ページID:99217更新日:2021年4月12日
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防災新館401,402会議室 16時00分から
発表事項 発表事項以外の質問事項
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知事
まず、昨今の県内の感染状況ですけれども、連日複数人の感染者が発生し、一昨日は5人、昨日は11人と増加傾向にあります。特に、隣接する東京都との往来が多い東部地域を中心に感染者が多く発生しておりまして、友人間あるいは御家庭の中での感染の広がりが見られます。一方で、感染経路が不明な事例も半数程度あり、今後さらなる感染者の増加が懸念されるところであります。
3月31日から4月8日までの間に発生した感染者は全部で44名いらっしゃいますが、うち約半数の25名が県外との行動歴があったところであります。
また、グループとして判明した事例といたしましては、家族間で6グループ21人、知人間で6グループ13人、施設で1ヶ所3人となっております。年代別では、10代から30代までの比較的若い方々の感染が多く見られる状況であります。
以上が本県の状況のまとめですが、一方で、県外に目を向けますと、御承知のように、隣接する東京都におきましては、昨日、まん延防止等重点措置の適用を政府に申請し、本日中に適用が決定される見込みとなっています。
現時点で、まだ決定自体はされていませんが、山梨県としましては、早めに対応を行いたいということで、東京都のまん延防止等重点措置の決定後直ちに、県民や事業者の皆様に、協力要請の改訂版を発出させていただきたいと考えております。
ポイントの1点目は、まん延防止等重点措置の決定が確実である東京都への移動につきましては、特に慎重な判断をお願いいたします。
2点目は、通勤通学でやむなく東京都に移動する際には、感染リスクの高い行動を自粛していただきたいという点でございます。
本県におきましては、特に家庭内における感染が増加しているということは先ほど申し上げたとおりですが、ぜひ、県民の皆さまにおかれましては、大切な御家族を守るためにも、家庭内での感染対策をこれまで以上に徹底していただきたいと思います。具体的には、これも御承知だと思いますが改めて申し上げますと、感染率が高まる食事の場面におきましては、食事前の手洗い、あるいは消毒の徹底、大皿料理を避けて個々に盛り付ける、なるべく食事は短時間、会話をお控えいただきたいといった点に、家庭内でも御留意いただければと思います。
さらには、お子さんは日頃学校で、感染対策にしっかり取り組んでおられますので、例えば、お子さんをリーダーといたしまして、家庭内の感染防止を図っていただくようなことも行ってみていただければと思います。そのような行動により、御家族全員で感染防止に対する意識を再確認していただきたいと思います。
特に、重症化リスクが高い方がいらっしゃる御家庭では、ぜひ、可能な限りこの局面においては、御家庭の中でもマスクを着用していただけるとありがたいと思います。
併せて、日々の検温あるいは健康観察、さらには体調の悪化を感じたら、ぜひ、お近くのお医者さんにためらわずに受診していただけるとありがたいと思います。
次に、県の対応といたしまして、まずは学校における感染対策を徹底したいと思います。先ほど申し上げたとおり、10代の若者の患者さんが増加していることに鑑みまして、先ほど、学校における感染対策について、改めて徹底するよう教育長に指示をしたところであります。
次に、我が県はこれまで、早期発見、早期治療、そして早期回復を根本に据えた対応を取ってきたところでありますが、その観点から、検査対象をさらに拡大していきたいと考えております。これまでも、濃厚接触者に加えまして、接触があった方に対しても、原則全員に検査を行うということで検査対象を拡大して参りましたが、今後は、高齢者施設や学校など、クラスター化しやすい施設で感染者が発生した場合には、その施設の入居者あるいは児童生徒、職員などに加えまして、それらの皆さんの御家族も検査対象として、PCR検査を始めとする検査を行っていくことにいたします。検査対象の範囲を相当程度大幅に拡大することになろうと思いますが、これによって早期発見への対応を充実させたものにしていきたいと考えます。
次に、もう一つ、感染拡大防止の観点から、まん延防止等重点措置の対象区域が含まれる都道府県に通勤通学されている方々の不安を解消するために、検査を促進する制度について、これから関係市町村と検討を始めたいと思います。昨年末年始にかけまして、帰省される方々がPCR検査を自主的に受けられる場合には、市町村と一緒にその費用の一部を補助するという制度を実行いたしましたが、まん延防止等重点措置期間においては、特に東京ですが、その地域との往来をされる方々の自己防衛を行政としてもバックアップするべく、検査を促進する制度を早急に立ち上げて、実行に移したいと考えます。
これらによりまして、早い時点での感染の連鎖を遮断すべく、最大限取り組んで参りたいと思います。
なお、病床につきましては、現下の状況に鑑みまして、予防的な措置といたしまして、本日付で、現行のフェーズⅠからフェーズⅡに引き上げることといたしました。これによりまして、145床の病床を確保するよう各重点医療機関に対しまして依頼を行ったところです。
併せまして、これは今後の課題ですが、通勤通学などで東京都と日常的に往来せざるをえない方、あるいは県外から来訪する方と接する機会の多い、例えば観光業などに従事される方につきましては、より高い感染リスクにさらされることが考えられます。これらの方々の不安を解消するために、感染拡大防止を図る観点から、ワクチンの優先的接種のあり方につきまして、今後、市町村長と意見交換をして、何らかの対応を取れる可能性がないか探って参りたいと思います。
以上、県としての対応申し上げました。山梨県グリーン・ゾーン構想を含めまして、これは県だけで行えるものでもなく、また、事業者さんだけで行えるものでもありません。県民の皆様、そして事業者さん、私ども行政が一丸となって力を合わせることが最も重要なポイントでありまして、私どもも引き続き、最大限の感染拡大防止に努めて参りたいと思います。
県民の皆様に改めてお願いをいたしますが、ぜひ、第4波にならないように、皆さんと力合わせて今回の感染の波を封じ込めていくべく、御協力、御尽力を賜りますよう、この場をお借りいたしましてお願いいたします。
記者
検査対象の拡大について、具体的にどこが拡大されたかを確認させていただきたいのですが、これまでより「家族」の部分が増えたということでしょうか。
知事
そうです。これまでは、濃厚接触者あるいは感染された方に接触されたご本人のみということでしたが、特に家族間での感染が広がっているという事実に着目いたしまして、直接的にはその患者さんと接触すらされていなくても、その御家族も検査対象にして、幅広く検査を受けていただきたいと思います。
記者
東京に通勤通学する人のPCR検査の充実というのは、どのようなことが考えられるのでしょうか。
知事
一つは、私ども山梨県が持っている能力には限界があるわけでありまして、今東京に通勤されている方が約8000人いて、日常的に往来されているということです。ここは通勤されている皆さんにも協力を求めたいということで、その方々が自主的に検査を受けられる場合には、その検査費用を補助したいということを、今検討を始めているところです。
記者
それらの方々、あるいは観光業の方へのワクチンの優先接種というのは、国の仕組みとしてはできるのでしょうか。
知事
可能だと承知しております。
統括官補
一般接種の範囲に入ってくると思います。一般接種の中でどのように決めていくかというのは、市町村のやり方で対応できると思います。
知事
市町村長の皆さんとよく対話を重ねて、何らかの解を導いていければと考えております。
記者
検査対象の拡大の件で、先日のグローバル・アドバイザリー・ボードでも、PCR検査の検査能力が700件をもう少し増やした方が良いという意見がありました。今回、検査対象を拡大するということで、700件で足りるのかどうかということと、今後増やしてくことについてのお考えをお聞かせください。
知事
足りるかどうかはやってみないと分からないという状況にあります。現状、200件前後で動いておりますので、最大500件の余裕があることは事実です。足りるかどうかについては、今後どこまで拡がっていくかによりますが、一方で、PCR検査能力のさらなる増強については、予算措置を含め、担当部署で検討していただいているところであります。
記者
協力要請の関係で、通勤通学などで東京に行く方に対して、感染リスクの高い行動の自粛を要請するとのことですが、具体的にどのような行動を避けてもらいたいと考えていますでしょうか。
知事
一般的に3密と言われる場所はなるべく避けていただきたいと思います。また、都内の飲食店では、対策が足りない所もあるわけですが、そういった所がお気に入りのお店であったとしても、この期間は避けていただけるとありがたいと思います。多くの県民の皆さまは、山梨県においては相当気を付けられておられると思いますが、東京都に行かれる際にも、同じ水準の警戒度をとっていただければと思います。
記者
検査対象の拡大について、学校などで起こった場合にその家族にもということですが、過去の例では、学校で起こった時に、その学年を三桁規模で検査したことがあると思います。例えば、今度、同様のことが起こった時に、家族もということになると、2から3倍、500人、600人にもなると思いますが、PCR検査以外も含めてということで考えているのでしょうか。
知事
そこは状況に応じて、専門家に専門的な御判断をいただくことになるのだろうと思います。いずれにしても、しっかりとした検出能力のある検査方法でやっていただくべきであろうと考えています。
以上