トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年11月24日木曜日)
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まず感染状況についてですが、病床使用率は、今月20日に2ヶ月半ぶりに40%を超えまして、昨日24時現在では42.5%となっております。
昨日までの直近1週間の新規感染者が6188人と前週と比較しまして930人の増加となっております。
また1日当たりの新規感染者数も昨日まで19日間連続で、前週同じ曜日を上回るなど引き続き感染拡大が続いております。
この状況を踏まえまして新型インフルエンザ等対策特別措置法24条9項に基づきます協力要請につきましては、所要の改訂を加えた上で来年3月31日まで、すなわち今年度いっぱい延長することといたします。
改訂のポイントですが、まずワクチン接種につきましては、コロナワクチン接種の積極的検討に加えまして、季節性インフルエンザの同時流行を念頭に、インフルエンザワクチンにつきましても、早めの接種をぜひお願いいたします。
合わせましてコロナワクチン接種努力義務の対象となっております6ヶ月以上の乳児・幼児、そして児童生徒の保護者の皆様、ぜひかかりつけ医などとご相談の上、お子様のワクチン接種を積極的にご検討していただきたいと思います。
事業者の皆様に対しましては、高齢者施設や障害者施設の従事者に集中的検査として、週3回の抗原定性検査を実施していただきたいと思います。
各ご家庭におきましては、感染した場合に備えまして、市販の解熱剤或いはせき止めなどのお薬、不織布マスク、食料等の準備をお願いしたいと思います。
また、県内各市町村長の皆様方に対しましては、区域内の住民の方々に対しまして、是非ともこうした呼びかけをしていただくようご協力をお願いしているところでございます。
私どもといたしましては、感染拡大の波が勢いを増しつつあります今この時期にこそ、波の規模をできるだけ小さく抑え込んでいくために、皆様のお力添えが大変大きな意味を持つと考えております。
ぜひともこの協力要請に基づきまして、まずは、日常の基本的な感染防止対策の徹底、そしてワクチン接種が可能な方はできるだけ早期にワクチン接種をしていただくようお願いをする次第でございます。
特に、今年の冬は繰り返しになりますが、インフルエンザとの同時流行が懸念されております。コロナワクチンとインフルエンザ両方とも、ぜひ接種していただきたいと思います。
また後遺症についても、今、調査結果がまとまりつつありまして、分析を踏まえた上でご説明いたしますが、この後遺症というのもありますので、特に小さなお子さんの保護者の皆様におかれましては、この後遺症から守ってあげるためにも、ぜひともこのコロナワクチンの積極的な検討をお願いしたいと思います。
私たち、県といたしましても、この同時流行の可能性も見据えた上で、必要とする人に必要な医療を届けるということを堅守すべく、先手の対応で準備を進めております。以下その対策につきまして進捗状況をご報告を申し上げます。
まず診療体制が手薄となります夜間休日の対策といたしましては、来週28日から山梨大学医学部附属病院におきまして、臨時発熱外来を開設していただきます。
開設時間は、平日休日問わず19時から23時までとなっております。混雑を避けるため18時から22時まで電話受け付けを行いますので、必ず事前にご連絡をいただいた上で受診をしていただきますようお願いを申し上げます。なお、電話番号等は後程ホームページその他でお伝えをすることといたします。
また来月1日には、夜間・休日の「オンライン診療センター」を設置し、それを稼働させます。
このセンターにおきましては、新型コロナウイルスの診断を受けていない、65歳未満の発熱患者さんを対象に、平日17時から翌朝9時まで、休日は24時間対応で診療を行います。
また、夜間休日に緊急で受診が必要な方は、症状に応じましてセンターにつないでいきますので、ぜひ、「受診・相談センター」までご連絡をいただきたいと思います。
夜間・休日の救急医療の逼迫を避けるために、県民の皆様には、可能な限り、平日日中に身近な医療機関を受診していただくことをお願いいたします。
ただし、体調の急変などの場合には、ぜひ「臨時発熱外来」、そして「オンライン診療センター」をご利用いただきたいと思います。
次に、ワクチン接種の促進について申し述べます。
県の大規模接種センターにおきましては、感染が急拡大した今月、大変な盛況となっており、多くの方にワクチンを打っていただいております。土日には400名を超える方々に打っていただきました。
こうした状況を踏まえまして、来月ですが、接種時間を延長して、この大規模接種センターを開設することといたしまして、金曜日は開始時間をこれまでの17時から30分前倒しをして16時30分から20時まで行います。
また土日につきましては、終了時間を1時間延長をいたします。すなわち、13時から17時までの間に接種をすることといたします。ぜひ早めの接種をお願いいたします。
また、ワクチンの接種主体であります市町村におかれましても、この接種機会の拡大確保をぜひお願いをしたいと思います。
加えまして職域接種に関してですが、来月3日、山梨大学医学部附属病院におきまして、高齢者施設などの従事者の方、或いは小中学校の先生方を対象に600人の接種枠を設けまして、職域接種を実施することといたします。
特に高齢者施設の皆さんにおかれましては、積極的に接種をしていただきたいと思います。
最後に、先ほどちょっと触れました後遺症調査の概要について申し述べます。
県内における後遺症の実態を把握するために、令和3年6月から令和4年7月に罹患した方、約4万2000人を対象にアンケート調査を行いまして、このうち約7000人の方にご回答をいただきました。
この調査結果を見ますと、回答のありました方のおよそ38%の方に、後遺症を疑う症状が発現しております。
その主な症状といたしましては、「疲労感・倦怠感」が約55%、「咳」が38%、「痰が出る」が約20%となっております。
このほか、年代別では、30代から50代の働き盛りの世代において、後遺症が出る割合が高いということ。そしてオミクロン以前で比較的割合が高かった「息切れ」ですとか「脱毛」「味覚障害」「嗅覚障害」、これらにつきましてはオミクロンにおいては、下がっておりまして、逆に「疲労感・倦怠感」、「咳」などの割合が上昇しております。
ワクチンとの関係でいきますと、2回以下の接種の方々に比べて、3回以上の場合は、日常生活への支障を感じる割合が低い。こういう結果も出ております。
今回の実態調査におきまして非常に多くの方が、新型コロナウイルス感染症にかかった後、何がしかの体調不良を訴えているという現状が明らかになりました。
2割弱の方々からは、「受診先がわからない」との理由で、医療機関の受診をされてないという状況でもありました。
このため、先般、県内のクリニック・病院に対しまして、後遺症の診療の可否につきまして調べましたところ、約20の医療機関から診療が可能であるとの回答をいただいたところであります。
県としては、後遺症に苦しんでる方が医療にアクセスできるように、「受診・相談センター」にご連絡をいただければ、その対応・医療機関を案内できる仕組みを近々整えて参ります。
また、この後遺症の症状が大変重くて仕事、或いは学業をひと月以上お休みになった方もいらっしゃるということがわかりました。
実態調査の自由記載欄を見ますと、周囲の皆さんの理解が得られないという悲痛な声を訴える方もおられまして、私ども県といたしましては、社会全体で理解を深めるべく、取り組みを進めて参りたいと思います。
今後、この結果を詳細な分析を行いながら、コロナ後遺症に対する診療機関の拡充、或いは相談体制の整理、さらには後遺症に対する理解の促進に取り組んで参りたいと思いますし、また私どもも情報収集をさらに進めまして、これは県内医療機関と共有することで、この後遺症に対する治療水準の向上を後押しをしていきたいと考えている次第であります。