ページID:107136更新日:2022年12月20日
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防災新館401,402会議室 19時30分から 発表事項 参考資料1(PDF:199KB) 発表事項以外の質問事項
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知事
遅い時間に大変申し訳ございません。どうしても外せない予定がありまして、皆様にはご迷惑をおかけすることになってしまうことに、改めてお詫びを申し上げます。
早速、本日の発表事項に入りたいと思います。
まず新型コロナウイルス感染症の感染状況でございますが、病床使用率、昨日24時現在で41.9%となっております。本日の新規感染者数は597人。月曜日といたしましては、第7波の8月22日以来の高水準となっております。
また先週13日から17日まで5日間連続で1,000人を超えるなど、大変高い警戒感が必要な水準が続いているところであります。
医療提供体制の方ですが、先週末、県内60病院に対しまして一般医療も含めた診療体制の現状につきまして聞き取り調査を行いました。
それによりますと、病床使用率では測ることができない部分で、本県の医療提供体制に逼迫が生じている状況が判明いたしました。
具体的には県内60病院のうち13の病院で院内クラスターの発生、或いは医療従事者の感染によりまして、十分な診療体制をとることができず、新型コロナ以外の様々な一般診療で患者さんの入院を制限せざるをえない状況が生じてしまっております。
また、コロナ以外の救急患者さんの受け入れにつきましても、二次救急医療機関31病院中3病院で受け入れを制限し、17病院で逼迫している、或いは受け入れる余裕がなくなってきているとの回答がございました。
さらに発熱患者の診療につきましても、発熱外来を開設されておられます37病院のうち28病院で逼迫している、或いは受け入れる余裕がなくなってきているとの回答があり、医療体制の逼迫が顕著になってきております。
一方、この2週間のクラスターの発生状況を見ますと、医療機関において3件、142人。高齢者施設において21件、359人。障害者施設において5件、156人となっており、大規模なクラスターが頻発している状況となっております。
クラスターが発生した高齢者施設等からは、夜間、重点医療機関に日々十人程度の患者が救急搬送されてきており、こうした点が救急医療の逼迫に繋がっております。
このような状況につきまして、先週金曜日の専門家会議におきましては、まず第7波では軽症患者さんが救急搬送されるケースが多かったが、第8波におきましては高齢患者の容態が急変し救急搬送されるケースが多く、これが入院医療の逼迫に繋がっていること。
また、高齢者施設などで感染者が発生した場合の医療支援や、経口抗ウイルス薬の投与促進など、施設の対応力強化を進める必要があること。
さらには、医療体制を崩壊させないため、県民の皆様に対しましても、緊急的な呼びかけを行う必要があること、といった意見をいただいたところでございます。
本日の緊急会見でございますが、こうした一般医療も含めました医療提供体制の逼迫状況、或いは専門家会議から県民の皆様へ緊急に呼びかけを行う必要がある旨につきまして、本日午後事務方から報告を受けたところでございます。
医療崩壊を引き起こすことなく、必要な方に必要な医療を提供する体制を維持していくためには、感染拡大の波を今ここで何とか食い止める、最小限に抑え込む必要があり、本日は大変遅い時間で誠に恐縮ではありますが、この会見を開かせていただいた次第でございます。
まず、県民の皆様に改めてお願いを申し上げます。
マスクの着用、手指消毒などの基本的な感染防止対策を是非とも、再度徹底をしていただくようお願いを申し上げます。
特に今月に入りまして、県内各地で大変な冷え込みが強まっております。暖房の使用によりまして、換気がおろそかになりがちですので、ぜひ意識的に定期的な換気を徹底していただきますようお願いを申し上げます。
また、帰省などによりまして高齢のご親族など、重症化リスクの高い方々とお会いをされる場合には、是非とも、事前に検査を受けて陰性を確認するなど、より一層の感染防止対策を心がけていただくようお願いを申し上げます。
加えまして、感染拡大防止や重症化防止につきましては、ワクチンを接種していただくことが重要となって参ります。
特に、これから年末年始の期間にかけまして、帰省や観光、或いはお買い物、初詣など、人の移動や交流が大変活発になる時期を迎えて参ります。
市町村の接種会場、或いは、県におきましても、1月以降も大規模接種会場を設置して参りますので、早急にワクチン接種をしていただくよう、改めてお願いを申し上げます。
医療提供体制への負荷を軽減するためには、県民の皆様、おひとり、おひとりにお気に留めていただくことをもちまして、この感染拡大を少しでも食い止めていただくほか、術はありません。
今まさに、一般診療が制限される事態になりつつある、このことは、翻って県民の皆様、おひとり、おひとりに場合によっては、必要な医療がしっかりとお届けすることができなくなること、その危険があることも意味をしております。決して他人ごと、人ごとではございません。
是非とも、感染防止対策、何卒ご理解と、そして再度の徹底をしていただきますようお願いを申し上げます。
次に、高齢者施設、或いは障害者施設の皆様方へ特にお願いがございます。
ご案内の通り、皆様方の施設にはひとたび施設内で感染が拡大した場合には、重症化する恐れがある方が多く入所されておられます。
施設関係者の皆様におかれましては、改めて感染防止対策の徹底を是非とも図っていただくようお願いを申し上げます。
また、夜間に高齢者施設等から救急搬送される患者さんの中には、嘱託医の先生や、協力医療機関が、点滴や酸素投与などの医療的処置を行っていただいていれば、入院を必要としなかった患者さんも多くいると、このように認識をしております。
すなわち、昼間のうちに、点滴など、病院以外でもできる医療行為で処置をしていれば、夜間に救急搬送しなくて済む事例が幾つもあると、このような報告も受けているところでございます。
施設関係者の皆様には、是非とも重点医療機関への負荷を引き下げるため、施設内において、点滴などの医療行為ができるような体制を、至急、整えていただきますよう、お願いを申し上げます。
この点につきまして、仮に施設での医療提供が困難な場合には、是非とも保健所にすぐご相談をいただきたいと思います。
繰り返しますが、仮に施設におきまして、医療提供が困難な場合には、保健所にどうかご相談をしていただきますよう、お願いをいたします。
県では、保健所ごとに、施設に出向いていただける地域の医療機関をリストアップをし、施設から要請をいただければ、療養支援を行う体制を、この度、整えたところでございます。
また、併せまして、クラスター発生施設におきますゾーニング指導、或いは施設内における医療支援の指導のため、専門の研修を受けた「感染管理支援チーム」を各地域で編成いたしました。
施設内で感染が確認された場合には、できる限り早い段階で保健所へご連絡をいただき、施設内での療養が継続できるよう、支援チームの派遣を要請していただくようお願いを申し上げます。
加えまして、重点医療機関への負荷を引き下げるため、退院患者さんの施設での受け入れにつきましても、できる限り速やかにご対応いただきますよう、ご理解ご協力をお願い申し上げます。
日々、患者さんの診察にあたっておられます発熱外来や重点医療機関の関係者の皆様にお願い申し上げます。
今後、年末年始を迎えまして、医療提供体制が一段と厳しい状況に置かれることも想定されます。引き続き、最大限のご協力を何卒お願い申し上げます。
最後になりますが、現在の第8波に対する県の取り組み状況について、ご報告申し上げます。
まず、「年末年始の発熱外来の診療体制」についてです。
これまで、12月29日から1月3日の間、いわゆる年末年始に開業する発熱外来に向けた支援制度を設けるほか、県医師会や地区医師会のご協力をいただきながら、働きかけを行って参りました。
その結果、本日時点で、延べ296医療機関からご協力をいただけることとなりました。
この数は、昨年の年末年始に開業した医療機関数の約2倍の数となっておりまして、ここに向けてご尽力を賜りました県医師会、そして地区医師会の先生方、年末年始の開業に快くお受けいただきました診療所・病院の先生方には、改めまして心から感謝を申し上げる次第でございます。
なお、ご協力をいただける医療機関につきましては、本日から、県のホームページに掲載いたしますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
次に、先ほど触れた点に関連いたしますが、「年末年始における検査体制の強化」について申し上げます。
繰り返しとなりますが、年末年始は人と人との接触機会が増加し、帰省先でのご高齢のご親族など重症化リスクの高い方々と接触する機会が増えて参ります。
このため、ゴールデンウィーク、或いは、お盆期間と同様に、この年末年始におきましても、「無料の臨時検査所」をJR甲府駅、或いは、県内薬局に開設することといたしました。
開設する期間は、今週24日から年明けの1月12日までとし、無料検査の対象は、県内外へ帰省または旅行する方といたします。
県民の皆様方におかれましては、大切なご家族、或いは、ご友人の皆様を守るためにも、出発前に検査を受けていただき、安心して帰省先、或いは、旅行先でお過ごしいただきたいと思います。
感染状況は、大変厳しい局面、非常に厳しい局面を迎えております。
繰り返しとなりますが、この第8波をこれ以上高い波とせず、また、この波の幅をできる限り小さく抑えていくため、何卒、感染防止対策に今一度気を配っていただきますようお願いいたします。
県といたしましても、引き続き、組織を挙げて、弛みなく医療提供体制の維持・確保に取り組んで参りたいと思います。
是非とも、県民の皆様方におかれましては、何卒ご理解を、そしてご協力を賜りますよう、改めてお願い申し上げる次第でございます。
記者
先ほどのお話の中で、7波と違い第8波は、高齢者の救急搬送が多いという話があったのですけれども、連日、高齢者・65歳以上の方が亡くなるという発表もありますが、実際救急搬送が出来なかったことで亡くなられてしまうというケースはなかったっていうことでしょうか。
統轄官補
救急搬送ができずにという状況には今なっておりません。例えば、施設内で既に身体機能が衰弱していて、いうなれば看取りをするような形で亡くなる方はいらっしゃいます。けれども、その方が医療的に、病院に行って何かの処置をすれば、まだお助かりになるという状況の場合には、しっかり救急搬送して、受け入れすることはできております。
記者
その一方で、嘱託医が昼間に点滴だったり、経口薬を投与できればというお話ですが、そもそも嘱託医の方の人数が足りていない状況なのか。それか対応しきれないほどの患者さんがいるのか。対応できてない原因というのはどうしてですか。
統轄官補
それぞれの高齢者施設や障害者施設には嘱託医の方がいらっしゃるんですけれども、コロナの対応に慣れていないような先生方もいらっしゃいます。十分にできる方もいれば、ご高齢でご自身の健康状態も心配なので、なかなか現場やレッドゾーンには介入できないというような、先生方もいらっしゃることは事実です。
知事
そういう施設に対しましては先ほど申し上げましたように、保健所にご連絡をいただければ、サポートチームを至急派遣をいたします。コロナの状況を疑われるような場合が来たら、是非、保健所に何ら躊躇せずにご連絡をいただきたいと思います。
記者
今回会見の中であった病床使用率では測れない医療体制の逼迫というところがすごい重要だと思うのですけども、この間知事は病床使用率50%という明確な数値を目標に示して、行動制限をかけるかどうかの基準にしていますけれども、今回その医療体制の逼迫が、病床使用率だけで測れないということを発言されるとなると、行動制限のかけ方について変化が出てくる可能性があると思うのですが、それについてはどういうふうにお考えなんでしょうか。
知事
今の現状を踏まえまして、それはまさにおっしゃる通りだと思いますので、専門家の先生方ともしっかり必要性や内容について、私どもは相談をしていきたいと思います。
記者
ということは、今までの病床使用率50%にはいっていなくても、例えば高齢者の感染状況の悪化があった場合には、45%で行動制限をかけるようなことがありうるということですか。
知事
はい。トータルで見て「必要な方に必要な医療をお届けする」、これが一番重要な大原則でありますので、この大原則を守る上で、必要である場合は行動制限も含めまして、必要な手段というものを考えていきたいと思います。
記者
医療提供体制が逼迫してきているというところですが、その逼迫の要因となっているのはどういうことが一番、例えば、高齢者施設のクラスターであるとか、どういったところが一番の要因となっているのか教えてください。
知事
まず、例えば、新型コロナが病院内で発生したようなケース、或いは職員さんが感染した結果の人員不足、こういうものもございます。そこの二つが大きな要因かと考えています。