ページID:99484更新日:2021年4月30日
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防災新館401,402会議室 14時30分から
発表事項 発表事項以外の質問事項
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知事
本県におきます、今月の新型コロナウイルス感染症の感染者数ですが、すでに200人となっておりまして、直近の4月21日から27日までの1週間の感染者数76人、前週から18人増と急激に拡大している状況であると認識しております。
また感染力が強く、若年層も感染しやすいと言われている変異株の感染が急増しております。今月これまでに70件、そのうち英国株が26件確認されています。南アルプス市の高齢者施設におきまして発生したクラスター案件では、現時点では、施設利用者11名、職員13名の計24名の方の感染が確認されており、改めて変異株の脅威を実感しているところであります。
この施設に対しましては、現在、なぜここまで感染が広がったのかという点につきまして、引き続き調査しているところでありますが、高齢者施設あるいは障害者施設を所管する部長を通じまして、マスクの着用、あるいは手指の消毒など、基本的な感染対策のさらなる徹底につきまして、指導を徹底するように、当該施設のみならず、県内の同種の施設に対しまして、改めて指示を徹底しているところであります。
また、こちらの方が、より脅威に感じておりますが、昨日公表いたしました内の8名の方々につきましては、感染経路が不明となっています。また、これらの方々のお住まいの地域、あるいは年代がそれぞれバラバラとなっておりまして、これが市中感染に至らないか、大変危惧している状況です。ここからこの施設のように感染の連鎖が広がると、手の打ちようがなくなるとまでは言いませんけれども、極めて深刻な事態に陥ります。
現在、病床の使用率につきましては、確保病床全体の20%を超えるに至りました。これ以上感染が拡大する場合には、医療提供体制にも重大な脅威となって参ります。こうしたことから、本県は、今まさに、感染拡大防止に向けまして、極めて重要な局面を迎えているという状況でございます。
こうした状況を踏まえまして、多くの方々の移動が見込まれるゴールデンウィークを迎えるにあたり、改めてですが、県民の皆さまにお願い申し上げます。
まず、今年のゴールデンウィークは、できるだけ御家族あるいはお友達とで、静かにお過ごしいただきますよう改めてお願い申し上げます。特に、会食を行う場合には、グリーン・ゾーン認証施設をぜひとも御利用いただくとともに、御家族や普段から一緒に過ごされている方に限って行っていただきますようお願い申し上げます。
また、ホームパーティーあるいはバーベキューなどを行う際は、食事前の手洗いや消毒の徹底、もちろん屋外であっても十分な距離の確保、さらには短時間、少人数で行っていただき、また、会話される際にはマスク着用するなど、感染防止対策のこれまで以上の徹底をお願いいたします。
さらに、変異株は若年層の皆さんにも感染しやすいと言われております。その変異株の感染が急激に拡大しておりますことから、若者世代の皆さまには、マスクの着用や3密の回避の徹底など、基本的な感染防止対策を、改めましてこれまで以上に、さらに徹底していただきますようお願い申し上げます。
また、先般お話しいたしましたとおり、グリーン・ゾーン認証基準の見直しに関しましても、変異株対応を実現するべく、現在、滞在時間の短縮あるいは飛沫感染対策を中心といたしました見直しを検討しており、30日には公表させていただきたいと考えております。事業者の皆さまにおかれましては、変異株の広がりを踏まえ、これまで以上に警戒感を高めていただき、気を緩めることなく、感染防止対策のさらなる徹底をお願いいたします。
これまでも、来店されたお客さまの連絡先の把握などを追加的にお願いさせていただいておりますが、これは、お店を守るという趣旨もございますので、お手数にはなりますが、何とぞ御理解をいただきますようお願いいたします。万が一、お店で変異株のクラスターが発生した場合には、リスクのある時間帯の利用者の皆さまを、我々としては積極的な追跡調査を行わなければなりません。その際にお客様をすべて把握できていれば、その方に御連絡を差し上げれば事足りるわけですが、把握できていない場合には、お店の名前を公表して、利用に心当たりのある方に対して、広く注意喚起をせざるを得なくなります。これは、地域を守るために、必ず必要になって参りますので、私どもとしては断固としてこれは行うことにはなりますが、しっかりとお店を利用される方を把握しておいていただければ、お店の名前を出して広く呼びかけるようなことをしなくて済むわけでありますので、お店を様々なものから守るためにも、ぜひ御理解をいただければ幸いに思います。
さらに、家庭や職場での感染を広げないためにも、発熱や風邪症状のある場合は、早めにかかりつけ医に御相談いただくか、または、山梨県新型コロナウイルス感染症受診相談センターに御相談していただきたく存じます。なお、お休み期間でありますので、かかりつけ医が休診の場合であっても、県の受診相談センターは、24時間対応で受診機関をお知らせしておりますので、ぜひとも、お電話をいただければと思います。
県といたしましては、現在の感染状況にかんがみまして、病床の確保について、予防的措置といたしまして、本日付で現行のフェーズ2からフェーズ3に引き上げることといたしました。各重点医療機関に対しまして、190所の病床を確保するよう、依頼を行ったところであります。
次にワクチンに関してですが、高齢者向けワクチンに関しては、6月末までに、すべての高齢者に2回接種できる量の供給が見込まれております。昨日、菅総理大臣にお目にかかった際にも、7月末までに高齢者の接種を終えられるようにと直接お話をいただいたところであります。また、本日も、先ほど総務省から、同様の依頼が改めてあったところであります。これまでは、ワクチンの供給時期あるいは量が明確に示されない中で、各市町村におかれましては、接種計画がなかなか立てられない状況にあったと思います。しかしながら、今後、希望数に近い量が順次配分される見通しであることから、早期の接種に向けまして、この場をお借りいたしまして、御尽力をお願いしたいと思います。
なお、甲府市ですが、これまで9月末までに接種終了する予定とのことでありましたが、7月末までに接種終了できるよう御努力されるということでございまして、この甲府市の英断に対しまして、深く敬意を表する次第であります。
私といたしましては、今後、県医師会長及び各地区医師会長さんに、改めて協力をお願いしに参りたいと考えております。また、県といたしましても、各市町村に対しまして、最大限の支援を行っていく所存であります。住民の皆さまの命を守るためにも、接種主体たる市町村におきます、より一層の御尽力を切に願うものであります。
最後ですが、県民の皆さまにおかれましては、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、御自身や御家族を守るために、これまで以上に基本的な感染防止対策の徹底をお願い申し上げます。繰り返しになりますが、昨日の感染状況を見ますと、市中感染かどうかはまだわかりませんが、そうなる恐れは否定できないわけでありまして、ぜひ、一層の注意をしていただきたいと思います。
これまで、何とか皆さんの力を合わせて、ぎりぎり持ちこたえている状況ではありますが、この状況をゴールデンウィークで気を抜かずに、基本的な動作として徹底していただくことで、乗り越えられるはずだと考えておりますので、県としても医療提供体制の確保をはじめ、しっかりとした対応を行って参りますので、どうぞ御理解を賜りますようお願い申しあげます。
記者
グリーン・ゾーン認証基準の改定について、どのような体制で、どのような形で対応するのか教えてください。
知事
基本的に、すぐに実行できるような形をとっていきたいと考えています。例えば、お客様を受け入れる時間について、今まで2時間程度にしておりましたが、この2時間を、ウイルスの感染力が変異株は1.32倍だというお話も踏まえまして、短縮をお願いしたいと思っています。その上で、しっかりとした防御体制を備えたところは、また従来どおり2時間に戻すというようなやり方をすることで、なるべくスムーズに受け入れていただけるようなことに最大限意を尽くしていきたいと思います。
記者
防御を備えているかどうかを県が確認してから、従来の2時間に戻すということですか。
知事
それまでは、時間を短くしてくださいと、各お店の運用についてお願いをさせていただいて、その上で、設備の充実によって時間を延ばすことができるということであれば、延ばしていただく形を考えています。
記者
南アルプス市の施設内の感染ですが、現在、この施設は運営しているのでしょうか。
推進監
運営しております。
記者
施設の規模感に関わるかもしれないですが、この24人というのは施設の中で何割くらいですか。
推進監
半数弱くらいです。
記者
南アルプス市の施設に関してですが、他の施設への注意喚起も含めて、調査の中でこういうことが原因だったのではないかと推測できるようものがあれば教えてください。
知事
まさに今調査中ですが、一つ仮説で出ているのは、手指の消毒が本当にちゃんとできていたのかとか、あるいは休憩時間中の職員間の会話に感染するリスクがあったのではないかとか、今それらの点も含めて調査しているところです。これはわかり次第、また御報告したいと思います。
記者
現時点では、そこに問題があったかどうかはわからないということでしょうか。
知事
はい。そこを今確認しているところです。
記者
変異株の関係ですが、感染力が強いという話もあります。今月の200人のうち、何割が変異株だったという数字があれば教えていただけないでしょうか。
推進監
今手元にデータがないので、後ほどお知らせさせていただきます。(200人中68人)
記者
南アルプス市の施設の集団感染の状況をもう少し詳しく教えてもらいたいというのが正直な気持ちです。利用者、職員の半分ぐらいということですが、例えば、この施設はどういう施設で、入所者が何人で、従業員が何人なのか、そのうちの何割が感染しているのか、今後施設の検査をどのように進めるのか、あるいは、利用形態はどのようなものなのか。というのは、入所者という表現があります。つまり利用者と入所者を分けているということはデイケアということなのかなど、わからないことがたくさんあります。最近は、感染者が増えてきて、だんだん県からの情報提供が簡略化されていて、これだけ感染者が増えてきたら、一人一人かつてのように丁寧に読者に知らせることも、私たちもできていませんが、もう少し、かつてのような丁寧な情報提供、情報開示をしていただけるとありがたいと感じております。少なくとも、この南アルプス市の施設に関しては、施設の名称を公表する必要はないのか、ないとしても、どのような施設で、その規模はどれぐらいなのかというようなことについて、もうちょっと詳しく説明していただけないでしょうか。
知事
後ほど担当者から説明いたします。
記者
感染者が増えてきて、フェーズも今日付けで3に上げたということですが、グリーン・ゾーン宿泊割りについては今後どうしていくのか、お考えがあればお伺いできますでしょうか。
知事
現状増えているのは、変異株のクラスターですが、今般、この8例に関しましては、その出所がよく見えていないということであります。
この状況を踏まえて、総合的に考えていきたいとは思いますが、宿泊施設の利用客から出ているわけではありませんので、そこは慎重に処方せんを間違えないように、適切な処方せんをしていく必要があると思っています。的外れな対策をやるということは謹んで参りたいと思いますので、現状においては、グリーン・ゾーン宿泊割りは継続します。今後、事態が変わった場合には、変わった事態に対応して、適切な処置をとっていきたいと思います。
記者
今後、もし中断を検討するにあたって、こういった基準を超えたらというものがあれば教えてください。
知事
県内の宿泊が原因でクラスターが出たというようなことが目につく場合には、考えていかなければいけないと思っておりますが、現状そういう報告はありませんし、この単発の方々も含めて、これまで県内旅行が原因で起こったという事実は確認されていません。今後、そのような止めるべき事態になれば、躊躇なく止めることになろうかと思いますが、現時点においては、そういう事実がないので、それは必要ないと思っております。
記者
昨日、菅総理に会われて、山梨モデルを政府として実施してほしいと提案されました。静岡県の川勝知事が、今、定例会見を行っていて、グリーン・ゾーンに倣って、「ふじのくに安全安心認証」を導入することを発表しました。静岡県に対しては、早い段階からグリーン・ゾーンを一緒にやりましょうと呼び掛けていましたがなかなか実現せず、今回導入するということで御感想はいかがでしょうか。
知事
先般、変異株クラスターが1件でましたが、全般的に見れば、認証店は感染防御がしっかり行われ、実績があがっているということをご覧になったのであろうと思います。
それと対照的に、他地域では休業要請や時短要請、それに対する補償金の支出、補償金が足りる、足りないという騒動が起きているという事態を静岡県がご覧になって、静岡県はある程度制御されている状態だとは思いますが、事前に手を打っていこうという動きになったのであろうと推察いたします。
経済的な交流がますます深くなっていくわけですので、静岡の安全は山梨の安全にも直結しますので、この動きについては歓迎しますし、何かお力添えできることがありましたら、おっしゃっていただければ貢献をしていきたいと考えます。
記者
ワクチン接種の関係で、ワクチンの確保にめどが立ったということですが、そうなると、今後は接種体制のスピードアップが求められると思います。市町村が主体で接種してくことになりますが、市町村によっては、規模が小さくて人が少ないであるとか、高齢者施設で接種をする場合には、職員が通常業務をしながら接種を手伝うという現状もあります。
そういった中で、県が支援していくという部分で、情報の共有以外に、人的な派遣などさらに踏み込んだ支援を検討されているのでしょうか。
知事
人的な支援については、県のリソースも限られています。もちろん、県立病院の医師にはフル稼働していただきたいと思いますし、県内には公的病院がいくつかありますが、そういった所には、この国難においてしっかりと役割を果たしていただけると信じておりますので、所管する所にしっかり働きかけをしていきたいと思います。
そうは言っても、大部分は地元の医師に一肌脱いでいただかなければなりませんので、各地域の医師会に直接ワクチン接種に対する協力を頼み込んでいきたいと考えています。
記者
予防的に病床確保のフェーズを上げられましたが、大阪では変異株が広がって医療体制が逼迫しているという状況が起きています。
知事として、医療体制で懸念されることがあれば、教えていただければと思います。
知事
本県においては、現時点では、感染者全員を病院もしくは宿泊療養施設で療養していただくことができている状態になっており、また、当面その余力は十分確保できている状況だと思います。
しかしながら、急激な感染爆発があった時に、間に合わずに自宅での療養を余儀なくされてしまう方が出ることは何としても避けたいと思っています。そういう意味では、今回、早め早めの対応を病院にお願いしている次第です。
現状、重症者は1名いらっしゃいますが、この重症患者がどこまで増えるかという点が一番大きな懸念でありまして、設備的にはある程度整ってはおりますが、ただこれは大変なマンパワーを必要とするものでありますので、それとの相関関係で他のところが手薄になる、あるいはより負担がかかってしまいます。それに対して、本県の医療体制をどうやって支えていくのかという点は、常に頭から離れない心配事項になっています。
ただ現状においては、重症患者は1名でいらっしゃいますし、老健施設でのクラスターがあると、御高齢の方が多いのでその点は心配でありますが、全体的には比較的早い段階で見つけることができていることもあって、軽症もしくは無症状の方が多いので、これからも、まずはとにかく早期発見に徹底して力を入れていきたいと思います。
記者
グリーン・ゾーンの件ですが、今回の認証施設のクラスターで、変異株に関しては決して万能ではないことが明らかになり、その上で首相にグリーン・ゾーンという制度を提案したわけですが、他県の方もかなり関心を持っている中で、今の山梨県の現状やグリーン・ゾーン施設の認証の改定などを他県にも公表し、共有していくというお考えはありますでしょうか。
知事
全部オープンにして共有したいと思いますし、変異株でこういうことが起こったことについても、包み隠さず全部、昨日総理にもお伝えをしております。
それだけ変異株は脅威なので、今この基準を新たに見直していますという御報告をいたしました。
記者
それはどういう形で行われるのでしょうか。問い合わせがあった自治体に対しては共有する形ですか。
知事
頭の整理ができ次第、それを全部シェアしていきたいと思います。
以上