ページID:99552更新日:2021年5月10日
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防災新館401,402会議室 11時30分から
発表事項
発表事項以外の質問事項 |
知事
先月30日に、変異株に対します山梨グリーン・ゾーン認証制度の追加的対策をお示ししたところですが、これらの対策を事業者が行うに当たっての支援につきまして、今般、新たな制度を創設いたしましたのでお知らせ申し上げます。
まず、対象となる施設ですが、認証をすでに受けている施設のうち、不特定多数の方が共有する、飲食を提供するスペースがある施設となっております。
支援の内容ですが、追加的対策に適合いたしますパーテーション、二酸化炭素濃度測定器、さらにはHEPAフィルター搭載の空気清浄機、そして、席の近くへ設置する消毒液の購入に要する費用を支援するものであります。
支援のタイプを2種類設けまして、事業、施設の規模に合わせて、御活用しやすいように配慮しております。
まず、最初のタイプは、対象経費の全額を上限30万円まで支援させていただくもの、これはこれまでの支援スキームと同様でございます。そして、今回はもう一つ、タイプ2ですが、対象経費の4分の3に対しまして、上限60万円まで支援させていただくものであります。複数のフロアを有するなど、施設の規模に応じて選択していただければと思います。
この支援ですが、4月30日以降に購入、設置したものを対象とし、予算総額は、23億6700万円であります。本日付けで専決処分をいたします。
事業開始時期ですが、現在、鋭意準備を進めておりまして、準備が整い次第、改めてお知らせをいたします。
すべての認証事業者の皆さまに、さらなる感染予防対策に取り組んでいただき、強力な感染力を持つ変異株から、県民の皆さまの生活、あるいは命だけではなく、事業者の皆さまの安定的かつ持続可能な経営を守るために、ぜひこの事業を積極的に御活用いただきたいと思います。
記者
先日、政府が都道府県に対して事務連絡を発しまして、いわゆる山梨モデルと同じものをやるように求めているわけですけれども、ご感想をお願いします。
知事
本件に関しまして、先般、22の知事と連名で菅総理に要望させていただいたところであります。これに対して、早速、対応していただいたことを高く評価いたします。
もちろん、このグリーン・ゾーン認証制度というのは、決して完璧なものではありませんし、クリーンルームを約束するものでもありません。そうではないのですが、状況としては少しでもマシなものになるであろうということで、多くの自治体が、政府の号令のもとに取り組んでいただけるということは、国内全体にとっても、必ずや良い効果が及ぶだろうと確信しております。
それに向けまして、これまで山梨県は若干先行しておりましたので、私どもの蓄積した知見を積極的に提供して参りたいと思いますし、政府に対しては、中央でしっかりとした基準の目安を作られるということですので、そこには最新かつ高度な知見を反映していただいて、我々に対しても示していただければ、より山梨県の感染防止状況も向上するだろうということで期待しているところであります。
知事
先ほど、県民資産創造本部を立ち上げまして、第1回の会合を行って参りましたが、今後は、創造会議というものを設置したいと考えております。
その経緯ですが、県有資産につきましては、当然のことながら県民全体の財産であります。そして、そこから得られる収益は、県民の皆さまにとりまして最大となるように利活用するべきものであります。県有資産の付加価値向上のためには、県内外から投資を呼び込む必要がありますが、そのための基礎条件として、県有資産活用のための公正かつ公平、透明なルールを設定する必要があります。そこで、今般、実務者あるいは専門家などを交えまして、この具体的な検討を行うための、山梨県県民資産創造会議を設置いたします。
この創造会議におきましては、県有資産の活用スキーム、あるいは基本ルールを明確化した上で、県有地や県有施設、公営事業などにつきまして、高度活用や高付加価値化を図るための具体的なビジョン、あるいは方策を検討していきます。さらに重要性の高い地域につきましては、個別に議論を行い、有識者の知恵をお借りしながら、方向性を見いだして参りたいと考えています。
県民資産の収益力を高めることで安定的な財源を確保し、山梨の子供たちの教育、あるいは親御さんたちの介護などに還元することによりまして、山梨県の明日を切り開いて参りたいと考えております。
記者
今後会議を設置して、専門委員会を作って議論していくということですが、今後のスケジュール感としては、いつごろ専門家のメンバーを決めて立ち上げていくことを考えていらっしゃいますか。
知事
早急にメンバーを選定したいと思います。まず、やはり重要な透明で公正で公平なルールをしっかり作っていきたいと思います。
その対象としては、賃料設定に関してもそうだと思いますし、外の目から見ても、県民の皆さんの目から見ても、なるほどと納得できるルールを作る必要があろうかと思います。それに向けてどういう方が適任で、なおかつ、この委員を受けていただけるのか、これからアクセルを踏んでやっていきたい。できれば今月中ぐらいには、第1回ができたらいいとは思いますが、今コロナもあるものですから、できる範囲で最大限急いで実行に移したいと思います。
記者
県有地の高度活用の話ですが、今裁判の中でも、算定方法の議論があるかと思うのですが、裁判とこの専門委員会との位置付けと言いますか、そこでの決定とここでの判断というのは、どういう関係になってくるのでしょうか。
知事
今裁判で争われているのは、どういうルールで賃料を設定するのが法律に適っているのかということですので、この点については、まず裁判の結論というのは一番重要だと思っています。これを最大限尊重したいと思います。その上で、その賃料設定の考え方はそれはそれとして、賃料に関してこの社会的に弱いと言いますか、かつて大変な災害を受けて、そのための代替地として住まれているような方々も多くいらっしゃいますし、あるいは他の事情もあるかもしれない。そういう中で、例えば減免というものをどういう形でしていくのかなど、このような議論も必要となってくると思います。
そういう議論と合わせまして、今後どうやって使っていくのか、例えば山中湖で言えば、今後山中湖はどういう形で未来に向かって歩みを進めていくのか、お隣は静岡のウーブンシティというすごいものもあるわけですし、この山中湖は観光地としても本来であれば、箱根ですとか軽井沢に肩を並べるどころか、それよりも有利な潜在力を持っているわけでありますので、こういうものをどうやって活かしていくのか、そういう方向性をしっかりと議論して見いだしていきたい、このような議論を同時並行でやっていきたいと思っております。
記者
何か形として報告書などをまとめられるのでしょうか。
知事
この創造会議の一つの重要なミッションは、公正、公平、透明なルールを作るということでありますので、その発表の仕方も公正、公平、透明な形で公表したいと思います。
記者
書面にまとめて提出するような形でしょうか。
知事
はい。議会をはじめ、メディアの皆さんを通じまして県民の皆さまにお示ししたいと思います。
記者
いつまでとお考えですか。
知事
なるべく急ぎたいと思います。
知事
県ではこの度、4パーミル・イニシアチブの取り組みにより生産された果実などを、脱炭素社会の実現に貢献する農産物として認証する、「やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度」を制定いたしました。
この認証制度ですが、脱炭素社会の実現に貢献する農産物、環境にやさしい農産物といたしまして、新たなブランド価値を創造するものであり、全国でも初めての制度となります。
今後、この認証制度や補助制度によりまして、本県農産物のブランド化と農家の取り組みを力強く後押しするとともに、脱炭素社会の実現に向けまして、農業分野において、本県が日本全国をリードしていきたいという意欲的な取り組みであります。
知事
令和2年の山梨県産果実の輸出実績でありますが、初めて10億円を超えました。
これまで、輸出促進につなげるために、平成20年から、県産果実の輸出実績につきまして調査を行ってきたところですが、令和2年輸出実績が約10億7500万円になりまして、輸出開始以降初めて10億円を突破いたしました。
県では、これまでも輸出促進に向けまして、香港、台湾などのアジア諸国を中心に、現地でのプロモーションを継続して実施してきたところであります。特に昨年ですが、マレーシアとシンガポールの現地活動拠点を廃止し、効率化を図った上で、現地語でのSNSを活用した情報発信など、新たな生活様式に適合したプロモーションに注力をいたしました。リアルとデジタルの双方から、県産果実の認知度向上に取り組んだ成果が現れているものと考えております。
今後ですが、令和3年3月に策定いたしました「山梨県産果実の輸出拡大に向けた基本的な戦略」に基づきまして、新しい生活様式に適合した、効果的なプロモーション活動を展開するとともに、成功モデルとなる商流を構築することによりまして、さらなる輸出促進に取り組んで参りたいと考えております。
記者
県産果実の輸出実績に関して、3月でしょうか、知事が中国の孔鉉佑大使とお会いになられたと思います。その時にもおそらく県産果実の関係で、輸出拡大の話があったと思いますが、この表には、中国本国の数字がないのですが、この現状と、この先どうするかお考えがあれば教えてください。
知事
中国本土は、まだ日本産の桃、ぶどうについては輸入を認めていません。それは、植物検疫の条件がしっかりとまだ提示されていないという形で、今政府間同士で、その議論を鋭意していただいているところだと思います。現地調査なども必要らしいのですが、コロナの問題もあって実施が難しかったということで、スケジュールが遅れているという話は伺っていますが、ただボールは着実に、カップに向かって転がり続けているのではないかと思っております。
これが解禁されれば、いち早く中国本土に対して、山梨県産のぶどうを中国の皆さんに味わっていただいて、ファンになっていただこうという活動に注力したいと思います。
記者
コロナ対応に関連して、4月19日の会見で、二階幹事長の五輪中止選択肢発言に賛同されて、県民国民の命を守ることが第一で、大きな影響を与える場合は開催するべきではないとおっしゃいましたが、その考えは今でも変わりないのか、あるいは変異株の脅威を受けてもっと強くなっているのか、それをまずお伺いしたいのですが。
知事
はい。ご指摘のとおり、変異株の脅威というのは大変なものだと思っております。他方で、この変異株も含めた感染状況を抑えるために、今、オールジャパンと言ってもいいかもしれませんが、もちろん我々もそうですし、東京都はじめ関東1都3県、さらには政府も含めまして、全員で努力をしているところです。これは政府だけじゃなくて、もちろん、都民、県民、国民の皆さん、総力を挙げて取り組んでおられるということで、私はその成果がいずれしっかり出るだろうと期待する者の1人ではありますが、一般論として、当該時点での感染状況が、オリンピックを開催することによって、致命的に国民、県民、都民の健康に悪影響を及ぼすというのが誰の目で見ても明らかである場合には、中止というものも選択する必要があるのではないか、こういう考え方については、私は今、変わりありません。
記者
基準についてはどうお考えでしょうか。開催できるかどうかの基準と、そこをどこがどういうふうに決めるかについて、何かお考えがあるのでしょうか。
知事
そこは司司の専門家、あるいはその他御判断すべきところが判断していただくのが筋だと思っておりまして、私からどこだとか、それはなかなか言い難いです。ちょっとわからない面もありますし、言い難いものだと思っております。
記者
菅総理は、決定権はIOC側にあり、日本側にはないから、もう開催するしかないという趣旨のことを述べられています。感染状況によっては中止もありうるということは、日本側にも実質的な決定権があるということでしょうか。少なくとも、中止を要請するとか、あるいはIOCがどうしてもやるという場合には、契約を破棄して、違約金がもし発生すればそれを払うという選択肢もあると思うのですが、菅総理のこの五輪開催ありき論というのはどうご覧になっているのでしょうか。
知事
総理がそのようにお考えになっているかどうかについては、ちょっと私が把握していないものですから、何とも言いようがないかなと思います。丸川大臣も、あまりにもひどい状況になったならば、五輪を中止せざるを得ないくらい感染が蔓延したら、それは中止せざるを得ないのかもしれないという話をされていましたが、私も全くそういう意見でありまして、その総理のお考えというのは、私自身確認しているわけではないものですから、答えづらいところがありまして、また改めて調べてみたいと思います。
記者
総理が言っているかどうかは別にして、IOCに決定権があるからという論があるのですが、それについては明らかにおかしいとお考えでしょうか。日本国民の最高権力者であれば、日本国民の命を危険にさらすようなことに対しては、主権国家のトップとしてしかるべき対応をとる、これがあるべき姿だと思うのですが、こういうお考えと同じと理解してよろしいのでしょうか。
知事
私が申し上げるのもどうかと思いますけれども、まず、総理含め、この問題に携わっているすべての方々、また、この議論に携わっている方々、これらすべての方が良識に基づいて、最終的には判断される。良識と、それから何よりも科学的な知見に基づいて御判断されるのだろうと考えています。
記者
二階幹事長の五輪中止選択肢発言というのは、IOC側だけが決定権を持つのではなくて、日本側も当然決定権を持つべきだという裏返しだと思うのですが、そういうふうなとらえ方でよろしいのでしょうか。
知事
私も幹事長の御発言をそこまで前後詳細は把握しておりませんが、ただ、一般論をお話しされたのだろうと思います。できないぐらいのひどい状況になったら、それはできない、できないだろうということなのだろうと思います。
記者
連休中にもコロナの感染者数が多かったと思いますが、県内の感染状況をどのようにとらえていますでしょうか。
知事
1日に10名前後、時にはそれを下回る状況ですが、連休の影響はこれから出て参りますので、引き続き、最大限の警戒をもって臨んでいきたいと思います。
基本は早期発見、早期治療ですので、発症された方の濃厚接触者、接触者、場合によってはその御家族の方々を迅速に検査させていただいて、早いうちに病院あるいは宿泊療養施設に入っていただくことで、その拡大を抑えたいと思います。これから少し警戒感を持って臨んでいきたいと思います。
記者
知事は連休前に、静かに過ごしてほしいとおっしゃっていましたが、知事御自身はどのように過ごされたのでしょうか。
知事
家で家族とゴロゴロしたかったのですが、家庭内の事情でそうはできませんでした。友人の梅畑に行って、梅の実の収穫をやりました。
記者
今日にも、国が対策本部を開いて緊急事態宣言の延長を決定する見込みです。
当初、菅総理は短期間で感染を抑えるという目的をもって緊急事態宣言を発令されましたが、抑制出来ていない状況で延長されるということで、現在の状況をどう見ているのかということと、政府の施策について所見があればお願いします。
知事
今回の緊急事態宣言で、東京都がとっている対応は相当厳しいものだと思いますが、にも関わらず収束しきれていないというのは、変異株は最大限警戒しなければならないものだということを、改めて痛感しております。
国全体の状況、あるいは政府の対応については、やれる限りのことはなさっているのであろうと思っています。政府の言葉で言えば第三者認証、我々が行っているのはグリーン・ゾーン認証について、採用しようということで始められていますし、新型コロナウイルス対策は手探りの部分がまだまだあるわけでありまして、その中で、それぞれが正面から向き合って、最大限やっているのであろうと考えています。
もちろん、山梨県もチームの一員であり、我々がやれることはしっかりやっていくということに尽きると思います。
記者
それでも、インド株などが出てきて、なかなか収束が見えない状況ですが、それを止めるのはワクチンしかないという考えでしょうか。
知事
はい。とにかくワクチンを一刻も早く、多くの皆さんに打っていただく。6月中には、高齢者に必要なワクチンの調達のめどが立ったという話を伺っております。
また、昨日も、県、地区医師会の先生方とお目にかかって参りましたが、先生方も、国難なので全力を挙げてやるぞという、極めて高い士気を痛感しました。これが実際に成果に結びつくように、我々としては円滑化のお手伝いに全力を投入したいと思います。
記者
オリンピックが開催された場合に、選手や監督などにワクチンを優先して打つという話もありますが、国民への接種が終わっていない中で、そのような体制をとるということについてどうお考えでしょうか。
知事
ワクチンにも色々な種類があって、その使い分けという考え方もあるかもしれませんし、そこは私どもがどうこう言うべきところではないと思っています。
我々としては、高齢者向けのワクチンを6月末までに全量供給していただけるということで、これを7月末までにいかにして希望される高齢者に打っていただくか、これに全力を尽くしたいと思います。
記者
婚姻届について、押印しても良いと政府が方針転換をしたという一部報道がありますが、いかがでしょうか。
知事
大変常識的な御判断だろうと思います。判子を押すことで、ある意味決意を示す効果もありますので、押してはいけないというのはやり過ぎだと思います。
記者
夏の富士山登山のコロナ対策に対する考え方について、地元では検温等を麓で行ってほしいなどの意見がありますが、県としては、今後の富士山の感染対策をどのように考えているのでしょうか。
知事
今、地元と鋭意協議をしております。我々は、5合目と6合目で実施するという体制を組んでいるところですが、もっと下の方で実施した方がいいのではないかという御意見もあり、それに対して、地元の皆さんと鋭意議論をしているところであります。
以上