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【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、担当Yが外部の方の目線を
大切にしながら、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
今回のTOPICは、平成27年度に富士技術支援センターに新たに設置された「疲労試験機」のご紹介です。さまざまな分野で活用されている疲労試験機ですが、どのような機器でどのような試験をするものなのか、富士技術支援センターの山田リーダーと石黒リーダーにお話を伺いたいと思います。 |
疲労試験機 |
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Y.山田リーダー、まず、そもそも疲労試験とは、どんな試験ですか。 山田リーダー(以下:山).疲労試験とは、材料や製品などの疲労特性を調べる試験です。わかりやすく言うと、荷重や変位による変形をどのくらい繰り返したら材料が壊れるか調べる試験です。 Y.例えばどのような分野で使われるんですか。 山.例えば、車の部品や医療のインプラントなど、荷重が何回も何回も繰り返しかかる部品や器具に必要な試験です。使用途中で壊れてしまったら、大変なことになりますからね。特に体内に入れるような重要な医療機器では、国際規格で定められていて、疲労試験を実施していないと、認証を得ることができません。その他にも、電化製品や材料開発などにも使われます。 実際に機器が動いているのを見ればわかりやすいと思いますよ。 こちらが疲労試験機です。この装置は、平成27年度に国の地域オープンイノベーション事業を活用して導入しました。 機器の仕様は機器紹介ページをご覧ください。
ー棒を上下に固定した状態で上の固定部分がごく僅かに上下しているー
Y.大きな装置ですね。2メートルくらいありますね。今は何の試験をしているんですか。 山.この棒は医療器具などで用いられるチタン合金で、その耐久性を調べています。同じ材料において、加工方法がどのように疲労強度に影響を与えるか、研究しています。最終的に壊れるのは数百万回くらいです。(研究成果は研究報告をご覧ください。) Y.そんなに何回も繰り返すんですね。時間もかなりかかりそうですね。 山.一回の試験で一週間程度かかることもありますよ。 Y.今は引っ張る動きをしていますが、他にはどのような試験がありますか。 山.引っ張りや圧縮といった軸方向荷重の他にねじり試験や曲げ試験もできます。これまでセンターにはねじり試験機はなかったので、そういった要望も多いです。 Y.山田リーダー、わかりやすい説明をありがとうございました。 山.これまでできなかった試験ができるようになりましたので、企業の皆さまの開発や品質保証のお力になれると思います。皆さまのご利用、ご相談をお待ちしています! |
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まとめ | ||
今回は、富士技術支援センターに導入された疲労試験機をご紹介しました。自動車や医療機器など、繰り返し荷重への強い耐久性が求められる部品には欠かすことのできない試験です。また、これまでできなかったねじりに関する強度試験も可能です。ぜひ、ご利用ください。 |
研究員紹介 山田博之(機械電子技術部 機械電子科 主幹研究員) 抱負等 「自社製品等の研究開発、特に医療機器開発にご活用いただければと思います。」 石黒輝雄(機械電子技術部 素材科 主任研究員) 抱負等 「まずは気軽に弊所までお問い合わせください。」 |