トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年5月27日金曜日)
ページID:104895更新日:2022年6月21日
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まず始めに新型コロナウイルス感染症に関してですが、昨日までの直近1週間の新規感染者数895人、前の週と比較いたしまして34人の増と、ほぼ横ばいで推移しており、感染状況は比較的落ち着いた状況であると認識をしております。
また最も重要な指標として注視をしてきている病床使用率につきましても、最近では10%程度となっており、経済回復を進めるための目安である50%を大きく下回り続けております。
さらに、人口10万人当たりの新規感染者数の割合を見ましても、本県は全国で最低水準という状況になっております。
大型連休の影響を最小化して乗り切ってからこの方、県民の皆様のお力添えのもと、ここ山梨県では、感染制御が効いた状態をつくり出していると言ってよいと思います。
そこで、次の段階に移行し、日常を取り戻すこと、そして、県内経済のリバイバルに照準を合わせて参りたいと考えます。申し上げるまでもなく、重症化リスクの高いお年寄りや、ワクチンを打てない子供たちを守るためには、引き続き、基本的な感染防止対策を怠ることはできません。
また、今後の状況によっては、対策の強化、再強化ということもあり得るわけであります。
そのような事態を回避し、今の安定的な状態を長く続け、山梨を日常の回復という新たなステージに引き上げるべく、対策を再構築することといたしましたので、県民の皆様にご報告を申し上げます。
まず始めに、新型インフルエンザ等特別措置法に基づく協力要請についてです。現行の協力要請につきましては、今月末を終期としております。現在の感染状況は、先ほど申し上げました通り、比較的落ち着いた状況にはありますが、それでも新規感染者の発生状況は、時に一進一退でありまして、直ちに協力要請自体を撤廃できる状況とまでは言えないと考えております。
そこで、基本的な感染防止対策の徹底や、ワクチン接種の推奨などの重要事項は維持した上で、県民の皆様への行動制約は必要最小限にするという基本方針に立脚して改定を行い、その期間をお盆や夏休みで人流が活発になる時期を含めた8月31日までといたします。
なお、マスクの着用につきましては、国が方針を明示したことを踏まえまして、屋外で身体的距離を確保できる場合には、着用の必要はないこと。そして、2歳未満のお子様には、着用の推奨は行わないことなど、国と歩調を合わせる形で、協力要請に盛り込むことといたしました。
また、学校の部活動中におけるマスクの着用のあり方につきましても、部活動の種類や態様・場面に即して、きめ細やかに指針をお示しすることとし、必要最小限度に合理化を図って参ります。私たちが一貫して重視しておりますのは、生徒の皆さんの健康を守ること。これが何よりも重要なことであると考えております。その上で、学校の先生方、部活動の指導者の先生がたには、部活動を止めないため、繰り返しますが部活動を止めないため、そして生徒の皆さんの充実した学校生活を守るためにも、引き続き、現場での感染防止対策にご尽力を賜りますよう、お願いを申し上げます。
引き続きまして、病床確保フェーズの見直しについて申し上げます。本県におきましては、今年初めに、オミクロン株の急激な感染拡大に対応するため、1月26日以来、121日間にわたり、フェーズ5で運用をして参りました。一方、最近では高齢者施設などでのクラスター発生件数も一時期に比べまして大幅に減少し、入院が必要な方も少なくなってきており、申し上げましたように病床使用率は10%程度で推移をしております。従いまして、本日から、病床確保フェーズを現行の5から3に切り換え、225床の水準まで引き下げることといたします。これによりまして、一般診療にしわ寄せがおよんでいた状態を解消し、県民の皆様の医療全体の充実につなげて参ります。
次に、ワクチン接種の加速化について申し上げます。新型コロナワクチンの3回接種を終えた方は、今月25日現在で、対象の74万7000人に対しまして、49万9000人、率にして67%となっております。年代別では、60歳代以上では、8割を超えているのに対しまして、20代、30代では4割台と接種が進んでいない状態にあります。そこで県では、低迷する若年層の接種率を引き上げていくため、6月から7月までの2ヶ月間、県内大型ショッピングセンター2ヶ所に予約不要の大規模接種センターを設置し、合計24回の接種機会を提供いたします。提供するワクチンは、ファイザー社製ワクチンを予定しております。
なお、ノババックス社製のワクチンにつきましては、これは新しいワクチンでもあるため、まずは体制の整った山梨大学の接種センターで接種を開始し、その後、大規模接種センターでの接種を検討して参ります。人の流れが活発化する、夏休みシーズンを見据えまして、ぜひまだ打ってない方は、1人でも多くの皆さんに接種していただきたく、お願いを申し上げます。
これに加えまして、若年層の接種意欲を高めていただくため、3回目のワクチン接種をした方に対し、抽選でプレミアム食事券をプレゼントする事業を新たに実施いたします。さらに関係団体を通じまして、若年層の多い大学や企業など、職域単位でワクチン接種をしていただけるよう要請するほか、YouTubeあるいはSNSなどにより広報活動も強化して参ります。これにより、ぜひ多くの方々に、3回目ワクチンの接種をしていただけるようにしていきたいと思います。
次に、濃厚接触者の取り扱いに関する見直しにつきまして2点申し上げます。
現在流行しておりますオミクロン株は、ご案内の通り感染スピードが速く、感染拡大によって濃厚接触者が急増することで、保健所機能への影響が極めて大きくなっております。
一方で、医療機関や高齢者施設などには、ひとたび感染すると重症化してしまうリスクの高い方々が数多く入院、あるいは入所していることから、こうした施設内で感染者が発生した場合におきましては、特に万全の体制を敷いて、命と健康を守りぬいていかなければなりません。
そこで、保健所が行う、積極的疫学調査すなわち、濃厚接触者の調査などの行政検査ですが、これらにつきましては、こうした医療機関、あるいは高齢者施設などにおいて重点的に行うことといたします。
これらの施設で感染者が1人でも発生した場合には、保健所が迅速に濃厚接触者を特定し、行政検査を行うとともに、当該施設の感染対策に関する指導助言を継続的に行って参ります。
他方におきまして、一般のご家庭で感染者が発生した場合には、家庭内での感染対策や、知人との接触状況などを確認して、濃厚接触者を特定するというこれまでの取り扱いは改めて、今後は原則として同一世帯であることをもって濃厚接触者とし、一般の行政検査は行わないことといたします。
2点目はこれに関しまして濃厚接触者の自宅待機期間の短縮についてです。
相当の期間、自宅待機を余儀なくされる濃厚接触者が増えることで、社会経済活動に加えまして、日常生活あるいは学業に与える影響が大変大きくなっております。そこで今後は、7日間の自宅待機期間を短縮し、仕事をお持ちの皆様はもとより、学生も含めたすべての県民の皆様について、4日目、5日目の検査で陰性が確認された場合には、早期解除する取り扱いといたします。またこの早期解除するための検査につきましては、身近な薬局において無料で受けられる制度を創設し、県民の皆様の利便性を確保して参ります。
これらはいずれも来月1日からの運用開始を予定しております。