の状況も含めまして、もう少し勉強してからお答えしたいと思います。