酒まんじゅう
炊いた米と米麹を合わせて一晩発酵させたものを生地に練り込んであんこを包んだ、上野原の粉文化が生み出した郷土食。
かつて、上野原の甲州街道沿いは、甲斐絹(かいき)の里として市が立ち、江戸と甲州の多くの商人が行き来したが、この地に集まった商人達に愛され、広く伝えられたとされています。
<主な地域>
上野原市
レシピ
酒まんじゅう準備(まんじゅう用甘酒・小豆あん)
材料
甘酒の種
- 米1合
- 米麹200g
- ミネラルウォーター1200ml
酒まんじゅう用甘酒
- 米1合
- 米麹200g
- ミネラルウォーター1200ml
小豆あん
- 小豆(乾)150g
- 砂糖120~150g(好みで加減)
- 塩ひとつまみ
作り方
甘酒の種
- 米は柔らかいお粥にして冷ましておく。
- 口幅の広い容器を用意し、2.5Lと3Lのところに印をつける。この中にお粥と米麹を入れて、ミネラルウォーターを2.5Lの印まで注ぎ、よく混ぜる。布巾をかけて約一昼夜おいてから絞る。※1
酒まんじゅう用甘酒
- 種作りと同様にお米を炊き、米麹と※1の種を入れてよく混ぜ、3Lの印まで水を入れる。
- 気温が20度の時は4時間、24度の時は3時間ほど置いてこし袋で絞る。この絞り汁を使う。(あまり長くおくと発酵の能力が落ちる)2Lペットボトル約1本分の酒まんじゅう用甘酒ができる。酒まんじゅう用甘酒は、気温が20度以上の時に作るとうまく発酵する。できあがったものはペットボトルに入れて、必ず蓋に穴を開け冷蔵庫で保存する。
小豆あん
- 小豆は洗い、鍋にたっぷりの水を入れて煮立てる。2~3分煮たところで煮汁を捨てて、アクがでるまでの間は2、3回水を取り替える。
- アクがでなくなったら新しい水を加え、柔らかくなるまで弱火で煮る。小豆が常に水をかぶっている状態を保つよう、水の量を調整する。
- 分量の砂糖を2回に分けて加えて煮詰める。2回目の砂糖を入れる時は塩も一緒に加える。
- 焦げやすいので注意しながら煮詰める。約500gのあんこが炊きあがる。
酒まんじゅう作り
材料
酒まんじゅう(6個分)
- 小麦粉(中力粉)300g
- まんじゅう酒150ml
- 小豆あん(1個30g×6個分)180g
作り方
- まんじゅう用甘酒に食用重曹(分量外)を加えて発酵の判断をする。加えてすぐ泡立てば良い。泡立たない場合は、まんじゅう酒ができあがっていない。
- 大きめのボールに常温のまんじゅう酒を入れ、小麦粉を2回に分けて加える。小麦粉全量を加えるのではなく、打ち粉と丸くこねる用の粉はとっておく。生地の様子をみながら調整する。 1回目:麺棒などで混ぜて放置(生地が発酵の力でぷくぷくし全体的に緩くなる) 2回目:小麦粉を加えて耳たぶくらいにこねる
- 2の生地を丸め、側面と底に打ち粉をしたボールに入れる。2~3倍の大きさになるまでねかせる。(1次発酵)
- あんこを1個30gにわけておく。
- 発酵した生地がやわらかいので、粉を少量加えながらこね直す。6等分にして丸く広げ、あんこを中央に包み成形する。包あん、成形は手のひらの上で生地を扱う。あんを包んだ生地のとじ目は下にして置く。25~30度で1時間~1時間30分おく。(2次発酵)
- 間隔をあけて蒸し器に置き、強火で30分程度蒸して完成。蒸し上がり後、うちわであおぐとツヤがでる。
やまなしの食★山梨県(クックパッド)にも掲載しています。
食の伝承マイスター
- 上野原和(なごみ)なかよしクラブ(令和3年度認証)
食の伝承マイスターとは、「やまなしの食」について、優れた技術や知識の継承に取り組む個人や団体のことです。
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