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ページID:108070更新日:2023年3月15日
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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
■JKAの補助事業
山梨県産業技術センターでは、公益財団法人JKAから2022年度公設工業試験研究所等の機械設備拡充補助事業による補助金(競輪の補助金)の交付を受け、設備の拡充等を行いました。今回は、その2機種「エックス線非破壊検査装置」、「大型複合サイクル試験機」のうち、「エックス線非破壊検査装置」についてご紹介します。
■エックス線非破壊検査装置とは
エックス線非破壊検査装置は、病院で撮影するレントゲン写真と同じ原理の装置であり、エックス線を測定物に照射したときに、材質や厚みによりエックス線の透過の様子が変わることを利用し、測定物の内部の構造や欠陥を観察する装置です。機械部品、電子部品、電子基板、宝飾品等の内部欠陥や破損状況等を、非破壊にて観察・検査することができます。
■装置の特徴
本装置は、最大サンプルサイズが直径620×650mmと大きく、重量も最大55kgまで搭載可能です。そのため、これまで観察できなかった半導体製造装置や産業ロボット用の大型部品の非破壊検査が可能となりました。
■主な仕様
メーカ・型式 ︓島津産機システムズ(株) FI-3100M
X線照射方向:水平(±30°傾動可能)
最大サンプルサイズ:φ620×650mm、55kg
最大管電圧:150kV
焦点サイズ/最大管電流:0.3 mm/4mA(小焦点時)、0.6 mm/7mA(大焦点時)
透視視野:60mm□~95mm□
■装置の用途
本機器の導⼊により、主に県内の機械電⼦、医療機器関連産業、⽔素・燃料電池関連産業、ロボット関連産業、半導体関連産業に関わる製造業の企業において、次のような非破壊検査が可能になります。
・大型部品の内部配管の状況
・鋳造部品やダイカスト品の巣
・溶接部内部のブローホールや割れ
・電気製品の断線やスイッチ・リレーの動作状況
■担当からひと言
これまで観察できなかった大型部品の非破壊検査が可能です。ぜひご活⽤下さい。
工業材料科