ここから本文です。
防災新館401,402会議室 17時00分から
発表事項 発表事項以外の質問事項
|
![]() |
知事
本日は、山梨県として、緊急メッセージをお伝えしなければなりません。
本県は現在、昨年の新型コロナウイルス感染症の県内患者発生以来、最も重大な局面を迎えております。
直近1週間当たりの感染者数は、障害者施設や学校、保育園等によるクラスターの発生によりまして201人で、病床の使用率は32.8%と、ステージ3相当と認識しております。
直近の感染状況につきましては、この後、県CDCの藤井総長から報告をいたします。
私からは、これらクラスター事案を踏まえた対応といたしまして、1点目、検査体制の拡充による早期発見をさらに徹底するために、これまでの高齢者施設、障害者施設の職員に加えまして、保育園、幼稚園の職員に対して、定期的にPCR検査を実施することといたしました。
併せまして、小中学校や高等学校等におきましても感染報告が増加傾向にあることから、基本的な感染対策の実施について児童生徒や教職員に対し再度徹底するように、県教育委員会に指示をしたところであります。
2点目ですが、障害者施設、学校、保育園、幼稚園等の施設従事者に対してワクチンを可能な限り早期に接種するため、市町村による一般接種との調整による前倒し接種、それから職域接種の最大限の活用、県による大規模接種センターの設置を行うこととし、すでにそのための準備に着手しているところであります。
このまま感染状況が拡大すれば、何よりも、学校、企業、飲食店を含めました日常生活に大きな支障が出かねません。
全国的には、今月20日の緊急事態宣言の期限での解除に向けまして、感染者数の減少傾向が見られるところですが、一方におきまして、本県は先ほど申し上げましたように、昨年の新型コロナウイルス感染症の県内患者発生以来、最も重大な局面を迎えているところであります。
私は、全国が緊急事態宣言の期限を迎える20日までの10日間におきまして、本県での感染拡大を徹底して封じ込めるべく、県庁全部局はもちろんのこと、すべての市町村、そして、すべての県民の皆さまに対し、全県を挙げ緊急事態に準ずる最大限の警戒感を持った対応を呼びかけるものであります。
本日、特別措置法に基づきまして、臨時特別の協力要請として、ファミリーマスクの徹底、そして不要不急の外出、移動の自粛、各種施設等における行動規範の作成遵守、催し物や会議等の開催制限などを、県民の皆さま及び各方面に発出いたしますと同時に、その速やかな実施を可能とするための措置について、県庁各部局に指示をしたところであります。
このうち特に県民の皆さまに最もお願いしたいことは、家庭における感染対策であります。家庭内対策、ファミリーマスクの徹底であります。
変異株の猛威は、家庭内における日常生活にも入っております。山梨における感染拡大の最も大きな原因の一つとなっております。
高齢者から幼児まで世代を跨いだ家庭の多い山梨県にありましては、家庭内におけるクラスター化が強く懸念されるところであります。
今般の感染拡大を抑え込めるかどうかは、それぞれのご家庭での対応にかかっていると言っても過言ではありません。
家庭内でのマスクの着用の徹底、家庭内での手指消毒と手洗いの徹底。この2点の徹底を何卒よろしくお願い申し上げます。
家族を守り、自分を守る、そのためにこの10日間の家庭内対策の徹底をぜひお願い申し上げます。
ぜひとも、本格的な夏を迎える前にこの感染状況を沈静化させるべく、すべての県民の皆さまのご理解とご協力を改めてお願いを申し上げます。
なお、先ほど申し上げました、ワクチンの接種に関する取り組みについてでありますが、まず障害者施設の従事者につきましては、職域接種を早期に実施していただくため、現在、協力医療機関との最終調整を行っているところであり、この調整が済み次第、県の支援のもと、国への申請を行っていただきます。
なお、国への申請後、冷凍庫、その他必要な機材等の調達等を経て、開始までに概ね2週間程度かかるとされておりますが、これにつきましても、なるべく短縮を図るべく最大限努力を行いたいと思います。
また、高齢者への接種が7月末までに完了する市町村におきましては、職域接種に先んじまして、障害者施設の従事者に対し、優先的に接種を行っていただくことなどを内容とします指針を示して参りたいと思います。
次に、子供に関わる施設の職員に関してです。
7月末で県内の高齢者接種が完了する見込みとなっておりますが、これによりまして、接種していただく医療従事者の確保が可能となって参ります。
従いまして、8月以降、県の特設の会場において、保育園あるいは幼稚園、小中学校、高等学校の先生方等に対する接種を開始できるよう、検討を進めております。具体的なスキーム、対象者につきましては、今後、お示ししたいと思います。
今月下旬に聖火リレーが予定をされております。
6月1日に、大会組織委員会が、本県での聖火リレーについて公道での実施予定を公表したところでありますが、現在の感染状況が継続する場合には、公道での実施を断念することも視野に入れなければならないと考えております。
今後の感染状況を注視する中で、来週中には、公道での聖火リレーの可否について判断し、組織委員会に申し入れをしたいと思います。
繰り返しになりますが、極めて重大な局面であって、緊急事態に準ずる警戒感を持って、県庁はもちろんのこと、ぜひとも県民の皆さまに取り組んでいただきたいと思います。
20日までの10日間、何としてでも、今のこの感染拡大状況を封じ込めるべく、ぜひご家庭でのマスクの着用、特にお食事をとられる際も、ご家族と会話をされる場合には、ぜひともマスクを着用していただきたい。
また、外出からご家庭にお戻りになった際、さらには手洗いを利用された際には、手洗い、手指消毒をぜひ徹底していただきますよう、この場をお借りいたしまして、再度お願い申し上げる次第です。
何とかこの10日間、皆さんの力を合わせて、現在の感染拡大状況をしっかり封じ込めるべく頑張っていきたいと思います。
我々もしっかり頑張って参りますので、どうぞよろしくお願いします。
総長
知事から、極めて重大な局面に差しかかっているというお話がありました。直近1週間は、 200名を超える新規感染者が出ました。それを人口10万単位にしますと24.8人です。そして、すべてのコロナ用の確保病床数に占める入院患者の割合が、30%を超えるという状況になってきています。それを国の示す指標に合わせると、ステージ3相当と言ってもよいのではないかということでございます。
最近、これだけ感染者が増えたというのは、本部会議の時にも申し上げましたが、複数の感染者が出る事例が複数重なっています。それも、障害者施設、他の施設、学校、職場といった、一旦感染源がそこに入ると感染者数が多くなりがちなところでの感染が重なっていることが原因となっております。
最近の事例により具体的に申し上げますと、甲斐市内の保育園で、現時点で職員の方9名、園児の方5名の感染が確認されています。園児の方についてはすべて2歳児以下のクラスです。ただ、保育園は、園児の方がいろいろと内部を走り回ったりしますので、他のクラスについても、明日以降、検査を拡大していき、そして、園児とか職員の方のご家族にも検査を拡大していくということで、できるだけ早期に封じ込めようと保健所及び関係者の皆さんに動いていただいております。
それから、中北地域の県立高校でも感染者が出ております。現在は、生徒が7名、教員が3名確認されております。この生徒の方については、感染者となったのはすべて友人関係で、身近に頻繁に接しておられる方々でした。高校については、すべての生徒や教職員についてPCR検査をしましたが、それ以外についてはすべて陰性だったということで、この友人関係だった元の方も含めての7名、そして、そこに接触をされた教員の方だけで今のところは収まっています。これは、かなり検査を拡大した結果ということになっております。
そして、プラスして申し上げますと、やはり変異株が、かなり影響があるのではないかなという印象を持っています。そして、その新規の感染者数の年齢階級を見ていただきますと、直近の7日間を取ると、半分以上または半分ぐらいが、30歳以下の若い方が感染者ということがわかってきております。
そして、個人の特定になるので、個々具体的なことをあまり申し上げにくいのですが、感染者が増えているところで、最初に確認をされた方の発症日を見てみると、確認をされるまでに間が空いています。つまり、今までは、県からも、少し具合が悪ければすぐかかりつけのお医者さんに行ってくださいと申し上げていましたが、少しタイムラグが生じているケースがあり、そういうところでかなり感染が広がっているということ、若干ではありますが気になるところでした。もちろん家族内、親族内の感染は、知事からありましたように、きちんとマスクをする対策が必要です。しかし、少し具合が悪い時は、ためらわずにお医者さんにかかっていただきたい。そして、学校、職場に行くのをやめていただきたいです。そのようなことを徹底していただくことも非常に重要なことだと、最近の事例を見て感じております。
記者
クラスターの件数について改めて確認したいのですが、県では、何日以降に何件のクラスターを把握している状況でしょうか。
推進監
土曜日に会見をした時には、5月下旬以降で5件として、その際には相関図も配ったと思います。そして、先ほど藤井総長からもありましたが、保育園と県立学校の2件ということで、7件確認しております。
記者
障害者施設への職域接種について、県もサポートするとおっしゃっていましたが、どのような形のサポートでしょうか。
課長
協力医療機関との調整、それから申請の代行という形にさせていただくとともに、実際の接種についても、また国とも協議していくことになりますけれども、可能な限りあらゆるものについて、県として支援をして参りたいと考えております。
記者
臨時特別協力要請についてお伺いします。
まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の要請ではなく、県として独自にこういった要請をするのは、やはりスピード感を持って対応するためにこういう措置を取ったという理解でよろしいですか。
知事
全くおっしゃるとおりです。
スピード感を持って、今このタイミングが勝負だと思いますので、ここできっちり皆さんと意識を合わせ、この感染拡大を封じ込めましょうということです。
記者
聖火リレーについて、先ほど来週中に判断するということでしたが、今の段階で、どのくらいの感染者数になったらといった基準はまだ考えていないのでしょうか。
知事
外出に関する自粛要請を続けなければならないような状態が続いている場合は、公道での実施は組織委員会のルールからしても難しくなるということです。その場合は、公道を使わずに施設内での実施という形にならざるを得ないと思います。これは来週中に、状況を見極めて考えたいと思います。
記者
今日出された特別協力要請の解除できる条件はありますか。
知事
とりあえず期限を20日まで区切って、その間までにみんなで頑張りましょうということだろうと思います。
記者
いろいろな状況を考えなければいけないけれども、こういう数字になったらというのがある感じではないということでしょうか。
知事
今、クラスターの封じ込めに最大限全力を挙げております。今後、定期的なPCR検査も含めて、実行に移していきたいと思います。
これ以上新規のクラスターを発生させないように、県民の皆さまそれぞれの生活の中での警戒によるところが多いわけでありますので、ぜひ、この期間特に集中して、クラスターの発生を押さえ込んでいければと思います。
記者
PCR検査の拡充のことについてお伺いします。
冒頭におっしゃったのは、幼稚園、保育園の職員の方の定期的なPCR検査についてですが、高齢者施設などはすでに週に1回やっています。
同様に週に1回ということでよろしいでしょうか。
知事
おっしゃるとおりです。
記者
対象の人数は何人になりますか。
推進監
まだ精査しているところですが、大体合わせて3500人位いるのではないかと認識しております。
記者
3500人位で県内全部いけるということでしょうか。
推進監
今精査しておりますけれども、3500名程度ではないかと聞いております。
記者
検査能力としては十分大丈夫ってところでしょうか。
推進監
はい。対応できる範囲になっております。
知事
検査能力をフル活動させるべき時だと私は思っていますので、フル回転でやるようにしたいと思います。
記者
先ほど大規模接種会場の話がありました。8月以降に優先的にできるようにするということをおっしゃっていましたが、8月以降に接種会場を設ける方向で、今、動いているということでしょうか。
知事
本当はそれより早くやりたいのですが、今、高齢者接種を各自治体がフルスロットルでやっていますので、どうしても医師、看護師あるいは歯科医の先生方も含めて注射を打っていただける方について、まずは高齢者接種に力を入れるということで、もうすでに動き出していますので、我々としては、片が付きだしたところから立ち上げられるようにしたいと思います。
記者
現状で、場所の確保などについてある程度目途がたっていますか。
推進監
今、考えていますが、決まり次第ご報告したいと思います。
記者
大規模接種について、県で1ヶ所なのか、それとも複数を考えていらっしゃるのかどうでしょうか。
課長
現在検討中でございます。確保できる医療従事者の数に従いまして、増やしていきたいということでございます。
知事
いま認められる制度の中で、最大限の工夫をしていきたいと思います。
以上