トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年1月28日金曜日)
ページID:102892更新日:2022年2月1日
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まず感染状況ですが、本日、現時点までに判明しております新規感染者数は370人であります。本日時点の病床等使用率は75.3%といずれも高い水準で推移をしているところであります。なお、新規感染者数は現時点までのものですので、この後若干更に上積みがありうることを申し添えます。
このように新たな感染者が急激に増加する中で、「必要とする人に必要な医療を届ける」この体制を維持していくためには、患者さんを最も適した療養環境へと導く仕組みを、全体として有効に機能させ続けなければなりません。
そのため、これは全国の自治体の大きな悩みでもありますけれども、今、大変業務の急増に見舞われております保健所の業務のひっ迫をできる限り抑えること、また、陽性判明後速やかに健康観察を開始することが喫緊の課題となっております。
今回、当面の対策を2点、県民の皆さまにお伝えをいたします。
まず1点目ですが、新たな健康観察の仕組みについてです。
感染者が急増する中で、ご本人に陽性が確認された場合でありましても、その方が比較的症状が軽度な場合に限りますが、例えば、小さなお子さんなどのご家族の検査結果を待つ必要があるような場合には、その結果が判明するまでの間、入所あるいはホームケアの決定をお待ちいただかざるをえないケースが生じております。
このような患者さんにとりましては、感染直後はご自身の健康の先行きへの不安が高まる時期でありますので、そのタイミングにおいてしっかりと医師や看護師の目が届き、その観察下に置かれることが、患者さんにとりまして大きな安心に繋がるものと考えます。
また、これまではこうした患者さんに対しましては、各保健所において、1日1回から2回の健康観察を行っていましたが、保健所の業務負荷の増大を踏まえまして、より安定的に健康観察を行う仕組みが必要となっております。
これらの課題を解決するため、入所あるいはホームケアの決定がなされるまでご自宅において待機されておられます患者さんが、より安全に安心して過ごせるように、山梨大学のご協力をいただく中で、医師や看護師による患者の健康観察の体制を早急に構築いたします。
具体的には、遠隔で患者さんを見守るシステムを活用いたしまして、日々の健康状態を医師または看護師のモニタリングをするとともに、容態の急変などの緊急時には、テレビ通話により直接健康状態を確認できるようにいたします。
併せて、食料品やパルスオキシメーターなどの必要物資もできるだけ早くお送りすることによりまして、生活を支援して参ります。
医師や看護師が直接患者さんの健康状態を確認する、よりきめ細やかな見守り体制を導入することで、ご自宅で待機中の間におきましても、患者さんが不安の中で取り残されることのないようにして参りたいと考えております。
2点目は、積極的疫学調査の重点化についてです。
保健所におきましては、業務負荷が極大化する中で、すべての積極的疫学調査を実施することが困難となっております。
このため、専門家のご意見を踏まえまして、優先的に疫学調査を行うべき対象を絞り込み、重点的に調査を実施していくことといたしました。
専門家のご意見によりますと、オミクロン株は感染力が極めて強い上に潜伏期間が短く、濃厚接触者が感染している場合には、調査を待たずに発症してしまうことから、それを特定する努力が感染拡大のスピードに追いつかなくなってきております。また、クラスター発生を防ぐ観点からは、そのクラスター発生の可能性が高いところに重点的に調査を行うべきであると、このようなご意見をいただいているところでございます。
この点を踏まえまして、今後は、まずは同居のご家族の方、医療機関や社会福祉施設など重症化リスクのある方が多数いる集団、保育園、幼稚園、学校、寮、スポーツ集団など、感染連鎖が生じやすい場所や集団、これらを優先的な対象として位置づけ、効果的かつ重点的に疫学調査を行って参ります。
なお、保健所による積極的疫学調査を行わない事業所につきましては、当該事業所におきまして感染リスクの高い従業員を特定し、ご自宅での待機、あるいは健康観察などの必要な措置を講じてくださいますようご協力をお願いいたします。
また、感染された方は、自ら感染可能な期間にリスクの高い行動をともにされたご友人などに、ぜひともご連絡をしていただき、症状が見られる場合には速やかな受診を促していただきますよう、この点につきましてもご協力をお願いいたします。
現在の感染状況下におきましては、日々新たに、また大量に発生する患者さんへの聞き取りまでの時間を可能な限り短縮いたしまして、早期の入院、そして入所調整を優先することが、患者さんの健康被害の最小化と感染拡大防止の両面から重要であると考えます。
ぜひとも県民の皆さま、事業者の皆さまにはご理解ご協力を何卒お願い申し上げます。
なお、現在山梨県では、この感染拡大第6波を抑え込むための「臨時特別協力要請」を行っているのはご案内のとおりであります。
この要請内容に対しましては、特に県外の方からいろいろ批判的な意見も寄せられているところではありますが、一方、県内の皆さまからは、例えばワクチンを打てないお子さんを抱える親御さんから、「子供にうつしてしまわないか心配で職場に行くのは怖い」ですとか、あるいはご家族に重症化リスクの高い高齢者などを抱えた方からも、やはり職場での感染リスクを心配される声などが寄せられております。
オミクロン株の猛威を前にこのようなご心配を抱える大勢の方々のためにも、県民の皆さまには何卒要請の趣旨にぜひともご理解を賜り、行動に反映してくださいますようお願いを申し上げます。
本日までの傾向といたしましては、ワクチン2回接種された方とそれ以外の方の感染率というものは、だんだん差が大きくなってきております。今まで2倍若干弱だったのですが、最新の数字によりますと、これが2倍を超えるようになって参りました。明らかな違いがありますので、ワクチンを2回打たれていない方は、ご自身の感染を最大限防ぐための慎重な対応というものを、ぜひお考えをいただきたいと思います。
また、職場あるいは学校などの場におきましては、ワクチンを2回打たれていない方から申し出があったような場合には、ぜひ柔軟な対応をしていただいて、社会全体でそういった方々を含めて、感染あるいは健康被害を最小限にとどめるための努力をぜひしていただくことを、よろしくお願い申し上げます。
繰り返しになりますが、今般の臨時特別協力要請におきましては、ワクチン打つ打たないの是非、この点については中立のものとなっております。そうではなく、この感染する率が圧倒的に違うという事実を前提に、ぜひともこの大変感染拡大の勢い強烈でありますので、第6波が終息するまでの間は、最大限の注意をして、まず身を守っていただくよう心からお願いを申し上げます。