トップ > 組織案内 > 知事政策局 > 広聴広報グループ > 新型コロナウイルス感染症に関する知事からのメッセージ > 知事からのメッセージ(令和4年7月5日火曜日)
ページID:105232更新日:2022年7月8日
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はじめに、本県の感染状況についてですけれども、昨日までの直近1週間の新規感染者数は456人でありまして、前週と比較いたしますと、102名の増加となっています。
また、昨日の公表後、これまでの間に判明している新規感染者数ですが、170名を超えています。
更に、今月2日には、オミクロン株の亜系統である、これまでのBA・2に比べ約1.3倍感染力が強いと言われているBA・5系統の感染者が初めて確認されたところでございます。
全国的に、BA・5系統への置き換わりが進んでおりまして、ご案内の通り島根県におきましては、今月2日に新規感染者数が過去最多となるなど、感染が急拡大する恐れもあります。
従いまして、一段と高い警戒感を持って今後の感染者数の推移を注視していく必要があります。
このため、県におきましては、BA・5系統の置き換わり状況を把握していくため、昨日から衛生環境研究所におきまして、変異株スクリーニング検査を開始したところであります。
変異株の特定には通常1週間程度の期間が必要となって参りますが、スクリーニング検査では、数日程度でBA・5系統の疑い株を把握できることから、県民の皆様、或いは高齢者施設等に対する早期の注意喚起などで、時期を逸することなく対策を実施して参りたいと考えております。
なお、患者さんの受け入れ体制に関してですが、この見直しにつきましても、指示をしているところであります。
現在、重点医療機関への入院、宿泊療養施設、ホームケアを合わせまして、1日当たり最大約3800人を受け入れ可能となっております。これは第6波における最大療養者数が2858人でありましたので、これを踏まえれば、現状においては十分な余力を確保していると言えようかと思います。
しかしながら、県民の皆様の命を守っていくためには、さらなる感染爆発が起こることも想定をしなければなりません。先手の対応で体制を構築しておく必要があることから、ホームケアの受入能力の向上につきまして検討を開始したところであります。
ホームケアの受入能力向上は、これに携わっていただけるドクターの数掛ける、1人のドクターが見ることができる患者さんの数で算出されますので、より多くの医師に健康観察をしていただき、また、お一人の医師が見る患者数を増やしていくための取り組みが必要となってまいります。
このため、県医師会など関係機関と連携をいたしまして、ホームケアを担当していただける医師の増員や、お一人の医師により多くの患者さんを受け持っていただける仕組みの導入につきまして検討を進めて参りたいと考えております。
患者さんが急増した場合であっても、必要とする人に必要な医療を届けると、これは私どもの大原則でありまして、この体制は、しっかりと堅持をしておくべく、取り組みを開始いたします。
改めまして県民の皆様におかれましては、マスクの着用、或いは手洗い、3密の回避、そして夏ではありますけれども換気の徹底と、基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします。
加えましてワクチンの接種により、ぜひご自身を守っていただき、また、大切な方々を守っていただきたいと思います。3回目のワクチン、まだ打たれていない方におかれましては、ぜひとも、早期の接種をしていただきますようお願いを申し上げます。
なお、県におきましては、すでに各市町村に対しまして、高齢者、障害者施設の入所者へのワクチン接種を優先的に取り扱っていただくよう、お願いをしたところでありますが、改めまして4回目の接種の加速化をお願いしたいと存じます。
私ども県といたしましても、協力医療機関の確保が難しい施設に対しましては、県に登録をしている接種可能な医師や看護師で、巡回接種チームを組織いたしまして、各施設に派遣をして、入所者さんへの接種が行えるよう、準備をしているところでありますので、最大限の支援をしていきたいと考えております。
次に、御神輿を担ぐ場合の感染拡大防止ガイドラインの作成についてであります。
これからいよいよ夏祭り、或いはそのあとには各地で秋祭りの時期を迎えます。長引くコロナ禍にありまして、これまで過去2年間は、多くが中止に追い込まれてきたというのが現状となっております。
その理由の一つといたしましては、お祭りの中核を成します、「御神輿を担ぐ」という行為において、身体的な距離をとることが困難であるがゆえの自粛の判断がなされてきたと思います。
しかしながら、地域ごとに大変長い歴史を誇るお祭りですとか、或いは伝統行事は、その地域の住民同士のきずなを強め、地域のコミュニティーを活性化するためには、やはり欠くことができないものだろうと考えます。各地域におきまして、それぞれ御神輿を担ぐこと、またそれを見ること、これを本当に心待ちにされながらも、「今年はどうなるのだろうか」と心配される皆様も多いのではないかと推察いたします。
そこで、県では、このたび、実証実験の実施も含めまして、専門家の御意見を伺いながら、新型コロナウイルスへの感染を防ぎながら、安全に御神輿を担いでいただけるためのガイドラインの作成を検討することといたしました。
私ども県といたしましては、ぜひとも安全が確保される中で、地域の祭りで御神輿を担いでいただき、地域を大いに盛り上げていただきたいと、そのための環境整備をしていくべく努めていきたいと思います。
また、今後は、こうした地域の行事をはじめ、様々な分野におきまして、感染状況や医療提供体制、とりわけ病床使用率の推移、これらを注視しながら、可能な限り、日常を取り戻すための検討を進めて参りたいと考えております。
現在、これは一例ですが、感染状況に応じてパーテーションを外すことも可能となるよう、グリーン・ゾーン認証基準の弾力的な運用の検討を行っているところであります。
先ほど申し上げましたようにBA・5の動向というものもしっかりと注視をする必要がありますが、こういうものをしっかり見極めた上で、改めて具体的にご報告をしたいと考えております。
最後に、サル痘に備えた対応につきまして、若干申し上げます。
サル痘は、サル痘ウイルスの感染によって、急性発疹の症状が出る感染症であり、本年5月以降、欧州、或いは北米を中心に感染が拡大しているとのことであります。
現在、国内での発生事例は確認されておりませんが、すでに50カ国で発生が報告されている状況でございます。従いまして、本県といたしましても、今のうちから国内発生時に備えた対応について検討を進める必要があると考えております。
まず、サル痘に関する情報につきましては、医療機関からサル痘の疑いのある患者を診断したことについて、保健所へ報告があった段階で、県が情報を収集し、県内医療機関と共有できる体制を構築することといたしました。
また、患者の受け入れにつきましては、本県の第一種感染症指定医療機関である県立中央病院において受け入れをするよう依頼をしたところであります。
さらに、現在は国立感染症研究所のみで可能となっておりますサル痘の検査につきまして、県衛生環境研究所で検査を行うことができるよう準備を進めており、7月中旬には検査体制が整う予定となっております。
国と連携しながら、必要な準備をしっかり進めて参りたいと思います。