ページID:105370更新日:2022年7月20日
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防災新館401,402会議室 11時30分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
まず初めに、新型コロナウイルス感染症に関してですが、12日から昨日まで直近一週間の新規感染者数は2739人、前週と比較いたしまして1494人の増で、これは過去最多となっております。前週の2倍以上の増となっていることから、引き続き最大限の警戒感を持って対応すべき状況であります。
16日公表の1日当たりの新規感染者数は、480人とこれまで最多でありました439人を大幅に上回ったことにつきましてはご案内のとおりであります。
更に、昨日までの3連休ですが、診察可能な医療機関に受診する方が集中していたと聞いておりまして、連休明けの今週にはさらに感染者が増加する恐れがあろうかと思っております。
通常、休み明けの日、或いは次の日ぐらいにかけては大変急増することが過去にもありましたので、今回も場合によっては、大きな数の感染者数が判明する恐れがあろうかということだろうと思います。
ただし、重症者に関しては引き続きゼロとなっておりまして、全般的には軽い症状の方が多いものの、昨日時点の病床使用率は33%となっており、日常生活の回復を進める目安である50%に近づきつつあり、警戒すべき水準だろうと考えています。
このような状況に対して本県におきましては、先般も申し上げたところですが、早期発見と早期療養のための検査・医療提供体制は、既に拡充対処がなされているところであります。
ホームケア体制の拡充、或いは県内122ヶ所の薬局におきまして、無料の抗原検査を実施しております。
また、県庁内におきましても、総合対策本部、或いは保健所の現地対策本部の体制強化につきましても順次実施をしていくこととなっております。
重症化予防のためのワクチン接種につきましても、大規模接種会場において受けていただくことが可能となっております。加えまして、県内のJA8か所を接種会場といたしまして、来月上旬から順次、巡回して接種を実施して参ります。
山梨県におきましては、県庁一丸となって、これからも県民の皆様を守り抜いていくために、必要なことをすべて躊躇なく検討し、実施に移して参りたいと考えています。
県民の皆様におかれましては、昨今の感染拡大局面にありましても、日常生活の回復への道のりを歩み続けることができるように、ぜひとも生活の場面に応じた適切な不織布マスクの着用、手洗いや手指消毒、換気などの感染防止対策の徹底、そして、ワクチン接種へのご理解ご協力を賜りますよう、お願いを申し上げます。
特に、ワクチンに関しましては、重症化予防の観点から、呼吸器系の疾患のある方、糖尿病や高血圧症などの基礎疾患のある方、或いはBMI30以上の若干太り気味の方などにつきましては、ぜひとも、60歳未満でありましても4回目の接種が推奨されておりますので、速やかに接種をしていただきますようにお願いをしたいと思います。
記者
昨日の夜公表された変異株のBA.4、BA.5の疑い株のスクリーニング検査ですけれども、県内でも3割を超えてきまして、その感染拡大とこのBA.4、BA.5の置き換わりについて、知事はどのように考えているのでしょうか。
知事
今回の感染拡大の主要因は、まさにBA.4、BA.5への置き換わりではないかと私は考えておりますが、どうでしょうか。
統轄官補
県の専門家会議の認識も、今知事が申し上げた認識と同じでございます。置き換わりが主要な原因だというふうに考えております。
記者
その上で、このBA.4、BA.5は、かなり感染力が強いとされているのですけれども、追加で、県民の人にこういうこと気をつけてくださいとか、先ほどのこともあると思うのですが、感染力が強いという観点から、もっと気をつけた方がいいこと、もし呼びかけがあれば教えていただければと思います。
知事
繰り返しになってしまうかもしれませんが、大変感染力の強いウイルスの変異体であります。
ただ、専門家の先生方からも同様の意見をいただいておりますが、やはりなすべきことは基本的な感染防止対策です。ぜひとも、原点に立ち返って実行していただきたいと思います。
特に換気は、この季節、冷房を入れたりするものですから、なかなか忘れがちですけれども、ぜひ換気の徹底には気をつけていただきたいと思います。
また、少しでも体調が悪い場合は、早期に検査を受けていただいて、早期発見、早期療養に移っていただきたいと思います。
あとは、まだなかなか重症化は少ない、重症化率は低いとはいえ、状況に応じては、重症化するリスクも大変多くあるわけですので、ぜひリスクのある方は、なるべく早く、ワクチンを3回目、若しくは4回目打てる方は打っていただきたいと思います。
記者
これから、7月末から夏休みを迎えて、各地でイベントなども行われると思うのですが、現時点の感染状況を踏まえて、県の方で例えばイベントの抑制であるとか、そういった働きかけをするみたいなことは考えていらっしゃるのでしょうか。
知事
かつての自粛要請みたいな意味での行動制限というものは現時点では、まだ考える必要はなかろうと思っています。
他方で、なるべく感染を拡大させない、させることがないように、例えば、お祭りの神輿なんかでも、ガイドラインというものを出して、ガイドラインをお伝えして、その安全な環境、安全にイベントなどを行えるような、そういう環境づくりに努めていきたいと思います。
記者
7月に入った後の段階から、知事はすでにホームケアの充実ということで、医師の数をさらに増員するために募集を増やすということや、診られる患者数を増やすというようなことを検討されているとおっしゃっていましたが、この段階になって、ものすごい勢いで増えていて必然的にホームケアになる患者さんも増えている状況だと思うのですが、この辺のホームケアの体制の拡充というのは、今どういった形で進んでいるのか、或いは数字的なものがあれば教えていただけますか。
統轄官補
病院勤務医の拡充につきましては、各病院を回ってお願いをしているところでございますので、具体的な数字を申し上げることはできませんが、今診ていただいているホームケアのドクターが、1人15人程度という希望でお願いしていた部分につきましては、看護師さんによる健康観察も可能としたことや、医師の判断によって、1日2回を1回にしたことなどによりまして、だいぶ1人の先生が診ていただける患者さんの数は増えております。
現にすでに1800、すみません数字は失念しているのですが、これまで想定していたホームケアの数のマックスにすでに近づきつつあるのですが、今のところ、ホームケアのドクターが見当たらないという事態には陥っていないという状況でございます。
記者
追加で、ホームケアの先生が具体的な数字じゃないという部分は、今はないけども、現在進行形で増えているという認識でいいのですか。
統轄官補
ホームケアの医師の方の数ですか?
記者
そうです。
統轄官補
病院医師についてはまだスタートはしておりませんけれども、医師会の医師で手を挙げている方は、もしかしたら新たにいるかもしれません。それよりも、大きなところとしては、1人の医師が診られる患者の数というのが、今非常に大きくなってきているという状況です。
記者
これまでも議論されてきた感染症法の分類、いわゆる2類、5類の話しで、いろいろ議論あると思うのですけれども、今、知事としてお考えがあれば、お願いしたい。
知事
今回の特にオミクロンに関しては、感染者数は大変多いものではありますけれども、重症化の度合いというのは大変低くなっています。
現にほとんどが軽症もしくは無症状で、さらに中等症の患者さんでも、喉が痛いとか、少しご飯が食べづらいというような方も、分類としては中等症に分類されているような事態なわけですので、あとは治療薬が開発もされているように耳にしておりますが、そういうものが出てきたところで、そろそろいわゆる2類、5類、要はインフルエンザ並みの扱いに変えていくべきだろうと思います。
現状でいくと感染された方が出た場合は、10日間、或いはその濃厚接触者についても一定程度の行動が制限されるわけですし、命、健康に対する脅威に比べて、その対応というのは、ちょっと若干重くなっているのかな、重過ぎるのではないかなと、こう考えておりますので、時期を見計らって、ぜひ現実的な水準の分類にしていただきたいと考えます。
記者
それは知事会とか何かで、これから要望とか。
知事
多分、知事会でもそういう議論というのは百出するとは思いますし、それに対して私どもも、共感するところが多い問題だろうと思います。
知事
次に、令和3年農業生産額及び水産業生産額の実績につきましてご報告をいたします。これはちょっと嬉しい話であります。
令和3年の農業生産額1101億4200万円。これは前年比109.5%、計95億6700万円の増加となりました。
1100億円を超えるのは、実に平成6年以来の27年ぶりとなっております。
また、果実の生産額は686億円を超えまして、昭和29年の調査開始以来最高額を記録いたしました。
中でもシャインマスカットの生産量と生産額の増加、モモのせん孔細菌病を封じ込めたことに伴います生産量の増加によるところが大きいと、こう分析をしております。
これもひとえに、新型コロナウイルス感染症拡大など、大変厳しい環境の中にありましても、生産者の皆様のたゆまぬご努力の賜でありまして、大変喜ばしいことであると考えています。
今後もJAをはじめとする関係団体の皆様と力を合わせ、本県農畜水産物の高付加価値化や、「やまなしブランド」の更なる強化に取り組み、生産者の皆様の所得向上に繋がるよう頑張っていきたいと考えております。
記者
これは知事に伺ってよいのかわからないのですが、大幅に増えたその理由と背景、それともう1点は、このような海外への販路拡大ということを知事も今まで一生懸命行ってきましたけれども、ライバルの福島県などは、国内需要の喚起ということで一生懸命攻勢を掛けているようです。海外ではなくて国内の需要喚起策ということをどのように考えているか、この2点について伺いたいと思います。
知事
国内の需要喚起については、特に山梨県の果樹の大体9割以上は国内で当然売れておりますので、国内での果樹の販売促進は大変重要なことです。先般名古屋で、中京あるいは関西方面の卸の皆さんと、いわゆるトップセールスを行ってきたところでありますし、またもう一つは、やはり海外で認められることが、国内での販売に対しても大変大きなプラスになると、私たちはこう考えている次第です。
さらには今後、中長期的に睨んで考えたときにも、やはり海外へのプレゼンスを確保しておくということは、国内は人口減少である一方、海外は所得がさらに高まっている国が多くなっているわけですから、これは中長期的に見ても必要なことでありますので、当面の国内市場へのセールスの強化とあわせて、今申し上げたように海外輸出に対する取り組みというのも重視して両建てでいきたいと思っています。それから、伸びた分析の要因については農政部からお答えをいたします。
部長
詳細は後ほど課長から一通り皆さん方に、きちんとお話をさせていただきますので、ちょっとお待ちになってください。
知事
やっぱりモモは、モモせん孔細菌病を押さえ切ったということが、やはり生産量・額の拡大に寄与していると思いますし、あとはやはりシャインマスカットの売れ行きというものが大変大きかったというのが、一つ主要な増加要因であると考えています。
知事
甲州市、山梨市、笛吹市とともに、国際連合食糧農業機関に申請をしておりました「峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システム」が、7月18日、世界農業遺産に認定されたところであります。
長い歴史の中で、果樹生産地を築き上げてこられました先人のご努力と、特色ある果樹農業システムが確実に継承されてきたことが世界的に大変重要であると認められたものであり、大変うれしく思う次第でございます。
今回の世界農業遺産への認定は、農家の皆様が誇りを持ち、伝統ある果樹農業を守り続けていく大変大きな力になると確信をする次第です。
今後も、峡東3市をはじめ関係団体の皆様と力を合わせ、世界に誇る果樹農業システムの保全と活用を図り、峡東地域の活性化に鋭意取り組んで参りたいと思います。
記者
知事はコメントで保全と活用ということを仰っておりまして、活用の面については、何か他の地域とかですと、ヘリテージツーリズムというか、何か遺産を巡ろうといった形の取り組みをしているところもあるようですが、今後この活用というところではどんなことを考えていらっしゃいますか。
知事
これからしっかり考えていきたいと思いますが、今おっしゃるようにヘリテージツーリズムというのも一つの大きな柱だろうと思いますし、またそもそも、この世界遺産に認定された今の生産システム自体が世界的に認められた大変価値のあるものだということ自体が、峡東地区さらには山梨県全体の果樹の、要はブランド価値の向上に繋がってくる。
これ先ほどのご質問とも関係するかもしれませんが、国内そして世界に対しても、峡東地区そして山梨の果樹というもののブランド価値に対して大きな向上するきっかけになるという意味からも活用を考えていきたいと思います。
記者
参院選の関係で、終わった後、少し話を聞きたかったので。山梨選挙区の結果に対する受けとめと、全体の結果として、結構少数の政党が議席を取り始めていて、こういったことが県内の政界でも、県連の支部が、新しくできたりという流れもあるのですけども、こういった傾向についてどのように感じられているかと、この2点を伺いたい。
知事
まずは山梨選挙区におきましては、永井学さんが当選をされたわけですけれども、多くの有権者の皆さんからいただいたご期待というか、それに対してしっかりと、こたえる活動をぜひ、お願いしたいと思います。
また、少数政党の話は、様々な民意の受け皿と言いますか、こういうものがあるのが本来、特に比例代表制の一つの特色だろうと思いますし、私としてはそういう政党が出てきて、それぞれ民意を拾っていただき、また国会の議論において切磋琢磨をして、よりよい結論を導き出していただく結果になればいいなと考えています。
以上