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ページID:102659更新日:2022年1月24日
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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
当センターでは、研究成果を円滑に企業に普及し、実用化へ繋げていくために、企業からの要望に沿って追試験・試作等を行う「企業ニーズ対応試作開発事業」を実施しています。今回は、「H27~H29年度に実施した研究『自律走行可能なロボットの制御手法の開発』の成果を活用した試作開発を紹介します。
■背景
近年、県内企業の中で自律走行をするロボットのニーズが高まっています。H27~H29年度に実施した研究「自律走行可能なロボットの制御手法の開発」では、当センターと、国の研究機関である産業技術総合研究所、山梨大学が連携し、研究開発を進めました。その成果がクローラ型ロボット“Y-CRoSAM(ワイ・クロッサム)”です。このロボットは段差を乗り越えるなど高い走破性があり、汎用プラットフォーム(ロボットのベースとなる部分)として利用可能です。
今回は、移動式消火ロボットの開発を検討している企業を支援しました。
クローラ型ロボット“Y-CRoSAM”
■支援内容と検討結果
今回支援した企業は、産業用検査装置などを製造していますが、取り扱っている製品の中に、自動消火ロボットがあります。この企業から、研究成果であるY-CRoSAMに機能を追加して移動式消火ロボットが実現できるか検討してほしいとの要望がありました。
そこで、Y-CRoSAMにサーモグラフィや放水機能を追加する試作開発を行い、その結果、手動操縦による放水が可能となりました。
一般的に、ロボット開発には多くの費用と技術が必要となりますが、Y-CRoSAMを活用することで、効率的に様々な新製品の提案ができると考えられます。
■担当からひと言
当センターが開発した自律走行ロボット技術は、医療・介護・農業など、さまざまな分野での活用が見込まれることから、企業が新しい分野へ参入するためのツールとなることも期待できます。
これらの技術的知見を活用したい方など、ご興味のある方は担当までお問い合わせください。
電子・システム技術部 システム開発科
055-243-6111