トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年11月9日水曜日)
ページID:106645更新日:2022年11月14日
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山梨県は、感染拡大「第8波」の本格的な到来は避けられないとの前提の元、これまで様々な準備を進めてきたところであります。
こうした中、先月下旬から感染者数の増加スピードが増しております。これまで10%台を維持してきました病床使用率につきましても、昨日時点で21.2%、本日公表では22.1%と、約2ヶ月ぶりに20%を超える水準となりました。
また、昨日公表をいたしました新規感染者数ですが、前日の2.6倍となります756人、本日公表も755人と、第7波の最中の9月1日以来の700人台となったところであります。
今後、病床使用率の見通しですが、800人規模の新規感染者が継続して発生した場合には、この病床使用率が来週早々には、グリーン・ゾーン認証において「レベル2」の目安となります30%を超える見込みとなっております。
こうした状況を踏まえますと、山梨県は、既に第8波に突入したと認識せざるを得ません。
現状におきましては、直ちに医療体制が逼迫する状況にはありませんが、早晩、苦しくなってくる状況が見込まれますので、県民の皆様とともに一層の警戒感を持って臨む必要があります。
加えまして、この冬には、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行が懸念されております。
現在、本県におきましては、インフルエンザ患者の報告はありませんが、国におきましては、新型コロナとインフルエンザが同時流行した場合、全国で1日当たり新型コロナの患者が45万人、インフルエンザの患者が30万人、合計75万人の発熱患者が発生する可能性があると試算をされています。
これを本県に当てはめますと、1日当たり、新型コロナウイルスの患者が2800人以上、インフルエンザの患者が2100人以上となりまして、合計で約5000人近い発熱患者が発生することとなります。
この発熱患者数は、この夏の新型コロナウイルスの第7波を大きく上回る水準でありまして、本県の医療提供体制のキャパシティを超え、発熱外来や救急医療体制が逼迫し、医療機関の受診がままならなくなることが懸念されます。
県といたしましては、こうした事態を回避するべく、コロナとインフルエンザが同時流行した場合を想定いたしまして、医療崩壊を起こさない外来受診・療養の流れの確立、相談体制の強化、発熱外来の対応力・療養体制の強化に取り組んで参ります。
具体的な対策につきましては、現在、専門家会議の先生方、或いは県医師会をはじめとする医療関係団体等の先生方と議論検討を進めているところでありますので、次回14日の記者会見において詳細を御報告いたします。
冒頭申し上げましたとおり、既に第8波に入ったということから、県民の皆様におかれましては、より一層の御注意をしていただきますようお願い申し上げます。
本日特にお願いをしたい点は、3点ございます。
一点目、暖房使用によりまして、換気がおろそかになりがちですので、定期的な換気を徹底していただきたいと思います。
二点目、密閉・密集・密接のいわゆる三密を回避するとともに、基本的な感染防止対策が行われていない施設のご利用は、できる限りお避けいただきたいと思います。
三点目、これらに加えまして、不織布マスクの着用、或いは手指消毒など、基本的な感染防止対策につきまして、是非とも徹底していただきたいと思います。
これら三点は、ご自身はもとより、ご家庭、或いは職場におきましても、できる限り再確認していただきたいと思います。
また、ここ数日の発生状況を見ますと、依然として10代以下の割合が大きくなっております。しかしながら、この10代以下を起点に、各世代へ拡大している状況も見て取れます。
教育委員会が、感染者の多い学校から聞き取りを行ったところによりますと、小学校からは、行事やイベントはなく、家庭内感染による感染拡大と考えられます。
中学校からは、部活動や塾、放課後の学習指導などで行動をともにした生徒から感染が拡大したと考えられるケースがある一方で、家庭内感染によるものと考えられるケースもございます。
高等学校からは、修学旅行中に感染が広がったケースが一部あるようではあります。また、部活動におきましても感染が広がったケースがあるわけですが、主には、家庭由来のものがほとんどであるとの状況が報告されているところであります。
これらのことから、総じて家庭内での感染により他の世代に拡大することが想定されます。
学校現場におきましては、引き続き、感染防止対策に万全を尽くして参りますが、是非ご家庭におきましても、対策の徹底をお願い申し上げたいと思います。
なお、この10代以下の世代のワクチン接種率は、12歳から19歳の3回目接種率が4割強となっておりまして、他の世代と比べて大変低い状況にとどまっております。
11歳以下の小児につきましては、2回目接種が2割弱とほとんど進んでいない状況となっております。
是非とも早めの接種に向けた検討をお願いしたいと思います。
また、その他の世代の方々に関しましても、もうお手元には各市町村から接種券が届いていようかと思いますので、できる限り早く接種を完了していただきたいと思います。
県におきましても、引き続き、大規模接種会場を設置いたしますので、どうぞご利用いただきたいと思います。
最後に、全国的に感染は、急拡大している状況でございます。
従って、感染の拡大自体は避けられない、覚悟した方がいい、覚悟すべきだろうと思っておりますが、ただ、この感染の山を低くし、また、できる限り幅を短くする。これは、基本的な感染防止対策をはじめ、皆さんと県でしっかりと力を合わせて努力することで、実現することができようかと思いますので、是非引き続きのお力添え、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。