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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などを紹介します。
■JKAの補助事業
山梨県産業技術センターでは、公益財団法人JKAから2024年度公設工業試験研究所等の機械設備拡充補助事業による補助金(競輪の補助金)の交付を受け、設備の拡充等を行いました。今回は、その2機種「近接電磁界イミュニティ試験システム」、「小型万能材料試験機」のうち、「小型万能材料試験機」についてご紹介します。
■小型万能材料試験機とは
万能材料試験機とは、金属・プラスチック・ゴム・セラミックス・木材などの試験品に対し、荷重を印加し変形させた際の、荷重値と変形量を測定する装置です。試験に用いる治具を変更することで、引張試験、圧縮試験、曲げ試験などの各種試験が可能です。医療機器、樹脂フィルム、機械部品、射出成形品、宝飾・貴金属製品など様々な製品・部材の強度測定にご活用いただけます。
小型万能材料試験機 本体
■装置の特徴
本装置は最大負荷容量が10kN、1kN、50Nおよび10Nの4種類のロードセルを有しており、幅広い荷重の試験が可能です。特に10Nのロードセルでは、最小0.04N(約4g)の低荷重の試験を高精度に行えることが特徴です。また、ひずみゲージを貼ることなく非接触でひずみを測定可能なビデオ式伸び計を備えています。引張試験のつかみ具は、エアチャック式・ねじ式の平板用に加えて、くさび式の平板用・丸棒用、巻き付け式細線用など種類が豊富で、様々な試験品に対応可能です。
非接触ビデオ式伸び計
エアチャック式 くさび式
ねじ式 ピン式
ローラ式 巻き付け式 ドリルチャック式
引張試験用つかみ具
90°はく離試験治具
3点曲げ試験治具(左:ポンチ、右:支持台)
圧縮試験治具(左:固定式、右:球座式)
突き刺し試験治具
摩擦係数測定治具
■主な仕様
メーカ・型式 :(株)エー・アンド・デイ ・ RTH-1310
ロードセル :10kN、1kN、50N、10N
測定精度 :指示値の±0.5%以内(10kN/1kN/50N)
指示値の±1%以内(10N)
試験速度 :0.0001~1200mm/min
有効試験幅 :420mm
ストローク :1100mm
付属装置 :非接触ビデオ伸び計、 3点曲げ試験治具、
固定式/球座式圧盤、摩擦係数測定治具、
突き刺し試験治具、90°はく離試験治具、
試験品固定用のT溝付き定盤、
引張試験用つかみ具(エアチャック式平板用、ねじ式平板用、くさび式平板用・丸棒用、ドリルチャック式丸棒用、ピン式平板用、巻き付け式細線用、ローラー式)
■装置の用途
本機器を導入することにより、県内の機械電子産業、さらには成長産業(医療介護関連、航空・宇宙関連、燃料電池関連、半導体・製造装置関連、ロボット関連)など様々な産業に関連する製造業に、次の用途等での活用が可能となります。
・医療機器・医療ヘルスケア関連部品などの強度試験
・機械部品、機構部品等の強度試験
・樹脂フィルム、射出成形品、宝飾・貴金属製品などの強度測定
・各種材料の強度品質確認
・新素材の材料特性評価
■担当からひと言
これまで測定が困難だった低荷重の試験、ひずみ測定が可能となりました。また操作性も向上し、使いやすくなっています。ぜひご活⽤下さい。
工業材料科