ページID:101953更新日:2021年11月8日
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防災新館401,402会議室 11時00分から
発表事項
発表事項以外の質問事項 |
知事
県におきましては、県民の生活における満足度、あるいは行政施策に対する要望などを把握し、県政運営の基礎資料とするための県民意識調査を昭和49年以来、3年から5年に1度実施をしているところであります。
本年7月から8月にかけまして、県全域の2000人の方を対象に、平成29年度以来の調査を実施し、結果についての速報値を取りまとめたところ、生活全般におきます満足層が前回より5.4ポイント上昇し、53.5%となりました。生活全般におきます満足層の最高値は平成元年度の71.3%であり、以降の調査におきましては、バブル経済の崩壊を契機に、おおよそ40%台に落ち込んでおりましたが、今回の調査では、20年ぶりに50%を超える結果となり、ここ30年間で最も高い値となりました。
ご案内のとおり、コロナ禍にありまして生活全般における満足層が増えたということ自体については、私自身も驚いているところでありますが、これは多くの県民の皆さまが、前向きに力強く生活されていること、あるいは生活をしていこうということを示すデータでありまして、私をはじめ県職員全員が非常に心強く感じており、こういう思いに応えていかなければならないという決意を新たにしているところであります。
健康、安全など8領域に区分した満足度調査も実施いたしました。各領域の満足層は、前回同様、もしくは前回を超える数値となりまして、特に居住環境、所得消費、余暇の3領域で満足層が増えております。
この3領域ですが、本調査におきます豊かさのイメージを問う設問でも、上位の回答率となっております。いずれも豊かさの重要な条件と考えられることから、県総合計画の理念であります、「県民一人ひとりが豊かさを実感できるやまなし」の実現に向けまして、着実に前進していると言ってもよろしいのではないかと思っています。
ただし、この全体の数値も含めまして、例えば生活全般の満足層が8割を超える自治体もあることから、山梨県の行政を預かる身としては、さらにこの数値を高めていかなければならない、ここで満足してはいけない、そういう思いもまた同時に持っています。
今後、この数値に関しまして分析をさらに深め、年度末に報告書にまとめまして、各施策に活用して参ります。
記者
ちょうどコロナ禍での調査かと思います。そうした中でも満足度が上がっている要因は何だと知事はお考えですか。
知事
周りの都道府県との比較において、比較的山梨県がコロナで被ったダメージが低かったということが、まず一つはあるのではないかと思います。
さらには、例えばコロナ禍の中にあっても、多くの皆さんの努力によって新たな道を開けているようなケースもまま見られます。例えば果樹農業に関して言えば、コロナで厳しい状況には一瞬なりましたけれども、結果としては農業生産額が過去最高水準に近い状態になっておりますし、また輸出も十何億の大台に乗っかっている。
このようなこともあるわけですので、比較的コロナからの安全な環境に対する安心感と、そういう多くの皆さんのこれを乗り越えようという努力が進行しつつある。それに対する自信を持ちつつある。こういう状況があるのかなと思います。
あるいは、そういう状況にプラスして、満足したいという思いというのもあるのではないかなと思っていまして、私どもとしては、こういう数字が上昇したということは、その逆に比べればはるかに嬉しい話ですが、これに全く満足するわけにはいかないので、本当の意味での満足度が高まるように、取り組んでいきたいと思います。
知事
日本航空株式会社さんにおかれましては、JALふるさとアンバサダー、あるいはJALふるさと応援隊をはじめ、社員の皆さまが一丸となって地域活性化に向けた活動を推進し、持続的な地域社会の実現とSDGs達成に向けて取り組みを進められておられるところでございます。
本県におきましては、来週11月11日に、県内外の報道関係者の皆さまを対象とした、県内の農畜産地を巡る「おいしい未来へやまなし」サステナブル体験メディアツアーを開催することとしておりますが、この場におきまして、本県にゆかりのある客室乗務員からなる、JALふるさと応援隊(山梨県)の方々と本県としては初めて連携をして開催することといたします。
このツアーにおきましては、ふるさと応援隊の現役の客室乗務員の方々にツアーバスにご同行をいただきまして、参加者であります県内外のメディア関係者の皆さまへ、山梨県産の農畜水産物のブランドであります「おいしい未来へやまなし」の魅力発信について、ご協力を賜りたいと考えています。
本日は、そのふるさと応援隊山梨県を代表していただきまして、2名の方々にお越しをいただいておりますので、ご紹介させていただきたいと思います。
客室乗務員の成田さんと向山さんです。
今回のイベントは、「おいしい未来へやまなし」の特徴の一つであります、サステナブルな未来を目指す生産者の取り組みをご紹介するものであります。本イベントの目的と、JALグループの皆さまが目指す持続的な地域社会の実現との親和性、また、メディア関係者の皆さまへのPRとおもてなしの場であることから、現役の客室乗務員である応援隊の皆さまに協力のお願いをしたところでございます。
イベント当日ですが、まさにおもてなしのプロフェッショナルであります応援隊の方々に、新宿を出発します専用バスからご同行いただきまして、ツアー行程の随所で「おいしい未来へやまなし」の魅力を、メディアの皆さま、そしてその先にある消費者の皆さまにPRをしていただきたいと思います。
このイベントですが、JALふるさと応援隊(山梨県)としての初めての取り組みとなります。今後も応援隊の皆さまと連携し、様々な場面で本県の魅力を発信して参りたいと考えております。
それでは、本日お越しをいただいておりますお2人からも、一言頂戴したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
客室乗務員
皆様こんにちは。私たち、山梨県ふるさと応援隊でございます。
今回のバスツアーは、他のJALふるさと応援隊が同行いたしますが、メディアバスツアーに同行いたしまして、機内サービスなどで培った知識や経験を生かし、客室乗務員ならではの強みを生かし、参加者の皆さまへ「おいしい未来へやまなし」が描く六つの未来ストーリーや、4パーミルイニシアチブをはじめとしたサステナブルな取り組みについて、皆さまにご案内したいと思っております。
山梨のふるさと応援隊は、山梨出身であったり、山梨にゆかりを感じ山梨が大好きだという乗務員で構成されております。私自身も山梨出身の乗務員として、自分が大好きな山梨の魅力をより多くの方々に知っていただきたい、美しい自然や豊かな農作物を次世代にもつなげていきたいなという気持ちを持ち、応援隊に応募いたしました。
今回の「おいしい未来へやまなし」の活動などを通じ、自分が生まれ育った地の未来へ繋がる活動へ参加できることを大変うれしく思っております。
知事
ありがとうございました。
ぜひメディアの皆さまにも積極的にご参加をいただき、また、お2人もバスツアーを楽しんでいただければと思います。
どうもありがとうございました。
知事
ワクチン接種などに着目いたしました日常生活回復への取り組みであります「やまなしグリーンパス実証事業」についてですが、先月末にステップ1を終えたところであります。
この場をお借りしまして、このステップ1にご協力をいただきました常磐ホテルさん、ホテル鐘山苑さん、石和健康ランドさん、スパランドホテル内藤さん、シミックホールディングスさん、クスリのサンロードさんはじめ、関係者の皆さまに対しまして、御礼を申し上げます。
さてこのステップ1におきましては、25件の宴会が開催され、179人の皆さまにご参加をいただきました。ワクチン接種済証などの確認手法の確立を図るとともに、大人数での宴会の実証を行ったところでありますが、現在まで感染連鎖の発生は確認されておりません。
これを受けまして、ステップ2の実施に向けまして、宴会実施施設や抗原検査の確認を行う薬局の公募を、本日より開始することといたしました。
ステップ2におきましては、今後ステップ1における感染連鎖の発生や感染状況の悪化などがなければ、11月18日木曜日から28日日曜日までの11日間実施したいと考えております。
実証内容ですが、ワクチン接種済証等を提示すれば、個室における人数制限のない宴会につきまして、パーテーションの設置や大皿料理提供の禁止などの対策を緩和して実施し、その状況を確認していくこととしております。
また、抗原検査キットを用いた陰性確認につきましては、利便性を向上させるため、取扱薬局を公募により拡大するほか、宴会実施施設におきます確認についても、要は現場における確認についても、検討していきたいと考えております。
ワクチンの接種が進む一方で、まだまだ県内におきましては、大人数での無尽会などの宴会は開催しづらい雰囲気があります。この実証事業を通じまして、新型コロナウイルスにより分断され、孤立した人と人を結ぶ無尽会などの宴会の安全性をしっかりと検証し、開催しやすい環境づくりを行うとともに、県民の皆さまの生活を一歩でもコロナ前の日常生活に戻せるように、全力で取り組みを進めて参りたいと考えております。
また、本県の無尽会というのは、ある意味人と人との繋がりの見えないインフラみたいな部分もあろうかと思っています。これが長らく実現しづらい状況であって、それは単に飲食店の経営の問題以上に、人々の孤立、特に高齢の方など孤立になりがちの方々の孤立に拍車をかけているようなおそれも無きにしもあらずだと、私は思っています。そういう意味で、ここで安全なやり方のノウハウをしっかり確立して、この冬の宴会シーズンに向けて準備が整うようにできればと考えております。
また、9月議会でお認めいただきましたが、12月からまずは20%の実質割引がスタートいたしますし、また、大人数用に向けて、今度の11月の議会に、無尽会開催キャンペーンとして、無尽会を再開する第一歩を踏み出していただけるような施策も、今検討しているところでございます。これについてはまた、成案がまとまり次第、皆さまに報告したいと思います。
記者
11月になって東京都が五月雨式に宴会をやっているのに対して、山梨県はエビデンスを求めるためにこういった実証実験をやっていることは評価できると思います。ただ、ステップ2よりも前にステップ1で感染拡大が確認されていないならば、ステップ1のレベルで宴会をやってもいいのではないかと県で指導するというか、ステップ1のやり方であれば別に宴会をやっても構いませんというふうになれば、ステップ2が終わるのが11月末ですから、評価できるのが12月の半ば過ぎますよね。そうするともう、忘年会シーズンのスタートには間に合わないので、ステップ1レベルで良いのであったら忘年会を12月からやってもいいですよというようなメッセージを、県が出すというのはどうでしょうかというのが一つ。
それともう一つ、やはり知事もおっしゃっていましたが、無尽を含めて山梨の宴会がないというのは私も飲食店で聞いています。特に聞くのが、県庁の職員が来てくれない。県庁の皆さんが遠慮して、何かあったときに困るということで来ないのではないかということがあるのですが、こうやってエビデンスもきちんとやっているので、県の職員が行けるように、知事が指示するとか、知事がお誘いするとか、そういうのはどうなんでしょうか。
知事
いずれも大変重要なご指摘だと思います。
ステップ1のレベルでやれるということについては、しっかりとアナウンスをしていきたいと思います。
ただ、ステップ1とステップ2はかなり質的に違いがあって、ステップ2はパーテーションも外せる場合があるとか大皿が提供できるとか。ステップ1はパーテーションもあるし大皿の制約もあり、ただ人数が多い中でやれますということですので、この二つの違いはかなり大きな違いだと私は思っています。また、募集の件数は制限しないんですよね。
課長
施設の公募に関しては、数は制限しません。補足ですけれども、緩和なしというやり方でもステップ2でできるという形になっておりますので、要件がありますけれども、手を挙げていただければそれはできるという形になっています。
知事
ということなので、もちろん要件はありますけれども、この要件を満たしていただける施設の皆さんには、ぜひこの実証実験にご参加をいただきたいと思います。
それから2番目のところですが、私どもも歓送迎会が未だにできてない状態でもありますので、これを機会に実証実験参加施設において、我々もやろうということで今計画をしているところであります。
知事
ワクチンの接種率ですが、11月3日の時点で、対象者約75万人に対しまして、1回目の接種率が約84%、2回目の接種率が約80%となっております。当初目指した7割は超えまして、またブレークスルー感染もろもろ指摘されておりますが、一定程度高い水準まで達しているところでございます。
さらに、10月29日から3日間、イオンモール甲府昭和を会場としたワクチン接種を実施したところです。若者を中心に、外国人の方々も含め想定を超える624人の来場がありました。
当会場は、本日からの3日間も「事前予約なし」で実施いたしますので、ぜひお買い物のついでにお気軽に利用していただければと思います。
また、大変有難いことに、県の取り組みを参考としていただきまして、甲斐市におきましても、ラザウォーク甲斐双葉を会場としたワクチン接種を、この14日と28日に実施していただけるとのことであります。この会場におきましても「事前予約なし」とした上で、甲斐市の市民の皆さまに限らず、ワクチン接種を希望されるすべての県民を対象とするということであります。県全体への貢献をしていただけることに、保坂市長をはじめ、甲斐市の皆さまに心から敬意を表する次第であります。誠にありがとうございます。
また、来月からはいよいよ3回目の接種が始まりますので、引き続き市町村の皆さまと連携の上、万全の準備を行って参りたいと考えております。
知事
新型コロナウイルス感染症の第5波を振り返りまして、宿泊療養施設への入所の状況につきまして改めて確認・検証いたしました。
施設入所までに時間を要した事案があったということが確認されましたので、その旨県民の皆さまにご報告申し上げるとともに、今後の対応についてご説明いたします。
第5波の中にありましても、通常のケースでは、陽性が判明した日の翌日もしくは翌々日に入所していただいておりました。しかしながら、感染者の急増に伴いまして、8月下旬のピーク時ですが、平均4.5日ご自宅で待機していただくこととなり、また発症日から相当の間経過したため、待機中に療養解除となった方もいたことを確認いたしました。
この待機時間が長引きました理由といたしましては、1つは、部屋の消毒・清掃など、入所する部屋の準備に時間を要したこと。本県の稼働率は極めて高いのですけれども、それは消毒作業を効率的にやる工夫を重ねたのですが、それでも消毒を含めて部屋の準備に時間がかかってしまったということが1点ございます。
2点目といたしましては、搬送手段が確保できなかった事例がありました。
3点目ですが、同居するご家族の検査結果を待って調整すべき事案があったと。こういう理由などでございます。
ただしこの間、自宅で待機をされる患者さんに対しましては、看護師である保健所職員が医師の指導の下、体温や酸素飽和度等の数値を確認するなど、毎日健康観察を行うとともに、症状が悪化した患者さんにつきましては、入院調整を行う医師が治療が必要と判断した場合には、速やかに入院できる体制を確保していたところでございます。
この意味におきましては、首都圏で見られたような医療アクセスがないまま自宅療養となった方々はおりませんが、しかしながら、患者さんが急増する中で、自宅待機が長引き、感染された方々に大変不安な思いをさせてしまったことに対しましては、誠に申し訳なく思う次第でございます。
こういう状況も含めまして、第5波以降の県の対応ですが、できる限り待機いただく患者さんが発生することがないよう、病床や宿泊療養施設の増強に取り組んできたところであります。
その結果ですが、第5波当時、病床につきましては305床、宿泊療養施設につきましては536室であったところ、現在の病床数は376床、宿泊療養施設の部屋数は966室となり、合わせまして1342ということで、これは人口10万人当たりの確保数では全国最高水準となっております。
また、宿泊利用施設のうち2箇所につきましては、医療強化型宿泊療養施設とするとともに、患者さんが療養施設あるいは医療機関を離れても不安なく療養が続けられるように、「退所後ケア」の仕組みを構築し、この運用を開始しているところでございます。
こうした取り組みによりまして、今後、この夏の1.5倍程度の感染状況となった場合でも、宿泊療養施設への入所待機者が生じない体制を構築し、現在も確保しているところでございます。
加えて、次の対応によりまして患者の速やかな入所に確実につなげて参りたいと考えています。更なる改善策を講じます。
具体的には、まず、宿泊利用施設の稼働率の更なる向上を図っていくため、客室の消毒あるいは清掃を効率的に行うことができるように、業者の更なる確保に努めて参ります。
また、搬送体制にも一部課題がありましたので、その強化を図るため、保健所や宿泊療養班、退所後ケア班によるワーキングチームを設置し、感染拡大期においても継続して患者を搬送できる体制を構築して参ります。
さらに、万が一、入所までに日数を要することとなった場合でも、患者さんに万全のサポートが行えるように、宿泊療養施設において既に運用しております、スマートフォンを使いました「患者」・「医師」・「看護師」の三者によるテレビ通話による見守りシステムや健康観察の仕組みの活用を早急に構築するように検討を指示したところであります。
今後は、看護師さんを通じてではなく、直接医師が患者さんの健康状態を確認することで、より患者さんにとりまして安心かつ安全に過ごせる体制を構築するべく検討を急いで参ります。
引き続き「必要とする県民に必要な医療を届けられる」、そのための環境整備に向けて努力して参りますので、ご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
記者
様々対策をするということですけれども、搬送体制の強化というところがちょっとわかりづらかったので、これまではどうだったということと、今後どのようにしていくのかということをもう少し詳しく教えていただけますか。
課長
現状につきましては、それぞれの保健所あるいは宿泊療養班、または退所後ケア班で、それぞれ患者さんの搬送を行っておりましたけども、これらにつきまして、どれくらいの車が必要なのか、車を運転するドライバーがどれくらい必要なのかというのを今総合的に出しております。
これにつきましては、今年の夏の最大数の1.5倍の患者数を想定して算出しているところですが、この想定を上回ることも考慮して、その車をいかに工夫して使うかということで、例えば宿泊療養施設に搬送した車を使って今度はそこから退所後ケアへ回すとか、そういうところを含めて今検討しているところであります。
知事
北杜市須玉町内の産業廃棄物不適正処理事案につきまして、いくつかの報道がありましたので、行政代執行後の対応につきましてお知らせをいたします。
私自身、先日現地を訪問して参りましたが、言ってしまえば、金儲けのために無責任、かつ、法を犯した廃棄物の投棄、環境破壊に対して改めて強い憤りを覚えたところであります。
行政代執行で行いました対策工事によりまして、硫化水素は発生していないと報告を受けております。生活環境保全上の支障の恐れはない状況でありまして、住民の皆さまの安全確保を図っているところでございます。
しかしながら、住民の皆さまからは、現場周辺で悪臭があるという苦情が寄せられているところであり、この点に関して、悪臭防止法を所管しております北杜市とも連携・協力をしながら、原因者に対しまして対応を求めて参りたいと考えております。
この現場は、ご承知のように最終処分場としての場所ではありません。周辺住民の皆さまの生活環境の保全はもとより、美しい自然環境を取り戻すために、引き続き原因者に対しまして、最終的な撤去を指導していくことは不可欠だろうと考えております。
当然のことながら、これまでの県の行政代執行に要しました費用につきましても、原因者に対しては毅然とした費用償還を求めて参ります。
私といたしましては、今回の事案も踏まえまして、二度と同様な事案を生じさせないためにも、廃棄物や残土、堆肥、その他これに類するものの適正な管理が図られるよう、条例化に向けた検討を始めることとしたいと考えております。
記者
まず、資料の裏面の環境モニタリング結果ですが、水質検査の中の溜まり水検査で、大蔵と東向がありますが、東向の方が欠測となっています。これはどういうことなのかという点。
あと、水質検査の中に硫化水素の項目がないというのは、これは私の知識不足かもしれませんので、その辺も含めて教えてください。
また、臭気検査に関して、検査方法を具体的に教えていただきたいと思います。
課長
まず、東向の溜まり水の欠測ですが、これは廃棄物の周りに側溝がございます。側溝にたまっている水を検査しますが、東向の方は側溝に水が溜まっておらず検査ができないため、欠測となっております。
それから、水質検査の中に硫化水素がないというのは、硫化水素はそもそも気体でございますので、水の検査では硫化水素はないということになります。
最後に、臭気の測定の方法ですが、周りの空気をサンプリングしまして、それを検査機関で検査する方法をとっております。
記者
そもそも硫化水素は気体だということですが、このセメント工法の処置自体が、すでにあった硫化水素を水分に混ぜることでガス化を抑えるということで、押さえ込んでいるという状態があると思います。現場に行けばわかると思うのですが、表面のモルタルにクラックが入って、そこから茶系の液体が流れ出しているという状況がありますけども、専門家にこのことをお聞きしたのですが、理論的にはその漏れ出した液体の中に硫化水素が混ざっていることは、可能性としてはあるというようなお話を聞いております。そういった意味で、例えば水質検査で、今後硫化水素について検査をする方法、あるいはおつもりはあるのかどうかをお聞きしたいと思います。
課長
硫化水素につきましては、今回の代執行で行ったアルカリ安定化工法によりましてアルカリ化になったということで、硫化水素が発生していないということになりますので、クラックから流れ出る液体の中にも基本的には入ってないと考えております。
記者
臭気検査の方法をもう少し詳しく教えていただきたいのですが、資料に書いてあるのが風上か風下ということですけど、例えば該当箇所にある産廃の塊のどの位置で、どの高さで行っているかお聞かせ願います。
担当者
臭気の採取の場所ですけれども、代執行現場のすぐ近傍に道路が通っておりますので、その付近の風上、風下で空気を採取しております。高さは通常人が呼吸する高さですので、1.2メートル程度の高さでサンプリングしております。
記者
硫化水素は重い気体なので、通常は発生した場合に下の方に流れるという話を聞くのですが、その場合だと、下に硫化水素が発生していても検出はできないのではないかと思うのですが。
担当者
先ほど申しましたように、硫化水素は、科学的な根拠をもちまして発生をしていないというところですけれども、採取につきましては定められた方法の中で行っております。
記者
今回、初めて代執行以降の結果を公表したわけですけれども、今までは全く検査の結果を公表してこなかったことに対して、住民の方が非常に不信感を持っています。やはり悪臭であっても、もしかしたら硫化水素が混ざっているのではないかという不安を高めてきたということはあると思うのですが、このように出せるのであれば、特に住民に対して監視を続けていきますと約束をしている以上、検査の度になぜそのこのような検査結果を公表しなかったのかお聞かせください。
課長
それはおっしゃるとおりでございます。今回、これをきっかけに公表していこうということで、代執行後の検査結果、それからそれまでの検査結果についても、公表して参りたいと考えております。
記者
今までの答弁をお聞きしていると、やはり検査の内容や方法自体にも多少問題があるのかなという感じがしますので、例えば、検査の方法を再検討するというお考えはございますか。
知事
やはり住民の皆さまに安心をしていただくことが何よりも大切だと思いますので、万々が一のことがあっては困ります。我々はないと考えておりますが、ただ、そのような疑念を払拭する意味でも、今ご指摘をいただいた点も踏まえまして、水質について、あるいは硫化水素が本当に大気中に出ていないのかということも含めまして、再度、疑念を抱かないような形でしっかりと調査を実施していきたいと思います。当然その結果も公表をいたします。
記者
今の知事のお話の中で、撤去もそうですし、悪臭の対策にしても、原因者に引き続き対応を求めていくというお話でした。もちろん、行政の手続きとしては、まずは原因者に求めていくというのは当然ではあると思うのですが、もしそこまでの対応にとどまるのであれば、例えば硫化水素の発生は別にして悪臭だけであっても、行政の不作為ということが十分考えられるのではないかと思っています。このセメント工法を検討した委員の中にも、現在のこの状況であれば、悪臭だけでも十分住民の生活に支障が生じているということは言えるので、せめて現在の悪臭を押さえるということを急ぐべきだという意見があります。それについてはどのようにお考えですか。
課長
悪臭の本当の原因というのがなかなか掴めていない状況でございますので、これから水などをサンプリングし調査を行っていきたいと思っております。それで臭いの原因が特定できれば、北杜市とも協力しまして対策を講じていきたいと考えております。
記者
撤去に関してですが、知事が先日現場を視察した後に、撤去も選択肢に対応を検討していきたいという考えをその場では示しました。今日は、まず原因者に対応を求めていくというお話でありましたが、まず手続き上は求めて、その先に、県としても撤去という対応を選択肢に考えていくということを見据えているというご理解でよろしいでしょうか。
知事
そのような理解で結構です。
今日も発表させていただきましたけれども、あそこは最終処分場ではないので、そこにあっていいわけがない、あり続けていいわけがありません。私どもとしては、県政全般に対しまして、この件も含めて、臭いものに蓋をしてそのまま放置ということは、これまで認知している限りはしていないし、するつもりもないわけであります。あの場所にコンクリートの塊が放置されているという状況は、決して胸を張れるものではないし、ましてや、もちろん調査をするわけですが、そこが悪臭の原因になっている場合であれば、そこはしっかりと最終的な撤去を目指して、これから関係者で知恵を寄せ集めて、議論して、それを実行に移していくことが求められるだろうと考えています。
記者
先日、衆議院議員総選挙の投開票が終わりまして、知事も応援入ったりされましたけれども、まず選挙応援に入った所感と、自民党・公明党で安定多数を確保したということですが、今後の政権に対する期待というか、その辺を伺います。
知事
衆議院議員総選挙の結果で、今おっしゃるように安定した政権ができましたということで、これからいよいよコロナからの復興を考えていかないといけない場面で、そこは我々としても安心していろいろご相談ができる形なので、それは大変喜ばしいと思っています。
とにかく、県民生活の再生が私どもにとりまして最大のミッションですので、それに向けて、しっかりとした対策が国で今検討されていると承知をしておりますので、そういうのもしっかり取り込んだ対応をしていきたいと思います。
以上