トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年8月17日水曜日)
ページID:105754更新日:2022年8月23日
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まず、今月10日から昨日までの1週間の新規感染者数は7717名。前週と比較しまして855人の減少となりました。
ただし、これは通常よりも、診療可能な医療機関が少なかったお盆の期間の影響もありまして、昨日公表後、本日11時時点で判明している感染者数は、1590名を超えて過去最高となる見込みとなっております。
病床使用率につきましては、今月11日に60%に達しまして、昨日時点でも、51.4%と高止まりをしております。非常に厳しい状況が続いていると認識をしております。
連日多数の感染者が発生していることに伴いまして、救急医療機関の逼迫の度合いが極めて深刻な状況まで増しております。
救急搬送の推移を見ますと、陽性者が1000人規模となる以前の、先月17日までの1週間808件であったのに対しまして、直近の1週間では、1010件と急増をしております。このうち半数以上の533件は、その後、自宅での療養となった軽症患者でありました。
また、医療機関への受け入れ照会回数4回以上、かつ、現場滞在30分以上、いわゆる救急搬送困難事案でありますが、これも陽性者が1000人規模となる以前の水準では週23件でありましたけれども、直近1週間では62件に上っております。
ここで是非、皆様にお願いがございます。
安易に救急車を要請されますと、先ほど申し上げましたような、救急搬送困難事案の増加をもたらします。これによりまして、例えば、脳梗塞や心筋梗塞のように、真に緊急を要する事案の救急搬送の妨げとなる恐れもあります。
これがゆえに、結果的に救える命も救えなくなる、助かる命も助からなくなると、こういう最悪の事態をもたらす恐れもあります。
是非とも、ご自身またはご家族の問題としてとらえていただき、救急車を要請するかどうか迷われたときは、真に必要とする方の命を危険にさらす可能性もあること、これを十分念頭に置いていただいて、是非「自分ごと」としてとらえて、慎重にご一考くださいますようお願いを申し上げます。
繰り返しになりますが、コロナが疑われる場合は、まずは、受診・相談センターに連絡をしていただき、相談をしていただく。これが何よりもお願いをしたいことであります。
繰り返しになりますが、現状におきまして、救急車が大変厳しい状態になっています。安易な救急車(要請)119番をおかけいただくと、それがゆえに、本当に1分1秒を争われる心筋梗塞、脳梗塞、或いは交通事故等による大怪我、こうした状況の方々の命を危険にさらす、それはひいては、ご自身の場合にも降りかかってくる可能性があります。
どうか、ご理解をいただき、コロナの症状が疑われる場合は、救急車を呼ばれる前に、まずは、受信・相談センターに相談をしていただきたいと思います。
救急患者を受け入れる重点機関におきましても、患者さんを乗せた救急車、これが何台も連なって待機をしていたり、救命救急を担当する医師が、軽症の発熱患者さんの対応に追われるなど、緊急度の高い患者に迅速に対応することが困難になりつつあります。
医療機関におきましても、職員、或いはそのご家族が感染をし、多数の職員が勤務できないケースも増加してきております。コロナ対応のみならず、救急医療への対応能力が低下する病院も出てきている状況となっております。
救急医療に携わる皆様には、極めて厳しい状況の中で頑張っていただいておりますが、これ以上の負担をかけることがないように、県民の皆様が適切な受診、適切な救急車の利用を、是非、お気に留めていただき、真に必要な命に関わる病気、或いは怪我の対応に支障が生じることがないようにする必要があろうかと思います。
そこで、繰り返しのお願いとなりますが、「あらかじめの備え」といたしまして、市販の解熱剤を、是非、ご自宅に準備をしていただくとともに、軽い発熱や咳、喉の痛みといった軽度の症状の方につきましては、夜間、休日の救急外来の受診は避け、平日の日中に受診をしていただくようお願いをいたします。
先ほどの繰り返しになりますが、コロナに罹ったと思われる方で、救急車を呼ぶかどうか迷われる方は、119番通報される前に、まず、24時間対応の受診・相談センターにご相談をしていただくようお願いをいたします。
受診・相談センターにおきましては、夜間に急な発熱があり、解熱剤の購入を希望するような場合は、夜間まで営業しているドラッグストアも案内をしております。是非とも、処方を求めて救急車を呼ぶようなことは、厳に避けていただきたいと思います。
県民の皆様におかれましては、医療提供体制を守り、ひいてはご自身、或いはご家族の命と健康を守り続けるために、先日発出いたしました臨時特別協力要請に基づきまして、今しばらくのお力添えを賜りますようお願いをいたします。
山梨県といたしましては、感染が拡大した状況にありましても、必要とする方に必要な医療を届ける体制を是が非でも堅持をし、県民の皆様の命を守り抜くべく、最大限の努力を引き続き払って参ります。
なお、こうした中、昨日新たに山梨厚生病院におきまして、5床増床していただくこととなりました。これによりまして、コロナの対応病床ですが、既存の417床と合わせまして、422床に増強されることとなりました。
山梨厚生病院の病院長をはじめ医療スタッフの皆様方に対しまして、改めて感謝を申し上げる次第であります。
次に、コロナ感染者の全数把握について申し上げます。
一昨日、岸田総理が全数把握の見直しの検討に着手するよう指示をしたという報道がありました。
先日も申し上げましたが、本県におきましては、この全数把握があるために、医療機関、或いは保健所に莫大な負担がかかっており、依然として一部の患者への連絡に遅延が発生している状況にあります。
私といたしましては、真にリスクの高い方に、必要な医療が届けられる仕組みというものを堅持していくため、時期を逸することなく見直しをされるよう、知事会を通じて強く申し上げているところであります。
政府におかれましては、是非とも、現場のことを考えて、早急の見直しをお願いしたいと思います。まさに、「第7波収束後」というのんきな話をしているような状況ではないというのが、現場の率直な感覚です。今すぐ見直しをしていただくことを強く求めて参りたいと思います。
県におきましては、引き続き、ぜひ県民の皆様に必要な医療を届けられるよう、繰り返しとなりますが、全身全霊を尽くして取り組んで参りますので、是非とも皆様のご理解・ご協力をいただきますよう、重ねてお願いを申し上げます。