トップ > 組織案内 > 山梨県産業技術センター > 山梨県産業技術センタープロポーザル > 山梨県産業技術センタープロポーザルR0503_2
ページID:108071更新日:2023年3月15日
ここから本文です。
【山梨県産業技術センタープロポーザル】
産業技術センターをより活用していただくため、センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
■JKAの補助事業
山梨県産業技術センターでは、公益財団法人JKAから2022年度公設工業試験研究所等の機械設備拡充補助事業による補助金(競輪の補助金)の交付を受け、設備の拡充等を行いました。今回は、その2機種「エックス線非破壊検査装置」、「大型複合サイクル試験機」のうち、「大型複合サイクル試験機」についてご紹介します。
■大型複合サイクル試験機とは
複合サイクル試験機は、温度制御された槽内で塩水を噴霧し、腐食の促進評価ができる耐食性試験機です。単純な塩水噴霧による腐食だけでなく、乾燥・湿潤環境を組み合わせたサイクル負荷を与えることで腐食を促進させ、短時間で耐腐食性の評価が可能です。JIS(日本産業規格)やJASO(日本自動車技術会規格)に定められた各種の腐食試験条件に対応し、自動車、めっき、塗装、電子部品など多くの製品の耐食性試験に採用されています。通常の試験機は噴霧器が中央にあり、大きなサンプルは設置困難ですが、本装置は二つの噴霧器を壁側に備えた大型の試験槽で広いサンプル設置場所を確保しています。
■装置の特徴
本装置は、試験槽内寸が幅1600×奥行1000×高さ500mmと大きく、重量も床等分布荷重で100kgまで搭載可能です。そのため、これまで試験できなかった大型部品や組み立て品もそのままの状態で耐食性評価が可能となります。
■主な仕様
メーカ・型式 ︓スガ試験機(株) CYP-160
主な対応規格 ︓ JIS Z2371、JASO M609
試験槽耐荷重 ︓床等分布荷重で100kg
試験槽内寸 ︓幅1600×奥行1000×高さ500mm
塩水噴霧量 ︓ 1.5±0.5mL/h/80㎠
■装置の用途
本機器の導⼊により、県内の機械電子、さらには今後も成長が期待できる医療機器関連産業、水素・燃料電池関連産業、ロボット関連産業、半導体関連産業に関わる製造業において、下記用途等での活用が可能になります。
・大型機械部品の耐食性試験
・ロボット等の完成品状態での耐食性試験
・医療関連部品等、多量・多種類の小型部品の同時耐食性試験
■担当からひと言
これまで試験できなかった大型部品・製品の耐食性評価が可能です。ぜひご活⽤下さい。
化学・燃料電池科