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ページID:98027更新日:2021年1月18日
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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
■JKAの補助事業
山梨県産業技術センターでは、公益財団法人JKAから2020年度公設工業試験研究所等の機械設備拡充補助事業による補助金(競輪の補助金)の交付を受け、設備の拡充等を行いました。今回は、その2機種「ワイヤ放電加工機」、「超深度顕微鏡システム」のうち、「ワイヤ放電加工機」についてご紹介します。
■ワイヤ放電加工機とは
直径0.1~0.3mmの細いワイヤ線により、高精度に金属材料(導電性材料)を切断する加工機です。ワイヤ線と金属材料との間で放電現象を発生させて切断する非接触加工であるため、材料の硬さに影響されることなく高い精度で加工が可能です。
■機器の特徴
本機器は、手入力で加工プログラムを作成できるほか、CADデータを用いてプログラムの自動生成を行うこともできます。また、自動結線機能も搭載されており、無人運転による加工にも対応できます。さらに、IoT機能を有していることから、各種情報の効率的な収集・分析により、高品質加工と併せて加工時間の短縮を図ることが可能です。
■機器の用途
本機器の導入により、主に県内の機械電子・半導体・金型産業、さらには成長産業(ロボット・生産用機器、医療機器、水素・燃料電池関連技術、IoTを支える半導体関連産業領域)に関連する製造業が、つぎの用途で利用することが可能です。
[1]金型や精密部品の高精度加工
[2]金属3Dプリンタの後加工
[3]高機能材料(導電性材料)等の切断加工
[4]IoT機能の活用検証による生産性向上
■今後の展開
ワイヤ放電加工機は、これまでもあらゆる分野における部品加工や金型加工を実現できる主な加工方法として活用されてきました。今後は、今までよりもさらに高品質・高精度な加工要望に対する加工方法の一つとして、大いに活用されることが期待されています。
■担当からひと言
これからのものづくり現場においては、高精度加工とともに高付加価値加工への要求がさらに求められることが想定されております。本導入機器は、コーナ形状・真円形状・高板厚加工などの優れた加工技術と真直精度・ピッチ精度などの優れた加工性能を有することから、企業現場からのご要望に対し十分お応えできる機器だと考えておりますので、是非、ご活用いただければと思います。
機械技術部