トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年8月30日火曜日)
ページID:105915更新日:2022年9月7日
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初めに感染症に関してですが、今月の新規感染者数は、昨日までに3万2000人を超えまして、過去最多を更新しております。この数は、第6波最多でありました本年2月の4倍以上となっております。
今月23日から昨日までの新規感染者は6947人と、前週と比較いたしまして2269人の減となっておりますが、連日、一日当たり1000人を超える新規感染者が確認されており、いわば高止まりの状態であると認識をしております。
病床使用率ですが、昨日時点で55.9%と高い水準となっております。依然として厳しい状況が続いてると認識をしております。
感染拡大「第7波」におきまして、私たちはこれまで経験したことのないレベルの感染者急増に直面をしてきた次第であります。
しかし、いかなる大波に見舞われようとも、必要とする人に必要な医療を提供しながら、併せて日常を守り、経済を守るべく、最大限の努力を続けること。
この積み重ねがあってこそ、社会を感染症に対して強靱なものに進化をさせていくことが可能になると考えます。
御案内のとおり、昨日、県民の皆様に向けました臨時特別協力要請と、通常の協力要請、その期間を延長をいたしました。
なかなか協力要請が解除されないことに対しまして、時として暗い気持ちになったり、或いは、重苦しさ、苛立ちを感じたりする県民の皆様もいらっしゃろうかと思います。
しかしながら、これはウィズコロナの現実に屈することのない社会への「進化のプロセス」と、ぜひ考えていただきたいと思います。
この2つの協力要請は、決して県民の皆様に不便を強いることを目的としてるものではありません。ウィズコロナの新しい時代環境下におきまして、命を守り、そして医療提供体制を守り、その上で日常を守るための行動の在り方を、お示ししようという趣旨でございます。
これらの要請内容への御理解と、そして自発的な実践が進み、いわば社会の血肉とすることによりまして、山梨県が目指す「超感染症社会」に移行する上で格段のステップアップに繋がると考える次第であります。
何卒、県民の皆様におかれましては、御理解を賜り、社会の強靱化プロセスに御参画をいただきたく、お願いを申し上げる次第であります。
県といたしましても、いかなる大波にも対応し、そして必要とする人に必要な医療を届けることができる体制を堅持し、県民の皆様の命を守り抜くために、必要な対策をすべて検討し、躊躇なく実行に移して参りたいと考える次第であります。
次に、全数把握の見直しへの対応につきまして申し上げます。
先週、コロナ感染者の全数把握につきまして、自治体の判断で、発生届の提出を65歳以上の高齢者や重症化リスクの高い方などに限定するという見直しが行われました。
27日には、岸田総理から、環境整備を進めた上で、全国一律で実施するという旨の発言があったところであります。
こうした政府の対応につきましては、これまでの全ての感染者に対して厳重な管理を行ってきた医療体制から、医療が必要な人が、必要な医療を受ける通常の医療体制に近づけるための第一歩であり、ウィズコロナに向けた新たなステージとして、評価したいと思います。
これに対します本県の対応ですが、患者数はやや減少したとはいえ、依然として極めて高い水準で推移しており、厳しい状況が続いていることから、山梨県といたしましても、国における現時点の実施内容、或いは、専門家の先生方の御意見を参考に、今検討を進めているところであります。
一方で、先ほど申し上げましたように、国が全国一律での実施を表明したことによりまして、場合によっては、短期間のうちに運用を2回見直す必要が生じてくる恐れがあります。
この場合には、患者さんだけではなく、コロナ医療に携わる医療機関などに対しましても、大きな負担をお掛けすることになることから、国における全数把握見直しの内容を見極めながら、この検討は進めていきたいと思います。
併せまして、今月下旬に設置を予定しておりました「健康フォローアップセンター」につきましても、改めて、役割や支援内容などの必要な検討を行った上で、全数把握の見直しに合わせて設置をしたいと考えます。
最後に、先般、「自宅療養者への対応は破綻している」というコメントを引用した一部報道がありましたので、これにつきまして一言申し上げたいと思います。
第7波における感染拡大では、患者数の爆発的な増加に伴い、発熱外来における発生届の提出、或いは保健所における患者情報の聞き取りなど、様々な面で対応に遅れが生じた、このことは紛れもない事実でございます。
また支援物資につきましても、通常は3日程度で配送できていたものが、感染拡大直後には、在庫の一時的な逼迫、或いは梱包する作業員、そして配送ドライバーの不足などによりまして、大変申し訳ないことながら、1週間程度を要してしまいました。
まずもって、支援が届くまでに時間が掛かったことにより、ご不安に思われたり、或いはご不便をお掛けいたしました患者さんに対しましては、この場をお借りして深くお詫びを申し上げたいと思います。
改めて、こうした事態がなぜ起こったのか、これを考えてみますと、これは患者数が大幅に急増する中で、国の全数把握義務に伴う膨大な作業負担もありまして、あらゆる作業がどんどんと繰り越されて行き、それがゆえに遅延が生じた原因であると分析をしております。
私どもといたしましては、こうした事態に対しまして、全国知事会を通じて国に訴えるだけではなく、県でも、保健所における患者情報の聞き取りの簡素化や、ホームケア・ライトの導入など、諸々の工夫をしてきたところであります。
支援物資に関しましても、委託業者に対しまして、作業員、或いは配送ドライバーの増員など、迅速な配送をお願いするとともに、庁内の他部局から県職員を動員して、梱包作業を行うなど、期間短縮を進め、そして現在では概ね通常どおりの支援が届く体制を回復しております。
今後とも、患者さんに、できる限りご不便をおかけしないよう、最大限の努力を重ねて参りたいと思います。