トップ > 組織案内 > 山梨県産業技術センター > 山梨県産業技術センタープロポーザル > 山梨県工業技術センタープロポーザルH29.2
ページID:77722更新日:2018年3月19日
ここから本文です。
【山梨県工業技術センタープロポーザル】
センターの研究や設備などをわかりやすく紹介します。
山梨県工業技術センターでは、平成29年2月現在、単独特許5つ、共同出願特許4つを取得しています。
今月のプロポーザルでは、平成28年12月に新たに登録された新しい特許「鉄鋼のプラズマ窒化方法」および、所有特許についてご紹介します!
~鉄鋼材料のプラズマ窒化に双極子電極を用いて自励式発信回路でプラズマを発生させると水素ガス比率を極端に低減できることを発明しました!~
開発した装置の概要 |
自励発振器励起の双極子電極プラズマ発生装置を用いることで、容易にプラズマ窒化処理が可能となることから、小ロット製品のプラズマ窒化処理の内製化やプラズマ窒化処理の短納期化、低コスト化に役立つと考えられます。
プラズマ窒化した試料の断面 |
平成21年度から23年度の3年間にわたり、国からの受託研究(*1)として、「アルミ合金自動車部品耐久性向上のための高密度プラズマ窒化技術開発」を大学や県内企業と共同で実施してきました。この研究およびその後の研究により、新しい知見が得られたため、特許を申請していました。
*1経済産業省「戦略的基盤技術高度化支援事業」
従来よりも水素ガスが少ない流量において、窒化速度に関係すると考えられているNHラジカルの量を分光計測したところ、水素ガスの流量との間に相関があり、水素ガス流量を窒素ガス流量の25分の1以下の領域にしてプラズマを発生する事によって、NHラジカルの量も増加する傾向が得られました。この結果に基づき、実際に窒化特性に関して評価を行ったところ、N2:H2=500:1.5の場合、2hrのプラズマ窒化処理で約50μmの硬化層が得られ、窒化層の深さに関しては従来の処理条件と同様な結果が得られました。
プラズマ窒化の様子 |
これまでの鋼材料のプラズマ窒化方法では、窒素ガスと水素ガスをおおむね7対3の比率で混合して処理しているものが多く見られました。しかし、これまでの研究により、整合装置が不要で容易にプラズマ発生が可能な、自励発振器励起の双極子電極プラズマ発生装置を用いることで、従来よりも大幅に水素ガスの割合を減少させた領域において良好な窒化処理を行うことができるようになりました。
装置チャンバ内部の様子 |
【お問い合わせ先】
Tel.055-243-6111(代表)
E-mail.kougyo-kikaku@pref.yamanashi.lg.jp(総合相談窓口)※@は半角にしてください
【お問い合わせ先】
Tel.055-243-6111(代表)
E-mail.kougyo-kikaku@pref.yamanashi.lg.jp(総合相談窓口)※@は半角にしてください
特許番号 |
名称 |
4310408 |
マイクロ流体素子を用いた分析装置及びマイクロ流体素子を用いた分析方法 |
4771479 |
モモピューレ又はモモ果実の製造方法 |
4834891 |
金属材の表面加工方法及びこの加工方法を用いた金属基材 |
5435251 |
化成処理剤 |
22852 |
装身具用合金 |
特許番号 |
名称 |
4444162 |
鋼材の熱処理方法および熱処理装置 |
4852727 |
鳥類卵の孵化抑制方法及びその装置 |
5396579 |
酸化亜鉛薄膜の製造方法及び製造装置 |
6047712 |
鉄鋼のプラズマ窒化方法 |