知事定例記者会見(令和5年11月8日水曜日)
ページID:111498更新日:2023年11月9日
ここから本文です。
防災新館401,402会議室 13時00分から 発表事項 発表事項以外の質問事項 |
知事
県政功績者表彰は、県政の各分野におけます功績が顕著である個人及び団体を表彰するものであります。今年度の受賞者は49名の皆様で、特別感謝状が1名、県政功績者が48名となっております。
いずれも大変大きなご功績を残していただいた方々であります。
特別感謝状ですが、山梨県立大学で理事長兼学長を務められました、清水一彦さんに贈呈したいと考えております。
清水さんですが、第3代学長といたしまして、山梨大学とともに、全国初となります大学等連携推進法人を設立するなど、本県の高等教育の発展に大変大きなご貢献をいただきました。
受賞者のお名前、そして主要経歴などにつきましては、お配りした「県政功績者一覧表」のとおりです。
表彰式は11月20日に行うことを予定しております。
知事
この度、ロメウ・ゼマ知事を団長とされます、ブラジル・ミナスジェライス州の友好訪問団が今月15日に来県され、県内をご視察いただくとともに、姉妹県州締結50周年記念覚書を締結いたします。
この姉妹関係ですが1973年から続いておりまして、今年節目の50周年を迎えます。この8月には、「姉妹県州締結50周年記念式典」に出席をするべくミナスジェライス州を訪問して参りました。
その際に、ゼマ知事とグリーントランスフォーメーションに関する取組などにつきまして意見交換を行い、山梨県が取り組んでおります「P2Gシステム」についてもご紹介をしたところ、大変強いご関心を示していただきました。
ミナスジェライス州ですが、北部地域では太陽光発電が大変盛んな地域でありまして、そういう意味からもご関心を示されたことだと思っております。
ゼマ知事が今回中国出張をされますが、この機会にぜひ山梨県にもお越しくださいと。そしてこの米倉山の電力貯蔵技術研究サイトをご覧いただけるよう強く要請をしたところ、今般、特別にご来県をいただける運びとなりました。
私どもとしましては、この視察を契機に、将来の脱炭素社会に向けまして、太陽光発電などの再生可能エネルギーや、世界で開発が進むグリーン水素の活用において、大資源国でありますブラジルのその中でも大変有力な州であるミナスジェライス州と、しっかりとしたパートナーシップを組めればと希望しておりまして、そこに向けての重要な第一歩になろうかと思っております。
また、このミナスジェライス州ですが、大変文化振興に力を注いでいる州としても名高いところでございます。
先般、訪問した際に、芸術作品をぜひ共同制作できないだろうか、このような話をしたところ、意見も一致したところでありまして、今般、両県州で新たな価値を創造していく上で、この芸術、或いは文化の面でも、共同作業を行いましょうということで覚書を締結したいと思います。
先般発足いたしました「富士五湖グローバル・ビレッジ構想」に、ミナスジェライス州のご参画をいただきたいと考えておりまして、今後、しっかりと協議を進めていくとともに、この構想に基づく国際共同イベントなどを連携して行っていきたいと考えています。
こうしたことから、8月の訪問時に合意をいたしました「青少年」「スポーツ」「観光・文化」の3つの分野に加えまして、新たに、「グリーントランスフォーメーションに関する取り組み」「学術・芸術団体等との協力」の2つの分野で追加的に連携することとし、改めて「50周年記念覚書」を締結することとなりました。
これを契機に、相互に利益のある取り組みを一層推進させて、両県州の結びつきが更に強化され、そしてそれに伴うウィンウィンの関係を作っていきたいと考えている次第です。
記者
今回過去最多の23万5000人の観客が来たということですが、その受け止めと来年以降、秋開催が続くのかその辺のお考えもあわせて教えてください。
知事
まず、この50周年記念という節目で、大変多くの皆様にご来県いただき、また、お祭りに参加してくださったことは本当にありがたいと思っております。関係者の皆さんをはじめ、お祭りにお越しいただいた皆様に感謝を申し上げたいと思います。
ご案内のとおり、様々な新しい取り組みの中で、冨永信玄公は、私もありがたいことにランウェイの下で拝見させていただきましたが、男性、女性というレベルではない神々しい感じで、本当に素晴らしい信玄公を演じていただいたと思っておりますし、パートナーである勘助役の白須慶子さんにも大変素晴らしい活躍をしてくださいました。
ご案内のとおり、白須さんは都留のご出身でありまして、ある方からそれを捉えて言っていただいたのは、これである意味、名実ともに山梨県全体の祭りになりましたね、というコメントをいただいて、それは私たちがこれまで目指してきた信玄公祭りのあるべき姿であり、本当にありがたく思いました。
来年以降の信玄公祭りについて、今、山日さんでも新聞でいろいろ議論、アンケートをしてくださっていますが、秋でよいのではないかという議論と、やっぱり春がよいのではないかという議論などいろいろありますので、これは県全体のお祭りですから、ぜひ大いに議論をしていただいて、その議論の結果をしっかり踏まえて、関係者と相談のうえで結論を出せればと思っています。ですので、この場で今どちらがいいということは差し控えたいと思います。
県全体を象徴するお祭りの一つですので、皆さんにどうあるべきか議論していただけるとありがたいと思います。
記者
前回の記者会見で、知事の方から北杜市武川町の産廃問題についていくつかご回答いただきました。回答いただいた件について、その後どのように進捗しているか現状をお聞きしたいと思います。1点は、なかなか担当部局が詳しい指導の内容などを明かさないので、そのとき知事は、「部局に対して情報を出すように指示する」と仰いましたのでその件についてお聞きします。
知事
情報公開の有り様に関しては、この問題に関しては原則公開をするべく向き合うべきだという指示を出しました。その上でどうしても支障があるような場合はその範囲で伏せますが、基本は情報公開というものが原則であろうということで指示し、それに沿って今部局で検討していますので、もうしばらくすると成果が出てくると思います。
記者
2点目ですが、この業者が何年間にも亘っていろいろな法令違反を重ねているにもかかわらず、県はただ行政指導を繰り返しているというような状況が続いていて、知事もこれについては「厳正に対処したい」というご回答でした。この件について伺いたいと思います。
知事
この点に関しましては、担当部局に対し、知事として期限を決めてこの今の違法状態を解消するように、しっかりと行政命令を発出すべきだ、という指示をいたしました。これもそう遠くないうちにその旨の行政命令を出す手続きに入っていこうかと思います。
記者
最後にもう1点、この件に関してやはり県のこれまでの指導のあり方に問題があるんじゃないかという質問に対して、知事もその点については問題意識を持っておられて、第三者を交えた委員会のような場で、県の指導について検証していきたいという回答でしたが、これについては進捗はどのようになっていますでしょうか。
知事
第三者委員会を設置すべく人選等を進めております。月内にはこの委員会を立ち上げたいと考えています。
記者
先ほど知事は、遠くないうちに期限を設けて命令を発出するよう指示しているということでしたが、この命令、おそらく廃棄物処理法違反ということの命令だと思うのですが、これまでの取材では少なくとも一時保管の量が基準を超えているという点と、無許可で収集運搬をしていたと、少なくともこの2つの違反がありますが、今回の命令を発出する内容としては、どの内容の違反になりますでしょうか。
知事
まず、限度量を超えて置いているということに対しては、これは行政命令を発出して、期限を区切ってその限度内に収めるべく命令を出したいと。この命令違反になれば、当然、更なる処分が加わってくると、こういう形をとってしっかりと進めていきたいと思います。
以前、行政指導の中で行ったにも関わらず、その後また増えてしまったような履歴もありますので、もはやここはしっかりと法的制裁をバックにした実効性のある手段が必要だと、そのように判断をしております。
それからそれ以外の違法行為、法令に抵触するようなポイントに関しましては、また別途、関係当局とも相談して適切な対応をとって参りたいと思います。
記者
もう1つですけれども、先ほど月内に第三者を交えた検証の委員会を設けるということでしたが、構成メンバーはどのような方々になると考えていますでしょうか。
知事
構成メンバーは、まず1つは、この委員会の所管自体は総務部に移したいと思っています。その上で、法律関係の専門家、或いはこの分野の専門家、要はその中立客観性に疑義を抱かれないような、世間様の目から見てメンバーが中立であり、また客観的に検証することに対して疑いが抱かれないようなそういう方々、専門家の皆さんにお願いをしたいと思っています。
まだご本人をはじめ、確約はいただいていないものですから、体制が整い次第メンバーを発表していきたいと思っています。
記者
富士山登山鉄道についてお伺いさせていただきたいのですが、先日、県のホームページにも、地元説明会の日程が載っていたかと思うのですが、改めて知事として登山鉄道の説明会、地元住民に対して、どのようなことをお伝えしたいかというところをお伺いしたいのと、今後知事がご出席される日程が現時点で決まっていれば併せて教えていただきたいと思います。
知事
まず、私の出席につきまして、今スケジュール調整をしております。できるだけ出たいと思っております。そして、この地元説明会ですが、今の富士山の現状、これまで10年間の取り組みの結果が今の現状ですけれども、これについてどう評価をして、いわゆる世界文化遺産、ある意味世界の宝物である富士山について、私の言葉から言うと、あるべき姿にしっかりと戻していくというのでしょうか、戻していく上では何をしないといけないのか、一番責任があるのはまさに富士山を抱える地元である山梨県でもありますので、そういう責任があるということを、ぜひ多くの皆さんと共有していきたいと思いますし、この富士山を最も大切に思われている皆さんとともに、どうあるべきなのか、これはしっかり考えて県民的な議論をしていくよすがにしていきたいと思います。
記者
地元への説明をこれからされていく中で、地元理解もこれから得られていくところだと思うのですけれども、事業化検討会も設置されている中で、県として事業化への推進といいますか、有識者からも意見をもらって進めているかと思うのですけれども、現時点で事業化に対しての、例えばスケジュールや運行開業について、いつ頃を目指されているか現時点でお考えがありましたら、お伺いしたいと思います。
知事
まさにそういうものを出すべく今議論と検討をしている最中ですので、一定の姿が見えたところでご報告をしたいと思います。
記者
知事がおっしゃっている富士山のあり方を考えるということはすごく重要ですし、この10年間できていなかったという事実もあると思います。知事が登山鉄道という形で強く打ち出したことによって、この議論が大きく進んでいるんだと思うのですけれども、逆に登山鉄道に対しては、富士吉田市の市長が反対したりとか動きがある中で、一旦議論を富士山の現状の問題、登山鉄道ありきでなくて、そこの前の段階に持っていって、その中でベストソリューションは何なのかをもう一度考えるような議論の組み立てにするということはできないのでしょうか。
知事
そういうことを考えています。
記者
今回の説明会については富士登山鉄道ありきではなくて、もっと現場の課題を…。
知事
我々の議論の組み立て自体は、登山鉄道ありきではないのはもちろんなのですが、我々としては、住民の皆さんにお集まりをいただいて貴重な時間を費やしていただく以上は、ある程度しっかりとした具体的な提案がなければ、お越しいただく皆さんに対しては失礼なわけでありまして、その中で、何をどういうふうにするか決めるのはこれからですけれども、具体的な案として、こういうものはどうでしょうかというのは、私は今でも遅すぎるぐらいの状況だと思っています。
やっぱり、いろいろ住民の皆さんが考えるきっかけとなり、また、ご判断をいただくにあたって、気持ちの議論じゃなくて、実際こういう形でしっかりやったらできると思いますというようなある程度ちゃんとした提案、これから段々その熟度を高めていくんだと思いますけれども、そういう具体的な提案をしながら議論を喚起していくことは重要なアプローチだと思います。
記者
そういう意味では、逆に富士吉田市側が今の登山鉄道には反対という決議を議会で上げていたりする状況の中で、富士吉田市にも同じように、何か提案を持ってきてもらって、そこで戦わせるというか、双方のいいところを盛り込んで、いい案を作っていくようなことも考えるならば、富士吉田市側にもそういった提案をして欲しいという要請をされているのでしょうか。
知事
常にしております。これまでずっとしています。この記者会見の場でもそういう話をしていますし、ぜひ具体的なご議論、ご提案をいただければ、それも合わせてみんなで議論をしましょうと。とにかく議論が盛んになっていくことはおっしゃるように大変重要なことだと思いますし、今の富士山の状態をとにかく変えていかないといけないのは、これは地元、山梨県だけの話ではなくて、オールジャパンの話、もっと言うと世界的な課題でもありますから、そこについて地元である山梨県の市町村の方々が、こうあるべきだという具体的かつ積極的な議論を積み重ねていくことが重要ですし、その旨はもう重ねて申し上げているところです。
何も鉄道じゃなければ絶対駄目だと、そんなものは議論の俎上、箸にも棒にもかからないから、議論に載せませんなんてことは一言も言ったことはないわけで、ぜひ具体的な提案があったらくださいと。それをもとにいろいろ議論をやっていきましょうというのは、我々の一貫したスタンスです。
記者
インフルエンザの流行について、先週は28人、29人といった数字だったのですが、今の状況でいくと県全体で1施設あたり30人になるような勢いで感染が続いてることを考えれば、県にとってこれからインフルエンザの対応が必要になってくると思うのですが、どうでしょうか。
対策監
ご指摘のありましたとおり、現在インフルエンザの感染が増えておりまして、今現在、20歳以下の方、主に小中高の方が多いということで、CDCでは過日、教育委員会や私学を管轄している部署を通して各学校に感染の今の状況と、有効である感染対策についてアナウンスをしたところでございます。
知事
また、医療提供体制の確保に関しましては、引き続きCDCを中心にしっかり議論して、県、医療関係者とも相談して医療提供体制に遺漏ないように取り計らっていきたいと考えています。
記者
リニアの新駅についてお伺いしたいのですけれども、一昨日都内でシンポジウムが開かれていて、沿線の4県の知事の皆さんと情報交換されたかと思うのですが、その中で甲府駅がまだ未着工な状況というところの、知事としてご所感をお伺いさせていただきたいのと、2027年度開業の時期というのも、開業の時期が明確化されていない中で、そのシンポジウムの場では開業時期を明確化するよう求める声も上がっていましたが、県としてどのような働きかけをしていきたいか、お考えをお願いします。
知事
リニアの山梨県駅の着工に関しては、要は開通時期の見通しが出てから逆算して考えればいいと私は思っています。
今慌ててやってしまうと、できた設備というのはどんどんできた側から劣化していくわけですし、また、その時点での最新のテクノロジーなど様々な技術を盛り込むべきだと思っておりますので、駅の開通の目処が立ったら、そこから逆算して間に合うように駅舎を作るべきだと思っています。
実際、今の駅舎に関する議論の中でも、例えば岐阜県さんは地域分断になってしまうのではないか本当に心配されていますが、様々な先行県の取り組みの中で、いろいろな知見が蓄積されていますので、その蓄積された知見というものを山梨県駅では十二分に活用させていただきたいと思います。
そういう意味からもタイミングは今申し上げたとおりです。
それから全線開通に関しましては、4県の知事で総理にお伺いした際に、国としてしっかりお願いしますという話をされました。
私たち山梨県としては、単に国にお願いするだけではなくて、ちょっと詳細の内容は差し控えたいと思いますが、しっかり実効的な貢献をしていきたいと思っています。
これまでも期成同盟会の中で、リニア全通後の交通体系の青写真を描きましょうと、そういうことでリニア中央新幹線の沿線のみならず東海道新幹線も含めたところ、すなわち静岡県の皆さんにとっても期待値が高まるようなものにしていきましょうということで取り組みを始め、先般、国からはその路線上にあると思いますが、東海道新幹線の停車本数の増加の数字なんかも出されておりますし、今後更に期待の高まるような算段を講じていきたいと思います。
また、当面静岡県とJRの間で議論となっている問題に関しましても、我々でできることはしっかりと貢献をし、両者の間に立ってというほど大きなことはできませんが、何がしかJRと静岡県の間の話し合いが進むような形での貢献をしていきたいと考えています。