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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などを紹介します。
■JKAの補助事業
山梨県産業技術センターでは、公益財団法人JKAから2024年度公設工業試験研究所等の機械設備拡充補助事業による補助金(競輪の補助金)の交付を受け、設備の拡充等を行いました。今回は、その2機種「近接電磁界イミュニティ試験システム」、「小型万能材料試験機」のうち、「近接電磁界イミュニティ試験システム」についてご紹介します。
■近接電磁界イミュニティ試験システムとは
近接電磁界イミュニティ試験システムは、電子機器の近くにおかれた電波源(携帯通信端末やカードリーダなど)が発生した電磁界によって、機器が誤動作や故障を引き起こすかを調べる設備です。半導体製造装置、通信機器、情報処理機器及び制御装置など種々の電子機器の信頼性試験にご活用頂けます。特に医療機器に関して、JIS T 0601-1-2:2023で要求されている近接磁界イミュニティ試験を実施することができます。
■装置の特徴
本設備は国際規格であるIEC61000-4-39に準拠した近接電磁界イミュニティ試験が可能です。磁界と電界の両方を発生することができます。ソフトウェア制御により試験することができます。
■主な仕様
メーカ・型式 :テクノサイエンスジャパン(株) TEPTO-RS/MAG 他
準拠規格 :IEC 61000-4-39
発生可能電磁界強度 :
(磁界)
9k-150kHz: 30A/m(無変調時)
150k-26MHz: 3A/m (無変調時)
30kHz: 8A/m(無変調時)
134.2kHz: 65A/m(無変調時)
13.56MHz: 7.5A/m(無変調時)
(電界)
380M-1GHz: 300V/m(無変調時)
1G-6GHz: 100V/m(無変調時)
変調 :AM変調、パルス変調
アンテナ :ループコイル、TEMホーンアンテナ
アンテナ類 他
■装置の用途
本機器を導入することにより、県内の機械電子産業、さらには成長産業(医療介護関連、航空・宇宙関連、燃料電池関連、半導体・製造装置関連、ロボット関連)など様々な産業に関連する製造業に、次の用途等での活用が可能となります。
・JIS規格に準拠した医療機器の近接磁界イミュニティ試験
・半導体製造装置、通信機器、情報処理機器、制御装置など種々の電子機器の信頼性試験
■担当からひと言
これまで対応できなかった近接電磁界イミュニティ試験が可能となり、エミッション測定から各種イミュニティ測定まで幅広くEMC試験に対応できるようになりました。ぜひご活用ください。
電子応用科